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モヤっとするだろ?するんだよ

前回兄の入院から転院先の決定までを書きましたが、その間に長くお世話になっていた介護付き有料老人ホームを退去しました。2019年の5月からいたので5年半いたことになりますね。家から近くて通いやすく職員の皆さんもみんな良くしてくれました。最後までここでと思っていたのですがそうも行きませんでした。

11月いっぱいで部屋を明け渡すために姉と2人、荷物を整理し運び出し、掃除をして、鍵を返したのが11月28日。ちょうど転院先候補から受け入れ可能の連絡が来た日だったので施設の人たちにも報告することができました。兄の10月末の様子に皆さん思うところがあったようで(実はちょっと往診医の対応にモヤっとするも口出しできない立場だったんだろうなと思う場面もあったんですわ。)、片付けに行くと顔をあわせる職員さんがみんな声をかけてくれて「肺炎は良くなって療養病床に行くことになった。」というと一様に安心した様子でした。救急車で緊急入院したことで結果オーライになった感じです。あの時兄が急変しなかったら数日後に餓死することになってみんながモヤっとしたままだった可能性大だったんです。

末梢点滴という選択も、結局は緩やかに餓死させることだと言ってしまえばそうなので、ふと考えてモヤってしまいます。
一般病棟から転院先が決まるまでの措置として認知症病棟に移った際、前に入院していた時の主治医がまた主治医になってくれたのですが、我々姉妹の選択に「それでいいと思いますよ。」と言ってくれたのは大きな救いになりました。信用している医師に肯定してもらえたのはありがたかったです。

成年後見的には、ホームを出ることでホームにかかっていた費用がなくなり入院費のみになります。収支に変化が出るし被後見人の生活環境変化は報告案件なので監督人さんにメールで報告しました。極力事務的に書きましたが察してくださったようでお気遣いのお返事をいただきました。

さて、兄は介護付き有料老人ホームにいたのですが、父は介護老人保健施設(老健)にいました。老健は公的施設です。老健は65歳以上でないと入れないので兄は当初の年齢では対象外でした。民間のホームに入るしか選択肢はなかったんですね。
民間より公的施設の方が利用料は安いですが老健は原則3ヶ月で出ることになっているので、父の時は入ったらもう次を探し始めて3ヶ月経ったら移動(間にちょっと入院したりすると戻ってからまた3ヶ月というのもありなので1年くらいいたところもあったと思います。)、老健を点々としながら特別養護老人ホーム(特老)に申し込んでおいて空きを待つという、当時は一般的な状態でした。今も同じですかね。父は結局特老には入れないまま亡くなりましたが、姉の話によると特老申し込み当初100人待ちだったのが、亡くなった後キャンセルの連絡をしたらあと10人になっていたそうです。
要するに今いる人たちが亡くなってベッドが空くのを待っていたわけで、父のように待っている間に亡くなって抜けていく人もいて…まあそういう風になってしまうのは仕方のないシステムなんですけど、な〜んかモヤっとしますね。

モヤっとするといえば、先のことを考えて行動せざるを得ないことにモヤっとします。
先のこと、兄が亡くなった後のことですね。例えばお葬式のこととか、誰に知らせるかとか、人が亡くなると銀行口座が凍結されるので今のうちに成年後見的に必要なお金の出し入れを今年の分は済ませておこうとか、仏間を片付けなくちゃとか。
兄はまだ息をしていてそこにいるんですけど、余命いくばくもないと知らされたら、来るべき日に備えなければならなくなるわけで…。
息子に人が来てもいい様に部屋を片付けろと言ったら微妙な顔をされました。
「モヤッとするだろ?するんだよ!」
するんだけどするからって何もしないで嘆いて暮らせってか!?そんなわけにいかないっすよ。やらなければならないことはてんこ盛りなんです。嘆いていたって誰もやってくれないんだから。
最初の頃はモヤモヤしながら割り切れない気持ちで胃を痛めてましたが、段々慣れてきました。
慣れてきたことにまたモヤッとするんですけどね。

はい前回からの続きに戻りましょう。
兄の次なる住処となる「療養病床」について知ったことを少々。
療養病床というのは、病気が急を要する状態ではなくなったけれど、まだ長期的に医療ケアが必要な状態の患者が入る病床で
・医療療養病床(医療保険財源)
・介護療養病床(介護保険財源)
の2種類があります。
兄が行くことになったのは医療保険の方、介護保険の方は同じ区内には無いようで全体に数が少ないようです。

今回候補に上がった2箇所は、一方は同じ区内ですが最寄駅から歩いて20分近くと交通の便がイマイチ。うちからはバス一本で行けますが最寄駅からだとちょうどいいバス路線もなく歩くかタクシーですね。
もう一方は隣の区ですがJRの駅のすぐ前でうちからだとバスでも地下鉄でも行かれる所でした。姉は基本車なのでどちらも大差ないのですが、もし私が仕事や用事で出ている時に病院から呼ばれた場合、駅から近い方が良いのではないかと思い、先に隣の区の病院に面談に行きました。

姉と一緒に行動する場合車になるので駐車場の有無は重要です。そして姉の車はでかいワンボックスです。その病院に駐車スペースは一台分だけ。空いていれば使えますが空いていなかったので駅前の駐車場に停めましたが、駅前だけあって駐車料金はお高めでした。病院は大部屋を希望していましたが今は空いていないのでまずは日額3300円の部屋に入って空いたら大部屋に移してくれるとのこと。まあそれは仕方ないかなとも思ったのですが、金曜に面談に行って転院するのが次の水曜日か金曜日と言われまして「ちょっと待って(°∀°;)!?」となりました。
病棟移ってまだ2日しか経ってないんですよ。それでまたすぐ転院?そんなに早いと思ってなかったのでついていけない感覚になりましてもう1週間くらい伸ばせないかと言ったのですが、なんだか急かさせる感じで今入らないと次はいつ空くかわからないとか、今いる病院は急性期病棟だから暮れは緊急の患者が増えるから早く出て欲しいはずだとか…。まあ…他にもいくつかモヤっとポイントがありまして…。
とりあえず月曜に返事をするということで翌日もう一方の病院に行ってみることにしました。

もう一方の同じ区内だけど最寄駅が遠い病院は、なんと知っている場所でした!
同じ建物の上の方が老健で下の方が療養病床と内科外来の病院になっていて、上の老健は父が最後にいた施設だったんです。父が入った当時できたばかりの新しい建物でしたが、二十数年を経た割には古びた感じにはなっていませんでした。父は肺炎を起こして同系列の急性期病院に搬送されてそこで亡くなったので、ここの病院には入院しなかったんですけどね。

駐車スペースは有料の駐車場が7〜8台分あり、病院や施設に来た場合は2時間までの駐車券が出るという仕組みでした。
やはり転院の日は次の金曜日と言われたので、こちらも月曜日に返事をするということにしたのですが、行ってみて気持ちはこちらに傾きました。知っているところだったという安心感と面談したソーシャルワーカーさんの話ぶりの微妙な違いかとも思います。
駅は遠いけれど出先で呼び出される確率は高くはないし、もしそうなった場合は最寄駅より一つ手前の駅ならばタクシーも捕まえやすいのでそっちからタクシーで行けばいいじゃないかということになり、落ち着いて考えてみると本格的に寒くなる前の今のうちに転院させた方がいいのではないか、という気もしてきました。

今いる病院に連絡したところ、転院の日が近いことにやはり驚いていたのですが(速攻転院が普通なのか?とも思ったけれどそうではなかった模様(^_^;))後から行った同区内の病院にするということで、月曜に今いる病院のソーシャルワーカーさんから両方の病院に連絡してくれるということで、次の金曜に転院決定ということになりました。

というわけでまた慌ただしく転院準備ですよ。
兄の入院以来バタバタしどおしです。

というわけで次回は転院です。

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したまち@椎名見早子
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