技術者に必要な豆知識4
はじめに
今回は技術者の方向けに知っていると便利な豆知識を書いてみます。
コラムの連載予定
1 24系列・96系列
2 CMOS
3 VCCI
4 イマジナリーショート←現在地
5 ファントム給電
6 リターンパス
イマジナリーショート
下図は、オペアンプでよく利用する「反転増幅回路」です。
下図の「A」の箇所をオシロスコープで波形観測すると、どうなるでしょうか?
交流信号を入力しているから「何か信号波形が観測できる」と思うかもしれませんが、実際は「0V」が観測されます。
上記は「イマジナリーショート」という状態で、オペアンプの「+入力」と「ー入力」は仮想的に短絡しているという状態です。
この「イマジナリーショート」について、下記2つのポイントで説明します。
◆オペアンプの基本的特性
◆負帰還
〈オペアンプの負帰還〉
入力の微少な差を大幅に増幅して出力するオペアンプにおいて、「出力」を「ー入力」に接続する「負帰還」状態にするとどうなるでしょうか。
オペアンプを負帰還で使用すると
・「ー入力」の変化を打ち消す方向で「出力」の電圧が変化する。
・「負帰還で出力が安定する状態」=「入力の差が無い状態」=「入力間が短絡している状態」になります。
「イマジナリーショート」とは負帰還で使用するオペアンプが安定出力している時、+入力とー入力は短絡状態とみなせる、という状態です。
(出力が安定しない場合「発振」状態になります)
前回までの内容は、↓からご覧ください😊