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ブスいじりがダメならバカいじりもダメでしょ

ワイドナショーというテレビ番組で、3時のヒロインというお笑いグループの福田さんという人が「ブスいじりを含めたネタを封印します」という意味のことを言っていた。

いわく、劇場でブスいじりをしてもウケなくなったらしい。

私はその番組内では、松本人志さんの意見に賛成だ。相手が笑うかはどうかは発信側のポテンシャルによるし、表現の幅は広いほうがいい。

また別の意見として、ブスいじりがNGならバカいじりもNGじゃないか?と思う。

バカいじりは平気でバンバンやられている。あれはOKなのだろうか。

変なことを言う人

別の記事にも書いたが、滝沢カレンさんや出川哲朗さんが単語の使い方とか文法を間違えたり、すごく特殊な英語や四字熟語を言うシーンがある。

そのシーンはいつも「爆笑シーン」として放送されている。いくつかはネット上でも画像が出回っている。

こういうのはお笑いの世界では「天才」「天然」とかいって、NGではなくOKな行為らしい。

簡単な算数ができない人をいじる場面もある。出川さんにいたっては、ただ右手で数を数えるだけでも、「指の使い方が変」というのでいじられていた。

変な発言をいじることは差別か

たとえば出川哲朗さんの英語が変なことをいじるのは、差別行為ではないのだろうか?

顔が変なひとをいじるのはダメだけど、言葉が変なひとをいじるのはOKというのは、どういう基準があるのだろう。

たとえばボビーオロゴンさんが変な日本語を使ったなら、昔はみんな笑ったけど、今はもう笑っちゃいけない雰囲気になると思う。

私もときどき英語を話すけれど、やっぱり発音や文法をよく間違える。なんだったかな、たしか「フォークミュージックが好き」と言ったら、その発音が変だったのだろう、会話の中で「いいよねフォークミュージック」みたいな感じで、やたら強くフォークと言われて、イギリス人の方にいじられたことがある。

あれはすごくいやな気分だった。もしかしたらfolkforkの発音を間違えてたのかな。

私は、K-POPじゃないけど、J-Englishを話すからね、と自覚している。ただし、J-Englishをダサいとも恥ずかしいとも思わない。

韓国人の友達がiPhoneのことを「アイポン」と発音するのだけれど、やっぱりこれを笑ったりいじったりしたらダメだよね、と私は思う。K-Englishだってかっこいいじゃない。

私たち日本人だってアンジェリーナジョリーとかアヴリル・ラヴィーンってちゃんと発音できてないと思う。

噛んだとか、字がきたないとか

日本語の言い間違いとか、あと細かいのでいうと、「噛んだ」っていういじり方もよくテレビで見る。

なんかの単語を1文字間違えたり、言葉につまったりすることだ。さっきのフォークの話でいうなら、スプーンのことをスポーンと言ってしまったりね。

え、スポーンってあのアメリカの漫画の?なんすかいきなり食卓にアメリカンコミック出てくるとか~!意味わかんないっすよーみたいな。

でも会話の流れの中で「たぶんスプーンなのだろうな」ってわかるよね、本当は。

バカいじりもダメでしょ

でもお笑いの世界では、バカなこといじるのはOKらしい。いや、もっというなら、バカでなかったとしても空気を読めない人のことを平気でいじる。

ちなみに件のワイドナショーの放送では、石原良純さんがなにかの会話に割って入ったとき、東野さんから「ちょっと黙っててください」と言われたあと、松本さんから「ずっと黙っててください」と言われた。

その時みんな笑っていた。

僕があそこにいたら、きっと笑わない。失礼だというのもあるし、僕もおなじようなことを言われて傷ついたことがあるからだ。

プロの試合

で、ブスいじりどうこうに関しては、私は松本さんの意見に賛成だ。

彼はボクシングの試合にお笑いを例えた。「ボクシングの試合で、ほんとに痛そうなのはダメ、とか言い出したら試合が成り立たなくなる」ということだ。お客さんが観てくれないんじゃなか、という意味のことも言ってた気がする。

EXITの兼近さんも似たような意見で、「プロのサーカス団がナイフ投げをしている、これがお笑い」「素人がナイフ投げのまねをして、ほんとにナイフが刺さってはダメ」という内容の主張だった。

たしかに今はやりのカーフキックを素人がマネしたら、とんでもない大けがになるもんね。

でも絶対、カーフキックを実際にやってケガさせてる一般人いるよな~