【Discord】コミュニティルールの作り方
Sorawafと申します!Discordサーバー運営には欠かせない「コミュニティルール」の作り方についてまとめていきたいと思います。
1.ルールを取り巻く昔と今
MSS(Discord運営者が集まる交流コミュニティ)設立当初から、「コミュニティルールはどの様に設けるのが適切か」が盛んに議論されていました。当時のMSSのコミュニティルールは下記の通り。
とても単純な内容ですね(笑) 当時のコミュニティルール作成の風潮は「少ないコミュニティルールで大半をカバーする」事でした。「一般マナー」という曖昧な表現を使っているのも、大半の「良くない事」をカバーできる便利な言葉だったからですね。
「運営の免責を行いやすい」「アクシデント時の対処の幅が広い」など、運営者目線でメリットのあるルール構造であった為、多くのコミュニティで採用されておりました。
一方で、Discordを利用するユーザーが増えるにつれて、この簡潔なルール構造だけでは対応しきれない事案が増えてきました。数百、数千人規模のコミュニティが珍しくない今、多人数が集まる程にアクシデントも増加していきます。
Discordのモデレーターアカデミーでも、ルールを明確に示す事の必要性を記載しています。
何が「一般マナー」に当たるのか、何をコミュニティ運営は不適切と考えているのかを明確に示す必要性が更に増しています。
2.何のためにルールを設けるのか
そもそも、コミュニティルールはなぜ、設ける必要があるのでしょうか。大切な視点は下記の3つとなります。
1|運営対処の根拠作り
利用者を処罰する際に、コミュニティルールがあれば、それを根拠として示す事が出来ます。根拠が整っていれば、「何故処罰されたの?」「それって不正処罰だよね?」という反論に対して応答出来ます。
「コミュニティルールに違反していたので処罰いたしました。」という説明を分かり易く伝えられる事で、処罰後の揉め事を回避しやすくなります。
例えば、「一般マナーを守りましょう」という規約のみであった場合、「この場合は一般マナーには含まれないよ」「何がダメか良くわからないのに処罰されるのはおかしいよ」といった反論を受けるかもしれません。
しかし、下記の様にルールを設けていれば、
「OOと記載している通り、それはコミュニティルール違反に当たるのですよ」というルールの説明が行いやすくなります。相手の納得も得やすくなります。
2|運営姿勢を明確に伝える事
コミュニティルールを明文化するという事は、「私たちはこういう事を良しとしませんよ」という明確な意思表示になります。Discord規約に書いてある内容であっても、改めて明記することで運営姿勢を伝えます。
3|コミュニティ独自の文化や決まりを伝える事
各コミュニティには、独自の文化や決まり事が必要なケースも多々あります。その多くは、コミュニティに初めて訪れた人にとって「異質」であったり「思いがけない」ものであったりします。そのため、運営から明確に内容を伝えておく必要があります。
例えば、MSSでは「Management Life」という別コミュニティを運営しており、別コミュニティで処罰を受けた場合はMSSでも処罰を受ける仕組みであることを明記しています。
3.コミュニティルールの長さについて
コミュニティルールを短く書くと、必要な情報を伝えきれない。長く書くと読んで貰えない。短くても長くてもジレンマに陥る難しさがあります。そこで、皆さんに意識して欲しい事は次の2点です。
1|「免責の為のルール」と「読んで貰うルール」を分ける
コミュニティルールはすべてしっかり目を通してほしいですし、読んでいることを前提にコミュニティ運営を行います。しかし、実際は読んでいない人が大多数であり、「重要なポイントを端的に伝える」工夫が必要となります。
そこで、コミュニティルールの詳細を全て網羅している「免責の為のルール」とは別に、「読んで貰うルール」を用意する事となります。
例えば、要点だけをまとめた「簡易版ルール」を作成して、目立つ場所に載せておくことが考えられます。下記画像では、コミュニティの入り口にあたるサーバー説明チャンネルに掲載しています。
もしくは、カテゴリごとにガイドチャンネルを設ける方法もあります。各チャンネルを使用する際の注意点などを、各ガイドチャンネルに記載しています。
2|そもそもルールを読まなくても済む工夫を考える
物理的にルール違反出来ない仕組みづくりという観点も重要です。そもそもルールを読まなくても困らない。これが利用者も運営者もストレスフリーではないでしょうか。
例えば、「他サーバーの絵文字を使用してはいけない」というルールが有るのであれば、初めから「外部の絵文字を使用する」権限をOFFにしておけば問題ありません。
4.コミュニティルールの検討事項
ここからは、各コミュニティで検討しておくべきポイントを紹介していきます。ルール作成の際に、是非参考にどうぞ。
・使用言語
・運営対応に関して
・禁止範囲について
・不適切行為について
・ボイスチャットの利用について
・ネタバレやリークについて
・宣伝について
・金銭のやり取り
・プロフィール名について
・メンション使用について
・配信について
・不適切なリンク掲載について
・著作権について
・自治行為について
・個人情報の扱いについて
・禁止行為の回避・無視に関して
・免責について
・公式ルールの順守
・利用規約の変更に関して
上記の検討事項はあくまで一例です。Discordの規約やガイドライン等を参考にしつつ、コミュニティの実情に合わせてコミュニティルールを検討していけると良いのではないでしょうか。
この記事が皆さんのコミュニティルール作りの参考になれば幸いです!
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