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ネパールでロックダウンが終わったら...?

昨日の夕暮れ時、ネパールの友人に電話で聞きました。

「明日でロックダウンは終わりですか?」

答えは「NO」

また、延長が決まったそうです。
5月7日まで...長丁場です。

3月24日から始まった、国内全土のロックダウンは、1週間・2週間・1ヶ月と幾度も延長を繰り返して来ました。

その度に、在日本大使館からのメールから「ネパール政府ハイレベル委員会で...」の通知メールが来ます。

今日になって、正式にそのメールがやって来ました。

いつも「また、延長か...」と落ち込んでいました。

ロックダウンが1ヶ月を過ぎた今のタイミングで、今回も延長の知らせを聞いた時...

私は、そっと胸を撫で下ろしていました。

なぜだろう...?

**「自分で自分の責任を取れる自信がない」 **

そう思いました。


今は、国の強制力を駆使して、コロナ感染防止策として表立ってやってくれているから、辛うじて守れている状態。
**※ネパールの感染者は現在52人、死者0人。 **

もし、ロックダウン解除され、人々の動きが“自己責任”で行われたら、この数字はどうなってしまうのだろう...

コロナはいつか終息するかもしれない...
でも、近い未来で断絶するかはわからない...
おそらく、根絶は無理でしょう...

そんな現実が目の前に広がって、見えないウィルスに対して、どうやって自己責任を取れるというのでしょう...

私はいつ感染し、感染させてしまうかもわからないのに...

自分が感染する分には自己責任だけど
誰かを感染させてしまったら、その人の責任を負える自信は、私にはありません。

本人に、ご家族、ご友人の方になんて言葉を伝えたら良いか想像がつきません。

それでなくても、私は大好きなネパールの国で生かさせて頂いているのに...

住む場所を与えて頂いて、食べ物を食べさせて頂いて、元気で過ごさせて頂いているのに...

私が取れるのは、
最小で最大の“自己責任”までだと思います。

だから、ロックダウンが終わることが、いつの間にか怖くなってしまったんです。

怖くて怖くて、仕方ありません。

1ヶ月間、家に1人で居て、どうしようもないくらい寂しくて孤独を感じることもありました。

食べ物に対する楽しみがない昼間、
目を閉じても眠れない夜が
ずっと繰り返された時もありました。

でも、どこかでこの状況はずっと続かない、終わりがあるんだ、と思って気持ちを引っ張ってきました。

だけど、いざ「終わり」の事実がやってきた時に、私は素直に喜べなくなっているような気がします。

行きたい場所、会いたい人、やりたい事は、ここネパールで山ほどあるんです。

それなのに、それをすることが怖くなってしまっています。

行ったら、会ったら、やったら...
“たらたら”ループの背景には、“感染”文字が浮かんできます。

その他にも、
私の滞在できる権利(visa)は?
日本に帰国するなら飛行機は?
やり残している中途半端なことは?
会えていないネパールのみんなは?

頭の中には、溢れ出てしまいそう程の思考が巡ります。

でも、抑えます。抑えられます。

大丈夫、深呼吸...

ここで、どんなに私が焦ったって、何が変わるというのだろう...

私は今できる精一杯で生きよう。

そう思うと、ほんのちょっと冷静になれます。

大丈夫、大丈夫。

ネパールでロックダウンが終わったら...

私はきっと
怖さと不安を片手で握り締めながらも、
もう一方の手の期待と希望を持ち合わせて、

行きたい場所で、会いたい人に、やりたい事へと向かうのだろうと思います。

コロナはすぐには終わらない...
それは事実で、誰も正しい答えは知らない...

だから、もちろん、自己責任で。

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