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出会いと気づき@イラムカラプテ

2021/11/20-23 今回はここに3泊しました。
自然派やスピリチュアル派にはご存知のシャロムヒュッテが代替わりして、2年ほど前からイラムカラプテになっていました。はじめまして、ではありますが15、6年前に来たことがある場所です。

さて、この記事を書きかけて、後でゆっくり書こうと思っていたら、もう2ヶ月も経ってしまっているではありませんか!なんでこのタイトルにしたんだっけな?というところから考え始めているところです。実は、つい先週も1週間こちらに滞在していたので、人との出会い、自分自身との出会い、両方が濃厚な時間を作っていました。なので、記憶が、11月のことだったのか、この前のことだったのか、曖昧になってきていて、この下書きをどうしたものかと思っていたのでした。

11月に宿泊した時には、友人と一緒に1泊して、1人で2泊したのでした。専業主婦だけど、これから自分のために生きようと考え始めている彼女にとって、ゲストとシェアメイト(とスタッフ)一緒に過ごすこの場所と、個性的な方々、安曇野の自然、いろんな意味で刺激になったようでした。今まで聞いたことのない、人生の苦労話を語ってくれたりして。

私にとって、1番の出会いは、木こりで大工のトッシェさん(72歳)との出会いでした。住人最年長の彼に、夕食の席で初めて会って、これから安曇野にログハウスを建てて移住したいという夢を話したところ、「おもしろい建物があるから見にいくといいよ」と言って、翌日、知る人ぞ知る「穂高養生園」と、同じ棟梁が設計した個人宅(の外観)シュタイナー療育園の遊具を見学するツアーを案内してくれたのです。しかも、ちょど宿泊していた一人旅の女性が、翌日から穂高養生園に滞在する予定だということで、一緒に車に乗って行って、彼女の宿泊する建物の内部も見せてもらうことができました。

できるだけ自然の形状を壊さずに、その土地にある材料を使って、風景にすんなりと馴染むような建物。居心地が良くて、心身ともに元気になれる建物。その土地に生えていた木を使った梁。有明の土を使った壁。地面に埋まっている石を土台として建てる柱。斜面をそのまま活かした段々になっている室内。ガラスのはまった枠から見える景色は、どんな芸術作品よりも美しくて、いくら眺めていても飽きない季節の移ろいが映し出される窓。

こういう家に暮らしたい。

素敵なログハウスのカタログをたくさん取り寄せて眺めていたけれど、北欧式のおしゃれな建物も好きだし、カナディアンログのワイルドな建物も憧れるし、アメリカンカントリーは学生の頃から大好きだし。でもでも、日本の信州のこの土地で育った建材で、気候と風土にあった家が、いちばんしっくりくるのは間違いない。

前日に、わっこ谷の山福農林者の和栗さんと話していて、お金をたくさんかけて、素敵な建物を建てるのもいいけれど、手をかけて、時間をかけて、工夫を凝らして、自分で作り方が分かる、直し方が分かる家で暮らす方が、きっと楽しいし、暮らしの幅が広がると確認していました。そうしよう、そうしたい。設計は、migrantの島田さんと寺田さんにお願いしよう、価値観が近くて、この気持ちをわかってもらえる。

トッシェさんと建物ツアーした後で、北欧式ログハウスの会社に設計の見積もりの相談に行ったけれど、もう気持ちがすっかり決まってしまっていたので、おしゃれなモデルハウスにも、それほど、ときめかなかったのです。ダメおしとして、商工会議所で中小企業診断士の先生に面談の予約をして行ったのですが、「利益を上げて事業を回してゆく」という概念からすっかり外れている私の事業構想は、ほとんど理解してもらえず、アドバイスとしては「事業計画をきちんと立ててから銀行に融資の相談に行くこと」という大事な点を教えていただけたけれど、お金じゃなくて、労働や物資のシェア経済で建築して、そのプロセスを事業にします、というアイデアは、相手にしてもらえませんでした。そういうことか。新しすぎて伝わらないのね。

現代の経済構造の中で生きているけれど、そこからサラッと離れていきたいので、ますますおもしろいことやる気が湧いてきました。
また続きます。

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