蘇州杭州旅④ 今なお発展中の交通網
蘇州杭州旅四日目。
杭州に戻る高速鉄道は昼過ぎを予約した。行きたい場所は全部行ったので午前中はホテルでゆっくり過ごそうかとも思ったが、ふと平江路に行って見ようと思い立った。平江路は獅子林からさらに南方にある蘇州平江歴史文化街区という広大なエリアの中心の通りだ。距離感も把握しているので2時間くらい散策して、ホテルでシャワーを浴びてからチェックアウトする段取りにした。
平江路
昨日の拙政園の散歩でも感じたが、朝の蘇州散歩は気持ちいい。高速鉄道蘇州駅前の水路を中心に築かれた古都の雰囲気はまるで詩の世界で、朝の静けさと清々しさと相まってなんとも幸せな気分になる。平江路をまっすぐ北から南まで二キロほど歩く。大きなホテルはないが小さな民宿をたくさん見かけたので、このエリアに宿泊するのは蘇州体験としてとても良さそう。
杭州へ帰る
13:07蘇州発、15:13杭州東着、乗車時間2時間強、運賃2,932円。
上海を通過してしばらくすると上海虹橋駅よりも新しく大きな高速鉄道の駅が現れる。開業したばかりの上海松江駅だ。調べると上海地下鉄は上海松江駅まで延伸しているらしい。
ここがハブとなり分岐する線路の先には、こちらもまた開業したばかりの蘇州南駅がある。そしてさらに先には杭州東駅までつながるようだ。つまり近い将来、杭州から蘇州への移動は蘇州南駅まで高速鉄道で、そこから蘇州地下鉄に乗り換えることで距離と時間が短縮されるのだろう。次回来た時の変化が楽しみなのも中国らしい。日本はリニア一本通すのにも遅々として進まない中、中国は高速鉄道網を全土に張り巡らしている。上海から新彊まで、北京から香港まで、いつか高速鉄道で行ってみたい。
杭州 河坊街 西湖
コロナの期間、ビザが必要だった約5年間は中国本土に行かなかったのだが、一番最後に来たのが杭州だった。一番わかりやすい変化は地下鉄の延伸。その頃は空港から市内までバスかタクシーだったのが地下鉄がつながったし、河坊街は定安路駅から1キロくらい歩かなければいけなかったのに今は目の前に地下鉄7号線の呉山広場駅ができた。
ホテルの場所で王道なのは西湖付近。有名ホテルも立ち並んでおり、杭州湖滨银泰in77という高級感のある広大なショッピングエリアもある。西湖の観光はもちろん、河坊街、京杭大運河などどこへもアクセスがしやすい。
私は西湖近くのこのホテルにした。二泊朝食付き8,386円。
2024年開業で新しく、ランドリーが無料で利用できる。フロントは1階で客室は4階。西湖へも河坊街へも歩いてアクセスできるロケーションが決め手だ。5年前来た時にこのビルの地下にスーパーがあったのだが閉業していたのは計算違いだった。
伊北味·清真青海拉面村(延安路店)で夕食。清真とは中国語で「ハラル」という意味。イスラムのルールに基づいた料理を出すレストランという事だ。青梅というのは中国の西部にある省の名前。イスラム文化が根付いている地域。中国で流行っているのか、清真料理のお店をよく見る。あっさりして美味しい。中国の料理って味が濃いイメージがあったけど、そうでもない料理もたくさんあるという事を蘇州麺でも思った。でも全部に共通しているのは「量が多い」。
腹が満たされた後は西湖の噴水ショーへ。毎晩19:30から始まる。杭州グランド ハイアットホテルの目の前。中国版DJポリスが大群の流れをコントロールする。中国国内の旅行者が大半だ。
(つづく)