★アナログ漫画原稿をデータ化しよう!その2★
【連続スキャン】
では作品ファイルの真っ白なページに原稿を読み込んで入れて行きましょう
1枚ずつ読み込む場合はファイルメニュー→読み込み→スキャンで、読み込みたいページをクリックして開いてから読み込みますが、今回は「連続スキャン」で入れて行きましょう。ページファイルからでもページ管理ウィンドウからでも出来ます。
ページ管理→一括処理→連続スキャン…を選ぶと、スキャナのドライバソフトが立ち上がります。
ここの画面はスキャナによって違うのでそれぞれで確認してもらうよりないのですが、多少名称などが違っても設定しなければいけない項目は大差ないと思うので、参考までにうちのスキャナの場合です。
EPSONのES7000Hというちょっと古い型のA3スキャナですが、十分使えてます。
まず「種類」と言う項目にテキスト・白黒・カラーの3種があります。テキストがモノクロ二値・白黒がグレースケール・カラーがRGBということですね。今回はテキスト(二値)で取り込みますが、一度白黒かカラーにしてサムネイル画面で原稿の端が分かりやすいようにしてから、画面上をドラッグしてスキャン範囲を指定します。それからテキスト(二値)にしておきます。
他の部分の設定も見て行きましょう。
解像度は作品ファイルの解像度と同じにします。
名前はつけてもつけなくてもどっちでもいいです(反映される場所が無いみたいです)。
フォーマットはTIFF・PNG・PDFとあります。取り込んだあとで保存する際はclipファイルというClipStudioPaintのファイルになるので、ここで選ぶ事に意味があるのかな?と言う気もしますが、印刷物という事でとりあえずTIFFにしておきます。
「イメージ補正」をマニュアルにするとしきい値を指定出来ます。
☆しきい値というのは、二値で取り込む場合にグレーのどのくらいの濃さを境に明るい方が白で暗い方を黒にするかという、境目を指定してやると思えばいいでしょう☆
このドライバではお日様マークが大きいか小さいかですが、0から255(0から数えて256なので255らしい)の数値で表されている場合が多いです。0にすると真っ白、255にすると真っ黒になります。デフォルトが真ん中という事は128くらいってことですね。EPSONのスキャナがPhotoshopでスキャン出来た頃は(今出来ないよね)デフォルト110だった様な気がします。
(参考までに下にスキャナ付属のスキャンソフトの画面。数値になってます。)
だいたいしきい値の標準は110~128だそうです。私はあまり線が細い方でもないので110で入れてしまう事が多いですが、髪の毛の線などが飛んでしまう事もあります。
特に線が細いタイプの絵だとかの場合は値を調整して飛ばないように取り込むことをお勧めます。1枚の原稿を試しにしきい値を変えて取り込んでみて、自分の線に合ったしきい値を見つけてから連続スキャンするといいでしょう。一度見つけておけば次からはその値を使えば安心です。
または、グレーで取り込んであとで1枚ずつ調整して2値化すると言う手もあります。手間も時間もかかりますけどね。
ちなみにしきい値128だとこんな感じで
やや明るめで120くらいでこんな感じ。
110だとこんなです。
次に下の方に「モアレ除去」というのがあるので一応「高品位」にしておきます。画面で見る分には違いが良くわからないのですが、ここを変えると「モアレの模様が変わった」という証言もあります(^_^;)。
あと「ホコリ除去」ですが、オフにしてスキャンしたらこんな感じ。左上の余白あたりにホコリが目立ちます。
「中」に設定したらホコリが減りましたが粗くて小さいドットのトーンが抜けてしまいました。
上のコマの砂目トーンや服のドットのトーンは抜けていないので、どうも点と点との間隔がある程度大きいとホコリ認定されてしまうのかも…。
「弱」にしてみたら…
…結論としてこれは使えない( ̄□ ̄;)…ということで今回は「なし」に設定します。飛びそうなトーンがあるページは「なし」大丈夫なページは「弱」でもいいでしょう。
「スキャン」ボタンを押すとスキャンが始まります。
1枚スキャンが終わると、ドライバ画面が閉じずに「スキャン中」の表示が消えて「キャンセル」ボタンが「スキャン」に戻ります。
そうしたら原稿を取り替えて再び「スキャン」を押す。この繰り返しで出来るのが連続スキャンです。
1枚終わるごとに設定は変更可能なので原稿によってしきい値を変えるとか、ホコリ除去を変えるとか、心配なページだけ白黒(グレー)で取り込んであとで調整なんて事も可能です。
取り込みたい枚数をスキャンし終わったら、ドライバ画面を閉じます。すると次に現れるのは「連続スキャン」ダイアログです。
スキャンした画像を何ページ目から順に入れて行くかを指定します。
ページ数が多くて一度に連続スキャン出来なくて途中でやめても大丈夫です。指定のページを選んでページ数を入れればそこから画像が入るので、あとで続きをという事も可能です。
下の「ラスターレイヤーとして読み込む」と「下描きレイヤーに設定する」のチェックは外しておきましょう。
ラスターレイヤーとして読み込まない場合は「画像素材レイヤー」として入ります。枠やトンボに合わせて画像を移動したり傾きや大きさを調整するにはこっちの方が便利です。
「OK」を押すとスキャンした画像が順にページに取り込まれます。
取り込みが完了しました。
今回はここまでです。その3では取り込んだ画像を調整して行きます。