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売上アップに活用できる「メルカリAds」とは?(メルカリShops事業者向け解説)
2025年2月、メルカリが広告事業「メルカリAds」を本格開始すると発表しました。
普段はAmazon/楽天出身者でメルカリShopsに出店するショップ向けのECコンサルティングをしている私が、主にメルカリShopsに出店しているショップ向けに解説していきます。
1. はじめに -なぜメルカリは広告事業を開始したのか?
「メルカリAds」の本格開始により、メルカリShopsを運営する事業者は、自社商品の露出を増やし、売上を伸ばす新たな手段を手にすることになります。
メルカリが広告事業に参入した背景には、いくつかの理由があります。まず、メルカリの月間アクティブユーザー(MAU)は 2,300万人 に達し、国内でもトップクラスの規模を誇るマーケットプレイスとなっています。この膨大なユーザー基盤に対して適切な広告を配信できれば、高い広告効果が見込めます。
また、日本の広告市場は 年間7兆円 を超える規模に成長しており、その中でも EC事業者向けの広告(リテールメディア広告) は特に伸びている分野です。Amazonや楽天といったECプラットフォームも広告事業を強化しており、メルカリとしてもこの流れに乗ることで、広告収益を得るとともに、出店者の販促支援を行う狙いがあると考えられます。
メルカリShopsを利用する事業者にとっても、広告を活用することで競争力を高めることが可能になります。これまでは、検索結果の上位表示を狙うためには出品の工夫やタイムセールなどが不可欠でしたが、今後は 広告を活用することで、より効果的に商品をアピールできるようになる のです。
2. メルカリAdsの詳細
メルカリAdsは、クリック課金型の広告サービス で、ユーザーの検索キーワードに応じて商品やサービスを表示する仕組みです。
広告の種類には、大きく分けて オフサイト広告 と オンサイト広告 の2種類があります。
1. オフサイト広告(外部サイト誘導)
自社ECサイトやブランド公式サイトへユーザーを誘導する広告タイプです。
Product Ads:商品データフィードを連携することで通常の出品情報と同様のクリエイティブで広告配信ができる、主にEC事業者向けの広告商品
Infeed Ads:画像やテキストクリエイティブを入稿することで広告配信ができる、広告主の業種を問わない広告商品
2. オンサイト広告(メルカリ内誘導)
メルカリShopsの商品が、検索結果で優先的に表示されるようになる広告です。ショップを開設している事業者の方はこちらを使うことになります。
ユーザーが特定のキーワードで検索した際に、広告出稿された商品がより目立つ位置に表示される仕組みになっています。これにより、ショップの認知度向上や売上増加が期待できます。
メルカリのユーザーは、「売ったお金で新しいものを買う」といった購買行動を取る傾向があり、その特性を活かした広告配信が可能になります。単に広告を表示するだけでなく、購入意欲が高いタイミングで適切な商品を提案できる点が、メルカリAdsの強みと言えるでしょう。
3. 他プラットフォームとの比較
メルカリAdsを効果的に活用するためには、Amazon広告や楽天広告といった他のプラットフォームとの違いを理解しておくことが重要です。
たとえば、Amazon広告の特徴は、ユーザーが新品商品を購入する目的で利用することが多い点にあります。一方で、メルカリは二次流通が中心のため、価格や状態を比較しながら慎重に購入を決める傾向があります。そのため、広告を出稿する際には、価格設定や商品情報をより工夫することが求められます。
楽天広告は、楽天ポイントの経済圏を活かした販促施策が強みですが、メルカリにはそれほど大きなポイント還元の仕組みがないため、別の魅力を打ち出す必要があります。また、Yahoo!広告は幅広い業種の広告に対応していますが、メルカリAdsはECや小売業に向けたものになるだろう点が異なります。
メルカリShopsの事業者にとって、メルカリAdsを活用する最大のメリットは、購入意欲が高いユーザーに直接アプローチできること です。フリマユーザーならではの「お得感」を訴求しながら、検索結果の上位に表示されることで、自然な形で購買行動につなげることが可能になります。
4. メルカリAdsの利用方法
メルカリAdsを利用するためには、まずはフォームからお問い合わせを行う必要があります。
すでに数百件以上の問い合わせが入っているという情報があるので、利用できるまで時間が掛かる可能性もあります。
出稿できることが決まったあとは、広告の管理画面にて操作を行なっていくことになります。
広告を設定する際は、まず 広告の種類を選択(オンサイト or オフサイト) し、ターゲットとなるキーワードや予算を決定します。次に、画像やテキストなどのクリエイティブを準備し、広告を配信開始する流れとなります。
広告の効果を最大化するには、適切なキーワード選定が重要になります。ユーザーがどのような検索意図で商品を探しているのかを考慮し、関連性の高いキーワードを設定することで、クリック率とコンバージョン率を向上させることができます。また、ABテストを実施し、最適な広告フォーマットを見つけることも有効です。
より詳細な設定方法や運用方法は、画面のキャプチャーなども載せながら別記事にまとめようと思います。
5. メルカリAdsの今後の展開予想
メルカリAdsはまだ始まったばかりのサービスですが、今後の成長が期待されています。特に、メルカリShopsとの連携が強化されることで、出店者にとってのメリットがさらに増す可能性があります。
例えば、現在は検索結果画面での表示が中心ですが、今後はトップページや特集ページ・ランキングページなど、広告の掲載場所が拡大される可能性があります。また、Amazonや楽天の広告事業が大きく成長していることを考えると、メルカリも同様に広告売上を伸ばす戦略を取ることが予想されます。
メルカリShops事業者にとっても、広告の最適化が進めば、より費用対効果の高い集客が可能になります。競争が激しくなる前に早めに導入することで、アドバンテージを得られるでしょう。
6. まとめ
メルカリAdsは、メルカリShops事業者にとって新たな集客手段として大きな可能性を秘めています。
広告を活用することで、これまで以上に多くのユーザーに商品を見てもらうことができ、売上の増加につながります。競争が激しくなる前に早めに導入し、効果的な広告運用を行うことで、他のショップとの差別化を図ることができるでしょう。
今後、広告枠の拡大や機能の強化が進めば、より強力な販促手段となる可能性があります。メルカリShopsで売上を伸ばしたい事業者は、ぜひメルカリAdsの活用を検討してみてください!
このnoteでは、今後も売上を上げるためのTipsや成功しているショップ事例、新機能やモール内のイベント情報など、メルカリShopsに関する最新情報を定期的に発信していく予定です。
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※上記情報は執筆時のものです。機能やキャンペーンの内容はサービス変更により異なっている場合があります。