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【ネタバレ注意】アニメ感想ブログ: 「夜のクラゲは泳げない 第9話 現実を見ろ」レビュー

こんにちは。山本です。
今回は今季放送中のアニメ「夜のクラゲは泳げない」の第9話の感想と考察をお届けします。

簡単な自己紹介

私は2006年頃から10年以上、アニメを鑑賞し続ける所謂オタクです。
アニメに魅了され、多くの時間、数多くのアニメを見てきました。
自分の思いや観点でブログを書き始めました。

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概要

アニメ『夜のクラゲは泳げない』は、2024年1月から放送が開始される予定の新作アニメです。この作品は、海辺の小さな町を舞台にした青春群像劇であり、クラゲの生態や海洋環境問題をテーマにしています。主なキャラクターは高校生たちで、彼らが成長する過程で直面するさまざまな問題や葛藤が描かれています。

ストーリー

“私”も誰かみたいに輝きたい。

明日話すべき話題も、今週買うべき洋服も、
全部スマホ(トレンド)が教えてくれる。
何者かになってみたい──そんな願いを持つ間もないほどこの世界は忙しい。

活動休止中のイラストレーター“海月ヨル”
歌で見返したい元・アイドル“橘ののか”
自称・最強Vtuber“竜ヶ崎ノクス”
推しを支えたい謎の作曲家“木村ちゃん”

世界から少しだけはみ出した少女たちは匿名アーティスト“JELEE”を結成する。

自分じゃない“私たち”なら──輝けるかもしれない。

キャラクター

光月まひる(CV: 伊藤美来)
立北高校に通う2年生で、明るく元気な性格の持ち主です。

山ノ内花音(CV: 高橋李依)
作品の主人公の一人で、悩みながらも前向きに生きる姿が描かれています​。

渡瀬キウイ(CV: 富田美憂)
VTuberとして活動している高校生で、動画制作を担当しています​。

高梨・キム・アヌーク・めい(CV: 島袋美由利)
音楽科の学生で、才能豊かな作曲家として活躍しています​。

今回のお話

8話の最後、「光月 まひる」宛に1通のメッセージが送られてきたところから話が急展開していきます。
「光月 まひる」に届いたメッセージは「山ノ内 花音」の母である「早川 雪音」からのもので、その内容は「山ノ内 花音」が過去に所属し、母「早川 雪音」がプロヂューサーを務める、アイドルグループ「サンフラワードールズ」へのイラスト提供の依頼でした。
「光月 まひる」は悩んだ末、「早川 雪音」の自分への理解と、今後の成長を考えて話を受ける事を決めました。
同時に進行中だった「JELL」の年末企画の制作が難しくなり、「光月 まひる」の選択が「JELL」メンバーの関係に大きな溝となっていきます。

感想と考察

アバンタイトル

第9話では「山ノ内 花音」が幼い頃の話からスタートしました。
まだ、幼い「山ノ内 花音」は自分の母である「早川 雪音」に対して大きな信頼やあこがれがあった事がわかりました。

©JELEE/「夜のクラゲは泳げない」製作委員会 アニメ第9話 現実を見ろ

また、信頼や憧れは妄信的で母の「早川 雪音」を自分の一部と考えているような描写でした。

Aパート

©JELEE/「夜のクラゲは泳げない」製作委員会 アニメ第9話 現実を見ろ

シーンは変わり「JELL」のメンバーにて今後の目標についての会議で「光月 まひる」は今後の「JELL」の目標について問われます。
「光月 まひる」は「絵がもっとうまくなりたい」と返しています。

セリフ自体は重く無く深刻な感情ではなく、どちらかと言うと前向きに描かれていたと思います。しかし、「光月 まひる」は自分が「JELL」のデザイナーであることに対してメンバーとの実力の差に悩んで居たと思います。

「光月 まひる」は依頼主である「早川 雪音」の過去、そしてメンバー「山ノ内 花音」の過去について知っていくことになります。
「高梨・キム・アヌーク・めい」から過去の「早川 雪音」について聞きます。

©JELEE/「夜のクラゲは泳げない」製作委員会 アニメ第9話 現実を見ろ

ここでは伏線がいくつかあったと思います。
暴露サイトは事件以降投稿が止まっている
「早川 雪音」は天国の扉と地獄の扉、両方の鍵を握っている

©JELEE/「夜のクラゲは泳げない」製作委員会 アニメ第9話 現実を見ろ

突然の「山ノ内 花音」からの電話に驚く「光月 まひる」。

©JELEE/「夜のクラゲは泳げない」製作委員会 アニメ第9話 現実を見ろ

最近、よく使われる作画崩壊の様な表現を組み込む技法。
個人的には、夜クラでも見れるとは思いませんでした笑
ギャグアニメよりもギャグアニメな表情は原型をとどめてませんw

電話では裏付ける用に作画ミスの演出を組み込んでいます。

©JELEE/「夜のクラゲは泳げない」製作委員会 アニメ第9話 現実を見ろ


「山ノ内 花音」の過去については今までのストーリーで大きなテーマとして描かれて居ましたが第9話ではその一部が判明しました。

「光月 まひる」はモヤモヤした気持ちの中で、考えた末に「早川 雪音」と会って話すことになります。
実績を考えるとても大きすぎる仕事の依頼に「光月 まひる」は「山ノ内 花音」の存在との関連を聞かずにはいられません。

©JELEE/「夜のクラゲは泳げない」製作委員会 アニメ第9話 現実を見ろ

しかし、その返答は冷たく「「橘ののか」のことね、全く関係ないわ」とあしらいます。
その後のセリフは「あなた達のライブを観て閃いたの」でした。
このセリフを強調した部分については、次の言葉「最後の絵、素晴らしかったわ」よりも重要であると私は思いました。
それはこの「早川 雪音」がまだ隠している事実、「山ノ内 花音」との過去に大きく関係があると思います。

©JELEE/「夜のクラゲは泳げない」製作委員会 アニメ第9話 現実を見ろ

その後のやり取りで、「早川 雪音」が自分を観てくれている事への嬉しさから、前向きな感情となっていることが描かれていました。

©JELEE/「夜のクラゲは泳げない」製作委員会 アニメ第9話 現実を見ろ

Bパート

シーンは過去に戻り、「山ノ内 花音」と「早川 雪音」の過去について語られていきます。
ここで一番フューチャされているのは「山ノ内 花音」の苦労や、娘の現状よりも「早川 雪音」本人の夢を優先している点が、色濃く描かれていました。

©JELEE/「夜のクラゲは泳げない」製作委員会 アニメ第9話 現実を見ろ

「早川 雪音」の「歌う理由に迷っているんだったら、私のために歌ってくれる?」は強烈的な嫌悪感を感じました。
自分がプロデューサーで最高チームを作りたいと思うがあまり、実の娘に対して道具のように扱う様子が、あまりにもナチュラルに、真っ直ぐに描かれており、セリフとは裏腹に「早川 雪音」がそれをどこまでも追求するある意味、最高のプロデューサーであると私は思いました。

そして過去の事件について明かされます。
「山ノ内 花音」が所属していた元アイドルグループでの暴力事件についてで、暴露サイトを運営していたのが「サンフラワードールズ」メンバーの「瀬藤 メロ」であったことが判明。

©JELEE/「夜のクラゲは泳げない」製作委員会 アニメ第9話 現実を見ろ

「瀬藤 メロ」の携帯を観てしまった「山ノ内 花音」はその嫌悪感から「瀬藤 メロ」を殴ってしまったのが事件の真相でした。

©JELEE/「夜のクラゲは泳げない」製作委員会 アニメ第9話 現実を見ろ
©JELEE/「夜のクラゲは泳げない」製作委員会 アニメ第9話 現実を見ろ

そして事件を知って駆けつけた「早川 雪音」の表情は、暴露サイトを運営しているのが「瀬藤 メロ」であることを以前より知っていて、「山ノ内 花音」が暴露サイトを知った事で暴力を振るった事を、瞬時に把握していた。その上で、それに対し問題行動を行った「山ノ内 花音」に対して批判を告げる目線だったと思います。

©JELEE/「夜のクラゲは泳げない」製作委員会 アニメ第9話 現実を見ろ

自分の一部、生きがいを失った「山ノ内 花音」は完全に塞ぎ込んでいったのです。


過去を知った所でシーンは現代に戻ります。
「光月 まひる」は自分の新しい可能性を目の前にし、「JELL」のメンバーに対して「サンフラワードールズ」の企画を受けることを打ち明けます。

©JELEE/「夜のクラゲは泳げない」製作委員会 アニメ第9話 現実を見ろ

「光月 まひる」が「早川 雪音」の企画に参加することは無いと思い込もうとしていた「山ノ内 花音」は、動揺の色を隠せません。
問い詰める「山ノ内 花音」に対して「光月 まひる」は自分のことをプラスにしてくれた「JELL」に対して、今のままのではいけない、自分がもっと自信を持てるように多くの場所で経験を積みたいと伝えます。

©JELEE/「夜のクラゲは泳げない」製作委員会 アニメ第9話 現実を見ろ

自分の一部、自分の夢だと思っていた母「早川 雪音」から見放され、自分の人生に希望を失った「山ノ内 花音」が、もう一度歌うことで自分の存在を自分の夢「早川 雪音」に見つけてもらうキッカケとなった「光月 まひる」が、結局「早川 雪音」に取られてしまうと思い激昂します。

このシーンの声優さんの演技には感動しました。
特に「そういう問題じゃない」の演技には迫力と緊迫感が伝わってきてこれは俳優では無く声優だからこそ出来る演技だと私は思います。

©JELEE/「夜のクラゲは泳げない」製作委員会 アニメ第9話 現実を見ろ

そして怒りに任せて「光月 まひる」に対し「私が居なかったら、今だって絵をかけてなかったんじゃないの?。 まひるは、ヨルは、泳げないクラゲなんでしょ?」と発言してしまいます。

本心では無く自分の物が取られてしまって居なくなってしまう事への絶望感からの発言だと思いますが、不倫した人が証拠を突きつけられて携帯を勝手見られたことに激怒している感じでしょうか。この表現には少しトゲがあるかもしれませんし、けしてそれだけの感情ではありませんが、その様な感情が含まれていることも意識しないとこの作品の根幹に関わると思います。


それを聞いてしまった「光月 まひる」、本心であると素直に受け取って居ないと信じたいですが、言葉は強く信じていた「山ノ内 花音」に言われた一言は心を壊した思います。

この絶妙に崩しすぎず、少しガンマンしたような表情は初見で観たとき目頭が熱くなりました。

©JELEE/「夜のクラゲは泳げない」製作委員会 アニメ第9話 現実を見ろ

今でも母「早川 雪音」を求めて続けている存在、そして必要とされたいそれが「山ノ内 花音」に今でも残り続けていることが「お母さんが見つけたのは真昼だったんだなぁ」この発言ですべてを物語っていると思います。


©JELEE/「夜のクラゲは泳げない」製作委員会 アニメ第9話 現実を見ろ

エンディング

今回は特殊エンディングとなっており、「山ノ内 花音」から「光月 まひる」に対しての思い出となっていました。ここは色々な解釈があると思いますが、私はこのあとの考察に記載したように考えています。

©JELEE/「夜のクラゲは泳げない」製作委員会 アニメ第9話 現実を見ろ

考察①

今後の展開について
ストーリー展開がそろそろ架橋に向かっていく中、判明した事実から考察をしました。

「光月 まひる」は、自分を絵の世界に戻してくれた「山ノ内 花音」の期待を一部裏切る形で前に進もうとしています。それは「JELL」の為と思っていると思いますが、自分の進みたい方向を示して引っ張っていってくれる「早川 雪音」に惹きつけられていると感じます。
「山ノ内 花音」は、「早川 雪音」を捨てきれず一人では立ち直ることができなかった状態でした。しかし、「光月 まひる」の影響で自分をもう一度「早川 雪音」から認められるのでは無いかと思うようになっていったと思います。

上記の二人は元々同じ思惑の中で惹かれ合った二人だと思います。
その過程で欲が出てしまった、そしてその欲は偶然か必然か「早川 雪音」の存在によって空回っています。この辺りは人間らしさがストーリーを動かす良いスパイスになっていると感じます。

お互いが、お互いの存在の価値に気づき最高の作品を完成させるストーリーになることを期待しています。

考察②

サブタイトル「現実をみろ」について
私は今回のサブタイトルがタイトル回収で無いことを考えると今作品はハッピーエンドの作品だと思います。
そして現実を突きつけられているのは「山ノ内 花音」と「光月 まひる」両人であると思います。
「光月 まひる」は、自分の限界を知る上で新たな世界への挑戦でこれから現実を知る、現実を知る切っ掛けになる。
「山ノ内 花音」は、欲を描いた事で失った物(「光月 まひる」)の存在の大きさに気がつくこと。
この両者の同じようで違った現実が今後どの様になるのか私は楽しみです。

総括

現実をみろ、今回の話は一見単純に見えますが、キャクター一人一人の感情を読み解いていくと、奥深くとても重要な起点となる話だったと思います。
読み解かなくても大事な話ではあったと思いますが(笑)

これから大きく開いた溝がどのようになっていくのか、「光月 まひる」と「山ノ内 花音」の関係がどの様になるのか、そのキッカケとクライマックスが今から楽しみです。
ぜひ、お互いの膿を出し切って仲直りして「JELL」の最高傑作をみたいです。

今回は初めてアニメについて記事を書かせていただきました。
書くのに5時間くらいかかってしまいました😂。
初めてなので内容については酷いかもしれないですが読んでいただきありがとうございます。
今後とも、よろしくお願いいたします。


引用:©JELEE/「夜のクラゲは泳げない」製作委員会

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