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冷や飯礼賛、弁当は常温でこそ。
中国メディアによれば、中国人は日本の駅弁の魅力を認めつつも、それが冷めているがために食べたいとは思えないと考える人が多いとのことである。
【参考記事】
https://news.livedoor.com/article/detail/17525670/
まあ確かに、前菜の冷菜を除き、中華料理は熱々だし、たっぷりとした皿に盛られてくるし、見た目の満足感も大きい。また、繁華街の屋台の食事も、熱々のどんぶりに麺やら粥やら汁やらがぶち込まれていて湯気立つシーンが想像できる。美味そうだ。
ただ、個人的な好みとして、駅弁は、いや、もっと言えば弁当全般は、あくまでも凛として、常温に冷めても美味しくあってほしいのである。
だから、フライや天ぷらなどの揚げ物、のり弁とかで一切れ入っているのは仕方ないが、その比率が高いの揚げ物だらけはいただけない。また、脂が多い肉を多用したために、肉の周りが白く固まっているのはわろし。麺類なども、冷めてくっついてしまうので、あまり好ましいとは言えまい。
やはり、軽くごま塩がふってあり、中央に固めの梅干しが乗っている、ひんやりとした白飯のほのかな甘みとコクを嗜むのが王道だと思う。おかずとしては、フキをはじめ野菜の煮たヤツや、ブリとか鶏肉とかの照り焼き、お新香などがオーソドックスでよい。釜めしなどの炊き込みご飯系も、冷めてもしっかり味が付いていて知恵を感じる。
おかずではないが、鯖の押し寿司などの寿司系は、当然ながら冷めてなお美味し。ちょっと特殊なところでは、崎陽軒のシウマイ、貝柱の風味がほのかに、温めずとも美味い逸品。そういえば、シウマイなんて元々中華料理の点心ではないか。
まあ、今ではコンビニ弁当は温めるのが主流だし、牛タン弁当などをはじめ、紐を引っ張って温めるタイプの弁当もいろいろある。温めたい人には温めたい人なりの配慮があるのがこのご時世。とはいえ、冷めてもなお美味い弁当が当たり前であり続けることを、ひそかに望んでしまう今日この頃なんである。
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