私、たぶん、気分変調症。
私、たぶん、気分変調症。
気分変調症についての文献を読めば読むほど、そう感じている。
もちろん、病名をつけるのは医者だし、ただ、自分の置かれている状態を俯瞰するには、この病名がしっくりくる。
気分変調症とは
と、ウィキペディア先生は小難しく書いているので、こちら
とか、こちら
などを参照すると、
1.軽度の気分の落ち込みが2年以上続く。
2.発症は幼少期、思春期に多い。
3.「性格の問題」と自他ともに片付けてしまいやすい。
4.うつ病など他の精神科疾患に発展しやすい。
5.男性より女性の罹患者数が多い。
などなど…。私にばっちり当てはまってました。
どうして私が気分変調症だと思ったのか
さかのぼること、私の幼少期の頃です。
私は場面緘黙症を患っていて、幼児園では一言も話せませんでした。
小学校に上がって、場面緘黙症は収まったのですが、
「気まぐれ」
「何考えているかわからない」
「泣いていたかと思ったらもう機嫌がいい」
と、大変、周りが扱いづらい女児になりました。
私が小学2年のとき、提出すべきプリントをビリビリ破いて教室のゴミ箱に捨てたときは、担任も怒鳴りながらも、どう指導するのが正解なのか、きっと困惑していたことでしょう。
(それは、そのプリントの提出が遅れたので、怒られるのが嫌だったからですが、だからといって、したことが常軌を逸していたのは認めます…。)
一方、周りが「何考えているかわからない」と評していた私が何を考えていたかといえば、
脳内で、もうひとりの人格を作り上げ、その子と脳内で会話して楽しんでいました。
「もうひとりの自分みたいに明るくほがらかになりたいな」
そう思っても、周りにうまく話しかけられないし、ちょっとしたことがムカついて泣いてしまうし、泣いたらスッキリするし。
そういう、気持ちがブレる私を、もうひとりの自分は明るくほがらかに励ましてくれていました。
とはいえ、私の脳内にそんな明るくほがらかな人格があるなんて、周りがわかるわけがなく。
初めていじめられたのは、小学校3年生のとき。
最初は仲良くしてくれていた上級生から、「生意気だ」と、距離を置かれ、近づくと、睨まれたのは、忘れてしまいたい思い出です。
その後も、中学生の時は、廊下を歩いていたら、足を引っかけられて転ばされた上、「やーい、何もないところで転んでやんの(笑)」とバカにされたこともありました。
いじめられたことよりも、自分の不甲斐なさで、理解者が誰もいない(と思い込んでいただけで、本当はたくさんいたのですが)ことが、辛くてたまりませんでした。
「なんでこんな性格に生まれてしまったんだろう」
「生きるのがつらい…」
そう思うたび、脳内に深く潜り込んでは、もうひとりの自分と会話しました。
明るく、ほがらかで、いじめられるどころかいじめっ子の方で、みんなから愛される、もうひとりの私と。
そのまま、自分も、周りも、「扱いづらい性格」と片付け、とうとう、その日が来ました。
18歳の秋、心の糸がブツン、と切れる音がしました。
それまでも赤子のようにギャン泣きすることはありましたが、その日は滝のような涙を抑えられませんでした。
その後、大好きな教科書や本の活字が読めなくなりました。数少ない楽しみのお昼のお弁当が全く受け付けなくなりました。それまでなんとかいることができていた「集団」というものに、とうとう入れなくなりました。教室にいられないので、校舎中をさまよい歩いて、周りに心配をかけました。
「なんかおかしいよ、病院行ったら?」
数少ない友人の一人の、この何気ない発言をきっかけに、神経科を受診。
PTSD→適応障害→統合失調症→統合失調症後抑うつ(今ここ!)
発病してから、同じ病気の仲間もできましたが、統合失調症の方は異口同音に、
「あなたは統合失調症じゃないと思う」
とおっしゃいますし、私自身そう思います。
境界性パーソナリティ障害かとも思ったのですが、調べると、少し違う、気がしました。
境界性パーソナリティ障害の方との交流も過去にありましたが、どうも自分の症状とは違うなという感覚がありました。
とにかく、幼少期から今日に至るまで、軽度の抑うつが繰り返されるので、こちらの文献を読んでみました。
こちらに紹介されていた「長く続く、軽度の抑うつ」こそが、「気分変調症」だった、というわけです。
で、この症状とどう付き合う?
自分が気分変調症と気付いたときには、既に33歳。統合失調症との診断で、通院開始から14年経ちました。
セカンド・オピニオンも検討したのですが、14年診た医師の見解を覆すのは、容易ではありません。
それに、気分変調症は、最近付けられた病名。
まだまだ未知の領域で、「病気ではなく、軽いうつっぽい性格」と判断されたら、障害基礎年金も打ち切りです。
効かない薬をなんとなく飲みつつ、自分ができる付き合い方をするしか、私には選択肢はありません。
この気分変調症の特徴の1つに、自己肯定感の低さが挙げられます。
軽度とはいえ、うつ状態がこれだけ長く続いたので、そりゃ、自己肯定感が低くて当たり前ですが、ここに、この症状との付き合い方が見え隠れしています。
自己肯定感が高まることはあっても、自己肯定感を自ら高めることはとても難しいそうです。
それでも、自己肯定感が高まることにつながるワークを地道に行い、この症状とうまく付き合いたいです。
まとめ
気分変調症についての文献がまだまだ少ないので、私自身、どう付き合うのが正解か、模索中です。
幼少期から続くこの症状とうまく付き合って、もう少し、もう少しだけ、楽しい人生になれたらいいな。