梅の雨
梅雨の季節ですね。
ひこにゃんが、「なぜ、梅の雨なの? 」というタイトルで記事を書いていたので、中身を読まないまま・・・w
(梅雨の語源とか書いていたら、二番煎じなので自分の中で興ざめしてしまうと思い・・・w)
さて、梅雨と書いて、【ばいう】と読んだり【つゆ】と読んだりします。
【ばいう】はともかくとして【つゆ】はイメージがつけやすいのではないでしょうか?
雨露をしのぐ
という言葉もありますように、露は水気を表わします。
露とは、空気中の水蒸気が冷えて水滴となって物質の表面につく現象のことです。
どの物質でもそうですが、温度が上がると分子運動が激しくなり、気体となって拡散しようとします。
水も同じで、空中に近い水面では熱を得て蒸発し、空気中に拡散されることになります。
空気の温度が高ければ高いほど、その中を漂う水分子は運動し、拡散し、気体の状態を維持することが出来ます。
その一方、気温が下がると水分子は活発に活動できなくなり、気体状態を維持できず液化します。
いわゆる飽和水蒸気の考え方なのですが、露という現象は、この原理によって現出されます。
夏場に冷たい水を入れたコップの表面に水滴が大量に発生するのも、空気中の水分が冷やされたためです。
いずれにせよ、梅雨の季節はジメジメと湿気が多く、夏に向けて気温が高い分だけ、露が発生しやすい季節になります。
そこから、梅雨が【つゆ】と読まれるようになったのです。
一方の【ばいう】はというと、黴から来ています。
黴は、音読みでは【ばい】と読みます。
つまり、黴が生じるぐらい湿気が多い時期、黴をもたらす雨ということで、黴雨と読んでいたんですね。
漢字の国の伝統として、出来れば良い字を当てたいというのが人情として存在しています。
黴の雨
というのは、イヤだなあ・・・
ということで、同じ【ばい】という音読みを持つ梅という字を持ってきたのです。
その結果、梅雨という書き方をされるようになりました。
まあ、大したウンチクではないのですが、ちょっとした小ネタ代わりに。