食べだしたらキリンがない

小さい頃からなんとなく頭に残っている言葉で、大人になってから、その頃には持ち合わせていなかった想像力のせいでくらくらしてしまうことがある。

大好きなバンド、め組の「切ない」という曲。切ない気持ちはきりがないと気付いて、これは発明だと思ったと、ボーカルの菅原さんがライブのMCで話していた。曲調は、ウクレレの音色が手伝って軽やかで爽やか。なのに、「あなたのいない景色すべては自分の意志です」という歌詞で思いっきり頭を打たれる。

失敗や後悔、自分に不都合なことが起こると、自分がコントロール出来る範囲内ではなかったと諦めたつもりで、やっぱりあの時...とぐるぐる考えてしまう。きりがない。でも最終的には、それも含めて自分が望んで決めたことだと折り合いをつける。過去を抱いて歩いていく決意表明みたいな。

歩き彷徨って疲れて見つける愛おしさもあるし、大事にするのはいいけど、執着するといいことない。執着しそうになったときは、食べ出したらキリンがない、これぐらい呑気な感じで思っていたい。