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鹿たち
休みなので、奈良公園へ赴いた。
紅葉が見たいと思っていたが満足できるレベルの紅葉かどうかは実際行ってみないと分からない。だが、鹿が見たいのならば奈良公園へ行けば常に居る。信頼できるのは鹿だけだ。
さて、近鉄奈良駅の改札を抜けると人工的な鹿が我々を迎えてくれた。
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本物の鹿と対峙する前にこれで予行演習ができるというわけだ。
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駅前のローソンで奈良限定だと思わしき、「しか」と書かれたマスコットとすみっコぐらしのぺんぎん?を購入。浮かれて予期せぬ出費をしてしまった。奈良は恐ろしい。押すとうんちが飛び出る鹿のキーホルダーも売られていたが、それはなんとか買わずに堪えた。
少し歩くとついに本物の鹿とご対面。
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動物はやっぱり可愛い。毛が生えているし、目が綺麗だ。
目の前を横切る鹿を呼び止める時にうっかり家の犬の名前が口から出そうになった。違う違う、こいつらは鹿だった。鹿、おいで〜。
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しばし鹿と戯れる。
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そういえば紅葉だが、見頃のようなものとそうでないもの。様々な紅葉が混ざり合い視界を染めていった。
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奈良公園は良い場所だ。鹿が当たり前のように存在しているし、道路を渡ったりもしている。不思議だ。でもここではそれが常識。まるで異世界だ。
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途中雨に降られてしまい、テンションが下がってしまった。地面もグニャグニャになり、鹿もしっとりしてしまった。
そんな自分のご機嫌取りと雨宿りを兼ねてソフトクリームの店に入った。
こちらのソフトクリーム。なんとこれ、鹿を模している。大変味わい深いキャラデザで好感が持てる。
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他にも色々と美味しそうなアイス類があったが、まめじかソフト以外の選択肢は今の私には無い。
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可愛い。これを鹿だと言い切っているその態度、大好きだ。
おもしれ〜と思いながら注文したが、実際死ぬほど美味い。ツノの部分のギンビスアスパラガスのような部分がしょっぱくて甘いアイスとの味の駆け引きがたまらない。ツノ、2本と言わず10本くらい欲しいところだ。クリームもコクがあって美味しすぎる。こんな顔付きのソフトクリームがこんなに美味だなんて。世の中捨てたもんじゃない。
美味ソフトを食べ終わり鹿の元へ戻った。私だけ食べているのも気がひけるので鹿たちの為に鹿せんべいを購入。
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このせんべい代は可愛い鹿の保護にあててくれるらしい。ありがたい。
この鹿せんべいという神器を得たのできっと公園内の鹿たちが私を取り囲み離さないだろうとワクワクしていたが……。
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ん?
どの鹿にせんべいを差し出してもプイされてしまう。嘘だろう。鹿せんべいを持ちし人間は公園内では英雄になれるのではないのか。
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10分でやっと0.5枚を消費。
馬鹿な。
やっとひとくち食べてくれても、もういらないとばかりに顔を背けられてしまう。
周りの観光客たちも苦戦しているようだ。私が特別鹿に嫌われているわけでなければ良いのだが。
ここの鹿たちはみんな満腹という解釈で良いのだろうか。
鹿たちにひとくちずつせんべいを半強制的に食わせていく。やっと残り2枚。
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ここで救世主の鹿さん登場。なんと残りの2枚とも平らげてくれた。ありがたい。
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食べてくれた記念にハイチーズ
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ああ、楽しかった。また行きたいな。
もっと鹿せんべいで無双できると期待していたが、まぁこういう時もあるよな。いや、いつもこうなのだろうか。
次来た時もまめじかソフトは食べたい。