女の子「だって」なんて思ったことなかった
人、人、人で溢れかえっている休日の池袋駅前。ときどきツンと鼻をつく不愉快なゴミの匂いは異国の街並みを思い出す。
写真の現像をカメラ屋さんでお願いしている間、本屋さんでフラフラと写真集を物色していると、いつの間にか18時を回っていた。まだ明るい街並みに、季節の変わり目に気づかされる。
空腹によってうなだれていた顔をふとあげると、高いビルの上に「女の子だって甲子園」という文字が見えた。それは、女子野球WEBコミック『花鈴のマウンド』の広告看板だったとあとで気づいたが、妙にこの