「ポルトガル語で『救世主』/」
こんにちは。まさやんです。
以前に書いた「一口馬主」業についてです。夢の続き的なお話しです。
ヘデントール号との出会い~菊花賞の前まで
私が1口持っていた「コルコバード号」については、母馬優先権という物があり、基本的には希望すれば申し込むことが可能です。そして、2021年産駒の申し込みの時期になり、例年と同じように申し込みの準備をしておりました。「父ルーラーシップ」というのが気になりましたが、申し込み見事に一口の権利を獲得。ちなみに、ルーラーシップ号は、長距離などのレースで適性は高いものの、ゲート出遅れ癖などがあり、なかなか癖のある産駒が多いことでも有名でした。なので、実はそれほど期待はしてませんでした。
新馬戦で後の皐月賞馬ジャスティンミラノ号と良い勝負をし2着。この時点で大分期待を持ちました。未勝利戦勝ち上がり後の2024年3月9日の中山3歳1勝クラス芝2000m。末脚で直線で3馬身突き放す圧勝。この時点で「この子は強いんじゃないか」との思いが自分の中で確信に変わりました。
次走は東京競馬場でダービーと同じ距離で行われるダービートライアルのGⅡ青葉賞。当日は光栄にも1番人気をもらいます。一番の不安が鞍上が主戦のクリストフ・ルメール騎手が負傷のため乗れなかったため、オシェア騎手に変わるという点。結果は8着。残念ながらダービー出走権の獲得はならず。青葉賞後は自己条件を2連勝し、オープンクラスへ昇格。そして、9月に入ったところで「どうやら次走は菊花賞のようだ」という情報が。勝利した3勝クラスが新潟の日本海ステークスで、これは同じクラブで前年の菊花賞馬ドゥレッツァ号と同じローテーション。陣営は自信を持っているのではないか、という判断の下、一度愛馬に会いに行くしか無いと思い、京都競馬場への切符などを確保しました。
ヘデントール号を応援しにいざ京都競馬場へ
さて、菊花賞前日の10月19日(土)に仕事を終えたその足で羽田行きの飛行機に乗り東京入り。翌日の朝に京都へ移動し、観戦するという予定に。で、レース終了後に再び東京へ戻り、月曜日の朝の飛行機で函館へ戻り、エクストリーム出社をする、という強行軍の予定を立てました。
さて、パドックで何故スーツを着ているのか?そうです、前の記事でもあった「1着になったら口取りをできる権」に当選したのです。なので、スーツです。キャロットクラブの勝負服に合わせた緑のネクタイにしましま。他の人たちはTシャツなど着ているのに、私はスーツ。熱かったです。
京都競馬場入りしたのは午後11時半くらい。ちょうど4レースが始まるくらいでした。さすがにGⅠデーだけあって、人が多すぎ、昼食もまともに取れません。お土産を買って、いざ応援馬券の購入。
ヘデントール号の応援馬券を複数枚購入しました。自宅保管用などです。
で、本番の菊花賞まではまだしばらく時間があります。他のレースでもやってみようか・・・とおもったのですが、緊張で手が震えて馬券が買えない、というより予想する余裕がない・・・。こんな経験は初めてです。競走馬が入れ込む前に私が入れ込んでしまった模様です。そんな感じでパドックへ出走各馬が登場しました。
ヘデントール号は、2人引きながら何とかテンションを保っている模様。パドックで見て良いと感じたのは9番のコスモキュランダ号と10番のメイショウタバル号。13番のアーバンシック号は落ち着いていてよく見えたのですが、ルメール騎手がヘデントールから乗り換えたこともあって、若干薄めの買い目に。4番ダノンデサイル号は太くて来ないと思いました。
本馬場入場。ザ・チャンピオンに乗って登場。最初、ラジオNIKKEIの大関アナの口上を聞いて涙を流すと思ったら、実はあまり音声が良く聞こえず、涙を流せませんでした。
ファンファーレ。生のGⅠファンファーレは2回目。感激しましたが、涙は出ませんでした。
ゲートイン。ヘデントールがかなり嫌がっている。心配したが無事にゲートイン。出遅れもなくスムーズにすすむ。1周目の終わり。菊の3000mを健気に走る優駿たちに思いを馳せ、目が潤み始める。
最後の直線。2ハロン標識を過ぎたところでヘデントールは4番手。アーバンシックはほぼ抜け出しており、2着争い。ここから届くか?と思ったら、見事にハナ差を制し2着に。買ったわけでもないのに思わずガッツポーズ。と同時に、涙がぽろぽろ出てきました。おそらく、GⅠしかもクラシックで2着に入ったうれし涙と、少し1着の馬に届かなかった悔し涙、無事に走りきってくれた安堵の涙が混じったものと思われます。こんな経験は初めてでした。10年くらい一口馬主業をやっていて良かったです。400分の1とはいえ、こういう経験をしたのはいい人生の糧となりました。夢のような経験でした。その後、京都らしいことを何一つせず東京に戻り、新橋でプチ祝勝会?をしてもらい、翌日は会社に(少し遅れて)出社しました。
菊花賞が終わり・・・
1週間が経ちました。今回の出来事は、私の一口馬主業のハイライト、になったかも知れません。が、ヘデントール号には未来があります。おそらく、順調にいけば来春の中長距離路線で活躍してくれること、と信じております。もし馬券を買う皆様がいらっしゃれば、名前だけでも覚えて帰ってください。京都競馬場で買ってきた「菊燦然」を呑み、しばらく余韻に浸ります。
酒を飲みすぎて、夢になるといけないので、今日はこの辺で。長文お付き合いいただきありがとうございました。
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