罪とは一体何か 悪人とは一体どんな人間か
Hi, guys!
Ebi-chan sensei here with えびちゃん先生の放課後ノート📒
突然ですが、読書は好きですか?
私はとっても好きです。実用書から小説まで、何でも読みます。
たくさん読んできた中で、自分の価値観に大きく影響したな、と思うものは、三浦綾子さんの「氷点」です。何度読み返したか分かりません。
物語の内容の紹介は今日はしませんが、この物語に出会って以来、「罪とはなにか」「悪人とはどんな人なのか」ということをよく考えるようになりました。
また、吉田修一さんの「悪人」も私の善悪の捉え方に大きな影響を及ぼした作品のうちの1つです。何度も繰り返し読みました。
映画も何度も見ています。
氷点、については時間をかけてたくさん話をしたいので、今日は「悪人」より、私が考えたことを書いていきたいと思います。
罪とは、法に抵触するものだけにあらず。
悪人とは、他人の気持ちを考えられない人。
これが今のところの私の結論です。
この記事を読んで欲しい人は
○ えびちゃん先生に興味がある人 のみの一択!とってもマニアックな記事です。
悪人の登場人物
佳乃 福岡で働く保険外交員の女性
増尾 福岡の大学生 実家は湯布院の旅館
祐一 長崎の海辺の町に住む解体作業員
他にもたくさんいますが、この3人が分かれば伝わる話だと思いますので割愛!
物語のあらすじ
佳乃は、同僚にまるで増尾と交際しているかのように振る舞っているが、実際は一晩関係をもっただけ。増尾に恋人気取りのメールを送っているが、増尾はそれを疎ましく思い、友達と飲みながら彼女のメールを馬鹿にしていた。
佳乃は同僚との会食の後、「増尾と会う」と言っていたが、実は出会い系サイトで出会い関係をもった祐一から金銭を受領するために呼びつけていた。
祐一は佳乃に会うために長崎から車で指定の場所に来て待っていた。佳乃がそれを見つけて車に向かおうとすると、増尾の車が祐一と佳乃の間に停車し、偶然現れた増尾に佳乃は有頂天になる。祐一の車へ向かい、「今日は一緒にいられない」と告げると、増尾の車に乗り込んで峠へ向かった。
増尾との偶然の出会いに浮かれ、助手席で歌い、「USJへはいついこうか」などと話し続ける佳乃に、増尾は次第に苛立ちを募らせ、暴言と暴力をもって峠で佳乃を車から降ろす。
佳乃が道ばたに倒れていると、増尾の車をつけてきていた祐一の車が現われる。こんなところにいては危ない、車に乗れ、という祐一に対して、佳乃は増尾に捨てられた惨めさから、祐一に罵詈雑言を吐く。
「いいから乗れ!」と祐一が佳乃の腕を強くつかむと、さらに佳乃はエスカレートし、祐一にレイプをされたと警察に言うと言い出す。「あんたの言葉なんて誰も信じない」と佳乃が言うと、その言葉に祐一は幼い頃灯台へ置き去りにされてなお「かあちゃんは戻ってくる」と言い続けたのに誰も信じてくれなかったことを思い出し、パニックを起こして佳乃を絞め殺してしまう。
絞め殺した祐一は悪いけれど、本当に彼だけが悪いのか
まだまだ話は続くところですが、私の話をする上ではこれだけ分かってもらえたら十分かと思うので、あらすじはこの辺で。
佳乃を殺したのは祐一ですが、そこに至るまでには様々な要因が絡んでいるかと思います。
①佳乃が祐一との約束を反故にしたこと
②増尾が佳乃を山中に置き去りにしたこと
③祐一を置き去りにした母親
④祐一が「かあちゃんは戻ってくる」と主張したのに耳を傾けなかった大人
⑤母親に置き去りにされた祐一へ適切なケアを与えなかった大人
私が考えるに、ざっとこんなところです。
こうなると、刑罰に触れるのは祐一ですが、それ以外に佳乃も増尾も、祐一の生育に関わった大人も、みんなに罪があるように思えませんか?
そして、どの人も相手の気持ちを考える、相手の立場になって気持ちを想像する力に欠けていたと思うのです。
この、みんなに罪がある、ということから想起する言葉に、聖書の言葉があります。
「正しい者はいない、一人もいない。悟る者もなく、神を探し求める者もいない。皆迷い、だれもかれも役に立たない者となった。善を行う者はいない。ただの一人もいない。」(ローマ3:10~12)
在米中にBible studyのクラスに通っていただけの、まだ不勉強な身ですので、聖書の内容について深い議論はできませんが、人はみなどうしても「自分は間違えていない」と思ってしまう部分がありませんか?というか、「正しく生きようとしている」「私が罪を犯すはずはない」って。
その考えこそが、罪なのではないかなと思います。「私は正しい」という思い込みを捨てて、「自分にも誰かを傷つける可能性がある」「私の行いで相手を傷つけることはないか」と自覚して人と関わっていきたい、私は常にそう思っています。
まとめ:私がありたい自分の姿
○ 自分こそが正義と思わず、自分が他人を傷つける可能性を自覚し、言葉や行動を慎むこと。
○ 相手の立場に立って自分の言動を客観視することで、相手を傷つけていないか常に考えること。
ただし上記2点だけでは、自分の気持ちを封じ込めて生きていくことになってしまいます。私が理想だと思う人間関係は、I'm OK, you're OK. の関係です。お互いがお互いを尊重し、建設的に話ができる関係性が理想です。「アサーティブネス」を大切にしていきたいと考えています。今日「アサーティブネス」まで話をすると長くなってしまうので、今日は割愛しますが以下のリンク記事が大変分かりやすいのでよかったらご一読ください。
今、自分自身の思考が混沌としていて、「自分が何を大切にしたいのか」ということがぶれてきてしまっているので、整理するために記事を起こしているので長くなってしまいました。
本日もお付き合いいただいてありがとうございました。
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