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【MotoGP Rd.18 タイGP🇹🇭決勝ハイライト🏍💨】


MotoGP

ハイライト

激しい雨が降りしきる難しいコンディションとなった決勝レース。26周を戦い抜き勝利を飾ったのはフランチェスコ・バニャイヤ🇮🇹(Ducati)。多くのライダーが転倒したりコントロールを失う中で非常に落ち着いた走りでしっかりとコース上に止まりトップでチェッカーを受けました。

2位にはポイントリーダーのホルヘ・マルティン🇪🇸(Pramac/Ducati)、そして3位にはここ最近速さを示すも転倒が続いていたペドロ・アコスタ🇪🇸(GASGAS Tech3/KTM)が入りました。

スタートは3番グリッドからマルティンが見事なダッシュでホールショット。雨で難しいコンディションの中で全車転倒なくスタートを切ります。

ホールショットはマルティンでしたがこれだけの雨ではコントロールも難しく、1周目からバニャイヤはマルティンに仕掛け並びに行きます。結果としてマルティンのリードは変わりませんでしたが危うく接触しそうになる瞬間も。1周目で前に出れるかどうか、やはりスタートは激しいですね。

しかし22周目、マルティンはオーバーランを喫しその隙にバニャイヤがトップへ浮上、マルティンはM.マルケス🇪🇸(Gresini/Ducati)にも抜かれ3番手へ後退。やはり雨のコントロールは本当に難しいです。

2番手へ浮上したM.マルケスはここからバニャイヤへ対し猛チャージ。ここ数戦連続で連続で表彰台に登ったり優勝したりと波に乗るM.マルケス、雨も味方につけて追いかけます。

そして9周目、M.マルケスついにバニャイヤへ仕掛けます!クロスラインを取られポジションは上がらなかったもののバニャイヤに対してサイドバイサイド、テール・トゥ・ノーズ、プレッシャーをかけます。さらにその間にマルティンも接近。激しい戦いが繰り広げられます。

さらに11周目にもM.マルケスはバニャイヤに再度アタック。これもオーバーテイクし切るには至りませんがとにかく攻めます。

そんな激しいバニャイヤとM.マルケスの戦いでしたが、14周目にM.マルケスがオーバーランを喫し縁石で滑り転倒。雨のレースは普段以上に僅かなミスが命取りになります。M.マルケスはレースに復帰するも、優勝争いからはここで離脱です。

トップはここからマルティンも無理に詰めることなくバニャイヤが約3秒ものリードを築いて逃げ切り。マルティンも2位のポジションを守りフィニッシュすることになりました。
バニャイヤにとってはこれがシーズン自己最多の9勝目。チャンピオンの座を守るべく、マルティンを爆速で追いかけます。

日本勢の活躍はYAMAHAはクアルタラロ🇫🇷が転倒もあり16位、リンス🇪🇸も転倒リタイア。HONDA勢はザルコ🇫🇷(LCR)8位、マリーニ🇮🇹(Repsol)11位、中上🇯🇵(LCR)13位、ミル🇪🇸(Repsol)15位でフィニッシュし全者ポイント圏で終えました。

ポイントスタンディングス

この週末を終えてのスタンディングスはこちら。

マルティンのトップは変わりませんがバニャイヤが決勝を制したことでその差は17ptへ縮まりました。スプリントはマルティンが前、決勝はバニャイヤが前でフィニッシュ。一進一退の攻防が続きます。残り2戦で獲れる最大ポイントは74ptなのでタイトル争いは物理的にマルティンとバニャイヤの2人に絞られました。その可能性は高くはありませんが、マルティンは次戦でバニャイヤに対しポイント差を38pt以上に広げることが出来ればチャンピオンを決めることになります。マルティンはまだしも、バニャイヤは絶対に転倒は許されません。残り2戦、この戦いはどう動いていくか?昨年もタイトルを争った2人の再戦、見逃せません!

Moto2

優勝:アロン・カネット🇪🇸(Fantic)
2位:小椋藍🇯🇵(MT Helmets)
3位:マルコス・ラミレス🇪🇸(American Racing)
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13位:佐々木歩夢🇯🇵(VR46)

ハイライト

優勝を飾ったのはカネット。1周目からトップに立つと中盤までは後続と争ってましたが13周目あたりから徐々にギャップを広げ独走状態。終盤雨により赤旗で22周レースが20周で終了となりましたがその時点で後続と3.6秒もの大差をつけての勝利となりました。

しかしなんといってもこのレースの主役はこの男、小椋藍。5位以上でフィニッシュすれば自力チャンピオンが決まる状況で迎えた決勝。予選でポールポジションを獲得しスタートでもホールショットを決める幸先の良い蹴り出し。しかし1周目で他者のアグレッシブな攻めを受け姿勢を乱し7位へ交代します。

小椋はそこから猛チャージをかけ少しずつポジションを取り戻し14周目には2番手まで挽回をします。

小椋はさらにここからトップのカネットを追おうと一時は1秒圏内にまで詰め寄ります。しかし終盤に雨が降り始めたこととチャンピオンを獲得するには十分なポジションだったためこれ以上無理をせずきっちりと走り切ることを選択。先にも述べた通り雨によるコンディション悪化のため20周で赤旗終了。この時点で小椋は2位が確定し、それはつまり小椋の2024年Moto2のチャンピオンが決定した瞬間となりました。

シーズンが始まった頃はマシンに慣れてないのか(昨年まで所属のTeam AsiaはKalexフレーム、今季のMT HelmetsはBoscoscuroフレーム)思うような速さを示すことが出来てませんでした。しかし中盤から表彰台や優勝が増え気が付けばポイントリーダーに。そして今季あと2戦を残してチャンピオンを決めることが出来ました。2年前にもチャンピオンの可能性がありながらラスト2戦でリタイアを喫し逃してしまう悔しい場面がありました。
MotoGPへのステップアップを目前に、最高の結果が残せたのではないでしょうか。

小椋は自身の旗を掲げサーキットを1周。そしてピットレーンでは多くの関係者が祝福に集まり、その中には現在MotoGPのLCR Hondaで活躍する中上貴晶がハイタッチする姿も。今まで日本人のMotoGPを牽引した中上から、次の日本人MotoGPライダーとなる小椋へ、一つのバトンが渡った瞬間のようにも思えました。

個人的に残念だったのは4位でレースを終えたチャントラ🇹🇭(Team Asia)。自身のホームGPで表彰台を目掛け終盤凄まじいペースで追い上げ、あのペースで予定通りの22周レースであればラスト1周で3位が狙えるところにいました。チャントラは今回チャンピオンを決めた小椋とは昨年までチームメイトで大の仲良し。そして2人は揃って来年MotoGPへステップアップします。そんな2人が一緒に表彰台に登れるかもしれないと期待しましたが、赤旗ばかりは仕方がないです。しかし、終盤の追い上げは本当に見事なものでした。

気付けば今回の小椋のMoto2制覇は日本人ライダーでは2009年(当時250ccクラス)の青山博一以来15年ぶり。日本人がここまで来るのに本当に時間がかかりました。小椋は来季からMotoGPに上がるのでこのバトンは次に引き継がれます。次は誰が名乗りを上げるのか?楽しみにしていきましょう。
小椋藍、2024年Moto2世界選手権チャンピオンおめでとう!

ポイントスタンディングス

このレースを終えてのスタンディングスはこちら。

小椋のチャンピオンは決まりましたが依然2位以下の戦いは非常に僅差です。カネットがガルシアに対して22pt差をつけているので次戦でランキング2位を確定させるかもしれないですね。3位争いはガルシア、アルデゲル🇪🇸(SpeedUp)、ゴンザレス🇪🇸(Gresini)、ロペス🇪🇸(SpeedUp)の4人で争っている状況。ここは誰もが表彰台に登る実力者ですし、いつスタンディングが動いても不思議ではありません。来年に向けた実績も残したいでしょうし、彼らの戦いからも目が離せません。

Moto3

優勝:ダヴィド・アロンソ🇨🇴(Aspar)
2位:ルカ・ルネッタ🇮🇹(Squadra Corse)
3位:コリン・フェイヤー🇳🇱(Intact GP)
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5位:古里太陽🇯🇵(Team Asia)
10位:鈴木竜生🇯🇵(Intact GP)
11位:山中琉聖🇯🇵(MT Helmets)

ハイライト

トップチェッカーで勝利を飾ったのはアロンソ。これでエミリア・ロマーニャGPからの連勝を5に伸ばしました。チャンピオンも決めて一気に覚醒した感じがありますね。しかし実際のレース展開は決して容易なものではなく、ファイナルラップまで5台による優勝争いを展開。この中に古里も入っておりドイツGP🇩🇪以来9戦ぶりの表彰台も見えてました。しかし最終コーナーを立ち上がったところでフェイヤーと接触、それにより古里は姿勢を乱してフィニッシュ直前に転倒。幸いマシンも体もフィニッシュラインを跨いだのでリザルトとしては5位フィニッシュとなりましたが、古里にとっては悔しい最後の瞬間となりました。しかし確実に強くはなってきてますので次の走りに期待したいですね。

ポイントスタンディングス

このレースを終えてのスタンディングスはこちら。

アロンソのタイトルは既に決まってますが2位との差は135ptにまで広がりました。アロンソの勢いは半端ないですね。一方スタンディング2位の座はまだまだ決まりません。ホルガド🇪🇸(GASGAS Tech3)に対しフェイヤーが11pt差で続いてます。この2人であればどちらも勝つ可能性がある実力者なのでここの戦いはまだまだ続きそうですね。次戦でも注目です。

次戦

さて次戦はアジアラウンド最後の1戦マレーシアGP🇲🇾。高温多湿の厳しい環境でのレースで一体どのようなバトルが生まれるのか?そして何より唯一チャンピオン争いが残っているMotoGPクラスはどんな戦いになっていくのか?次戦も見逃せません!

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