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情報通信白書とスマホ世帯普及率のお話

2024年8月8日のNACK5『Good Luck! Morning!』内「エコノモーニング」では、情報通信白書のお話をしました。だいたい、以下のような内容です。

総務省は7月5日、最新の『情報通信白書』を公表しました。情報通信白書とは、電話やインターネットなどの通信関係と、テレビやラジオなどの放送関係、その他、情報通信の産業や社会動向などについて調査結果と統計データと、国の政策動向などをまとめたものです。政府の総務省が毎年7月ごろに発行しています。

私はアドバイザリーボードという、この情報通信白書の編集方針などについて助言をする会議のメンバーを2011年から務めています。

今年の白書では1月におきた能登半島地震で情報通信がどう使われたとか、AIなどの新しい技術がどう普及しているかといった特集が組まれているのですが、今回ご紹介したいのは、私が毎年ウォッチしている情報通信機器の世帯普及率の話です。スマホ・パソコン・固定電話・FAXについて世帯普及率を見てみましょう。たとえばラジオの放送でも、リスナーの皆さんとどんな手段でコミュニケーションをとっていくかということは実態を踏まえて考えないといけないと思いますし、放送に限らずビジネスをするうえでもみんな何を使っているのかなという最新状況を知っておく必要はあると思うんですね。

Ⅱ-1-11-1:情報通信機器の世帯保有率の推移
出典:総務省「令和6年版情報通信白書」

ではここで質問です。スマホって何割の世帯に普及していると思いますか?

スマホは90.6%、9割です。9割の世帯にスマホがあるってすごいことですね。もちろん、あるというだけで有効活用できているかどうかはよく調べてみないといけません。ではパソコンはどうでしょうか?パソコンは65.3%です。コロナ禍の間は横ばいが続いていたのですが、コロナが終わったらぐっと減少してしまいました。ちなみに固定電話も急速に減っていまして、57.9%。6割を切ってしまいました。つまり4割の家にはもう固定電話ってないということです。

では最後にFAXはどうでしょうか?
なんと26.9%です。昨年が30%だったのでFAXも急速に減っているなぁという印象です。昔はラジオといえばFAXで参加するイメージが強かったですが、もう4分の3の世帯にFAXはありません。

ここから考えられるのは、当たり前ですが世の中圧倒的にスマホの時代だということです。でもこれって改めて考えるとすごいことで、スマホを通じてほとんどの世帯が常時インターネットで接続していることになります。パソコンや固定電話やFAXでやっていたようなことが、スマホに飲み込まれてしまっているともいえます。

パソコンや電話やFAXの機能も、その他のさまざまな機能もスマホに統合されてきたわけですが、今後もこの流れは続いていくでしょう。またスマホと連動させながら使うスマートウォッチのような端末も増えていくのだろうと思います。特に、メガネ型やヘッドフォン・イヤフォン、指輪型などのウェアラブル端末は発展していくでしょうね。

ちなみに、情報通信白書は過去のものも含めて、インターネット上で内容をすべて無料で見ることができます。いろいろ発見できると思いますのでぜひ関係するお仕事をされている皆さんや学生の皆さんなどにはぜひご覧いただければと思います。

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