Discordをもっと楽しもう!サーバー初参加者をチャットやVCに誘う3つのアプローチ(その3)
お読みいただきありがとうございます。前回記事からの続きです。
よろしければ前回記事からどうぞ。
■ 3つのアプローチ
1.広告からサーバー入室までの流れを点検する
2.サーバー入室からの動線と初活動まで連続性を確認する
3.定住してもらう仕組みを用意する(今回はココ)
今回はテーマの3番目
3.定住してもらう仕組みを用意する
をお送りします。
■常習性のあるコンテンツを用意する
前回までの記事で初活動とそれに対してのリアクションまで解説しました。テキストにしろ、VCにしろ最初の一回のハードルを越えてしまえば心理的障壁は下がり、鯖で活動しやすくなります。そこに既存住民からのリアクションが何らかの形であれば、それが安心感に繋がり、鯖での活動量を増やしていくことができます。そこで重要になってくるのは常習性のあるコンテンツです。毎日何かしら書き込むことができるチャンネルを複数用意し、どこかのチャンネルは常時動いているという状況を作り出すことができれば理想的です。
鯖の内容に更新があるたび、白いマークが鯖一覧でつきますので、鯖一覧からアクセスしてもらう可能性をあげることができます。鯖マークをクリックしてもらう回数を増やすことで、VCに誰かが上がっていた場合も見つけてもらいやすくなります。ディスコードのVCは最初の一人のハードルがとても高く、2人目以降はハードルが下がっていきますので、最初の一人目のVC接続者の発見率を上げるためにも、頻繁に鯖内容が更新されている必要性があります。
では常習性のあるコンテンツ例を見ていきましょう。
・呟きチャンネル
最近いろんな鯖で見かけるチャンネルです。ツイッター感覚で鯖住民の方が書き込めるチャンネルです。書き込みを時間削除にしてたまらないようにしたり、リアクションを付けていたりするバリエーションが存在します。
下記の記事に詳しいので是非ご一読くださいませ。
・日記チャンネル
これもどこの鯖でもよく見かけるコンテンツです。一日の終わりに日記を書く習慣が鯖全体の文化として浸透すればとても強力なチャンネルになります。日記が投稿されるたびにポジティブリアクションを返して、文化として根付くよう後押しできれば最高ですね。
・しりとり
これもどこの鯖でも見るものですね。単純なしりとり形式や特定の縛りを設けるものなどバリエーションはいろいろ考えられますね。置いてあったらとりあえず書き込みたくなるチャンネルです。特にここは単語を書き込むだけで完結するので、書き込みのハードルが低いチャンネルです。
・画像投稿系
ゲーム系鯖ではゲーム内画像やリザルト画面を投稿できるチャンネル、雑談鯖ではご飯画像を投稿するチャンネル(メシテロ)などがポピュラーでしょうか。日常的に投稿のネタが生成されるチャンネルが望ましいですね。
上記のようなチャンネル群を用意し、テキストチャンネルが頻繁に動く環境を作り出し、鯖アイコンをクリックしてもらう回数を増やすことで鯖全体を活性化しましょう。
■鯖特有のコンテンツを用意する
ディスコードサーバーに雑談鯖は数多くあり、各種ゲーム鯖、趣味のジャンル鯖も多くあります。皆さんが何のコンテンツの鯖を立てるにしろ、その鯖独自のコンテンツを何か用意する方向で考えたいです。それは容易なことでありませんが、用意できればその鯖の特色、強みとして生きてくる部分です。その鯖でしか体験できないイベントやチャットチャンネルは鯖の魅力になりますし、離脱防止にもなります。
そしてこの鯖独自の取り組みというのはなにも「すべての鯖にない唯一の取り組みをする」ということではありません。鯖に参加している住民がほかに所属している鯖で行われていない事象であればよいのです。鯖住民の見える範囲で「唯一の活動」であればいいわけです。
そのため、競合が多いような鯖は同種のすでにあるサーバーを見て回るというのが有効なアプローチです。同種の鯖でどこも取り入れられている機能は(住民層が同じなので)鯖住民の需要があるといえますし、複数の鯖で確認ができないコンテンツは独自性を持ち得るといえるでしょう。
コンテンツそのものが真新しいものでなくても、運営の手腕によって、大きな人数を巻き込めたり、ほかの鯖に比べて明らかに良質な体験を提供できるということがあれば、それは十分鯖特有のコンテンツといえます。
コンテンツを考える際に、重要になってくるのは失敗を恐れないことです。ディスコードはテキストチャンネルの整備やロールの整備など比較的簡単に行えますので、思いついたものはとりあえずやってみて、流行らなかったり、失敗したりしたらチャンネルを削除してしまえばいいだけです。そしてそれはこの鯖で〇〇は流行らなかったという貴重な情報になります。住民からフィードバックを貰うのもいいでしょう。
パズドラで隆盛を誇ったガンホーも ヒットの方程式「やっぱ、ない」と語っています。何かが当たるまで、文化として根付くまでコンテンツを作りこんでいくことは重要でしょう。数打たないと当たりません。とても難しいことではありますが、独自性のあるコンテンツは鯖集客の面、定着の面両面において作用するのでなんとか生み出したい部分です。
ちなみに私が管理している「nacessary radio」という鯖には毎朝30分皆さんの渾身の一曲をラジオ放送するというコンテンツがあります。
これはチャットチャンネルに曲のURLを貼っていただいて、それを順次流すというものです。好きな曲を貼るチャンネルはどこの鯖でもあるでしょうし、曲をBOTを使って共有する文化もどこにでもあるでしょう。ただ、それを毎日定刻に行うことにより、「ラジオ放送」という文化が鯖内に生まれました。今は鯖住民が独自のラジオを連日展開しています。例えば、ハロープロジェクトを語るラジオ、ドラゴンクエストを語るラジオ、ヘビーメタルを語るラジオ、などなど個性豊かな放送が行われています。手前味噌ですが「思い立ったときに好きなように放送できる」というのはほかの鯖にはなかなかないコンテンツかなと思っています。
鯖特有のコンテンツを生み出すことで、鯖に立ち寄る理由を作り出し、定住を促しましょう。
■定期的に活動のカンフル剤になるイベントを開催する
VCに一人で上がるのはハードルが高いという話を先に行いましたが、それを打開するものがイベントです。複数人が集まる口実があればVCにも上がりやすくなりますし、イベント終了後から雑談に派生したり、鯖での活動の幅が出ます。大事なのは「定期開催をする」という部分です。
例えば週に一回、金曜の20時に集合して音楽を聴いたり、雑談をしたりするイベントを開催するとします。イベントを行う上で重要になってくるのは二点あり、一つはイベントの開催コストが低いことです。イベントの作成コストが重いと、環境の変化等でどうしても定期開催が難しくなる場面が出てきます。イベントが鯖の文化として根付くまでは時間がかかりますので、無理せず継続して行えるイベントを基軸に考えて、実施していくべきでしょう。イベントの主催者以外にコンテンツが生成される状態が最も望ましいといえます。コンテンツが自動生成されている状況を生み出せば、後はイベントを開催するだけになります。
住民からアンケートを取って、発表したり住民の好きなものの共有の場を作ったり、やり方はいろいろあると思います。次回のイベント実施までにはイベントで取り扱うコンテンツが出来ているという状況が生み出せれば定期開催は容易になります。
またビデオゲームや麻雀、カードゲームなど複数人で楽しめるコンテンツはそれそのものに訴求力があるので、定期開催しやすいイベントといえます。今はFPSや議論型のゲームなど選択肢も豊富です。ただ、あまりに高頻度で開催しすぎると飽きがくるという問題もはらんでいます。長期的に実施するのであれば「もっとみんなと遊びたい」というぐらいの物足りない状況を維持するのが重要かもしれません。
そしてもう一つ重要な点は定期開催にこれない鯖住民へのケアです。定期的にイベントを開催していると、イベント参加者の中で独自の連帯感や楽しさが生まれてきます。それは当事者たちの鯖への愛着を作るものであり素晴らしいものです。しかしながらそれが行き過ぎてしまうとイベント参加者とそうでない方に溝が生まれる可能性があります。アプローチとしては2つあります。
・VCだけのイベントに留まらせず、チャットチャンネルを用いてある程度振り返ることができる形式にすること。
これはイベントの種類によっては難しいものですが、何かしらイベントの振り返りができるチャンネルを作成し、イベント後にテキストチャンネルでまとめや感想を書き溜めておくというものです。イベントに参加できなかった人もそこを見ればなんとなく雰囲気を察することができるようなものであれば満点といえます。イベント後のVCでイベント参加者とそうでない人がスムーズにVCでコミュニケーションをとることができるというところを目指しましょう。
・定期開催とは別の日程でイベントを開催する
生活リズムやお仕事、学校の関係でイベントに参加できない方に向けて、時間と曜日をずらしてイベントを開催します。その際には、普段イベントに参加できない人がなるべく多く参加できる時間を設定しましょう。
一度でも定期開催されているイベントに参加できればそのイベントの内情がわかりますので、定期的に参加できなくても温度差を感じることはなくなってきます。
イベントの開催コストを引き下げて、定期開催することで鯖に立ち寄る理由を増やし鯖を活性化しましょう。
■まとめ
常習性のあるコンテンツ、鯖独自のコンテンツを用意し鯖にアクセスする動機を作り、定期イベントを開催することで鯖住民との交流を図り、鯖全体を活性化していきましょう。
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