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【MotoGP Rd.16 日本GP🇯🇵決勝ハイライト】


MotoGP

レースハイライト

24周で行われた決勝レース。各所で様々なバトルが起こる中で優勝を飾ったのはフランチェスコ・バニャイヤ🇮🇹(Ducati)。スプリントレースに続いての勝利となり、自身にとって日本GPでの初めての勝利となりました。

2位にはポイントリーダーのホルヘ・マルティン🇪🇸(Pramac/Ducati)、そして3位にはマルク・マルケス🇪🇸(Gresini/Ducati)が入る表彰台となりました。

スタートではバニャイヤが2番グリッドからホールショットを奪い、PPのアコスタ🇪🇸(GASGAS Tech3/KTM)は2番手で通過していきます。
また11番手と後方からのスタートとなったマルティンは見事なスタートを決め、さらに上手くライダーたちの隙間もついて1周目一気に4番手まで浮上します。

GPクラスキャリア初、そして史上3番目の若さでPPからスタートしたアコスタには決勝レースでの走りに期待もかかりましたが、本人もプレッシャーだったのか前日のスプリントレースに続きこの決勝レースでも最終コーナーでまさかの転倒。立て直してなんとかリスタートは切りましたが周回遅れにもなり、最終的には12周を終えたところでピットに入りリタイアとなりました。
速さは間違いないだけに、安定感がこれからの課題になりそうですね。

マルティンは4周目にはビンダー🇿🇦(KTM)を交わし2番手へ浮上。ここからトップのバニャイヤを狙っていきます。

マルティンのポジションアップに目がいきますが、M.マルケスも9番手からスタートし1周目には6番手、そして5周目には3位にまで上がってきます。

バニャイヤが突き放してフィニッシュに向かうかと思われましたが、最終盤でマルティンはもうひと勝負仕掛けにバニャイヤに対しギャップを縮めはじめます。

しかしそのマルティンに反応したのかバニャイヤも再びペースを上げ差を広げます。流石にマルティンもこれ以上は無理して差を詰めることはできません。最終的に順位は変わらないままフィニッシュとなりました。

このレース驚きだったのはバニャイヤのペースの安定感。スタートから最初の数周だけは差を広げるためにやや速めのタイムでしたが、その後は常にマイラップ同じタイムを刻みレースをコントロールしました。このレースは手が付けられない走りでしたね。

日本勢の活躍はYAMAHAはクアルタラロ🇫🇷12位、リンス🇪🇸16位、ワイルドカード参戦のガードナー🇦🇺は17位。HONDA勢はザルコ🇫🇷(LCR)11位、中上🇯🇵(LCR)13位、マリーニ🇮🇹(Repsol)14位、ミル🇪🇸(Repsol)は1周目で接触による点灯でリタイアを喫しました。

中上は前日のスプリントレースで不運な接触による転倒リタイアを喫しましたが、決勝では堅実ながらもポイントを目指して力強い走りを披露。序盤はポイント圏外でしたが少しずつポジションを上げ、最終的には13位でフィニッシュ。自身にとってレギュラーライダーとして迎える最後の母国GPをポイント圏内でフィニッシュすることが出来ました。

フィニッシュ後は加藤大治郎の日の丸を大きく掲げ1周。日本のファンの前で最後の感謝を伝えるラップを飾りました。
ピットに戻ってきてくると感極まった様子でマシンに寄りかかり、思わず僕も涙してしまいました。
2018年以降、GPクラスでは唯一の日本人レギュラーライダーで色んなものを背負っていたと思います。まだ今季あと4戦残ってますので、最後まで彼の勇姿を見届けたいですね。

ポイントスタンディング

この週末を終えてのスタンディングはこちら。

バニャイヤがスプリントも決勝も制したことでトップのマルティンとのギャップは10ptへ縮まりました。そして3位争いもバスティアニーニとM.マルケス2ptと非常に僅差ですし、以下も各所で僅差の争いが生まれてます。
このランキング争い、一体どこへ進んでいくのか?ますます見逃せません!

Moto2

優勝:マニュエル・ゴンザレス🇪🇸(Gresini)
2位:小椋藍🇯🇵(MT Helmets)
3位:フィリップ・サラック🇨🇿(Marc VDS)
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21位:佐々木歩夢🇯🇵(VR46)

レースハイライト

優勝を飾ったのはゴンザレス。なんと今回が彼にとってのMoto2キャリア初優勝。2位に小椋藍が入りチャンピオンに向けて非常に貴重なポイントを重ねました。
レースは一度スタートを切るも直後に雨が降り出すコンディション。Moto2ではGPのようにマシンの乗り換えがレギュレーション上なく、雨のコンディションが思った以上に酷かったため一度赤旗となります。

19周から12周へと減算され再スタートとなったレースは多くのライダーがレインタイヤを装着する中で一部のライダーは雨が降らない、路面は乾くと考えスリックタイヤを選択。その一部のライダーが今回優勝したゴンザレスと2位の小椋だった訳です。
再スタート直後はまだ路面がしっかり濡れていたため2人とも後方に沈みますが、2周目には路面が乾き始め3周目には小椋が一気にトップに浮上。ゴンザレスは少し遅れて浮上してくるのですが、この時のゴンザレスの速さは異次元。小椋と比べてもラップタイムの差は歴然で、小椋は太刀打ちすることも出来ずトップを明け渡すことになりました。
最終的にゴンザレスは2位の小椋に対し2.5秒ものギャップを築いての勝利。母国GPだった小椋には少し悔しい結果となりました。

小椋はフィニッシュ後に加藤大治郎の日の丸国旗を渡されファンの前を1周。仕草からも悔しさが感じられますが、タイヤチョイスを当てたことで得たこのポイントはチャンピオン争いの上で非常に重要なものになったと思います。

ポイントスタンディング

このレースを終えてのスタンディングはこちら。

レースを小椋が2位で終えた一方でガルシア🇪🇸(MT Helmets)は14位で僅か2pt獲得に留まり、2人の差は60ptにまで広がりました。こうなると、ついに小椋にはチャンピオン獲得に向けてマジック15ptが点灯(プロ野球ちゃうねん笑)。次戦で後続に対し75pt以上のギャップを築ければチャンピオン決定となります。小椋が優勝(25pt)し、ガルシアが6位(10pt)以下、ロペス🇪🇸(SpeedUp)が4位(13pt)以下が分かりやすいラインになるでしょう。
次戦は小椋がタイトルを決めるかどうか、非常に注目です。

Moto3

優勝:ダヴィド・アロンソ🇨🇴(Aspar)
2位:コリン・フェイヤー🇳🇱(Intact GP)
3位:エイドリアン・フェルナンデス🇪🇸(Leopard)
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6位:山中琉聖🇯🇵(MT Helmets)
7位:鈴木竜生🇯🇵(Intact GP)
9位:古里太陽🇯🇵(Team Asia)

レースハイライト

優勝を飾ったのはアロンソ。チャンピオンに王手が掛かったレースでトップグループの輪の中にはいるものの2〜5番手あたりを走ってましたが、終盤にトップへ浮上するとそこからはポジションを譲らずトップチェッカー。自身のMoto3タイトルを決して守る走りをせず優勝という最高の形で飾ることが出来ました。

ポイントスタンディング

このレースを終えてのスタンディングはこちら。

アロンソのチャンピオンは決定しましたが2位以下の戦いはまだ続きます。ホルガド🇪🇸(GASGAS Tech3)とフェイヤーの差は僅か3pt、オルトラもまだ十分に2位を狙える位置にいます。
山中は10位、古里は11位、鈴木は12位と僅差で続いており3人ともトップ10を狙えるところにいます。1人でも多く上がってくることを期待したいですね。

次戦

さて、次戦は1週空けて日本から南に下ります。向かう先はオーストラリアGP🇦🇺フィリップアイランド。海沿いの美しいサーキットで今度はどんなバトルが見れるのか?MotoGPクラスのタイトル争いも気になりますが、次はMoto2の小椋のタイトルが決まる可能性があります。ついにその時が訪れるのか?見逃せません!


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