【MotoGP Rd.15 インドネシアGP🇮🇩決勝ハイライト🏍💨】
MotoGP
僅か12台しかフィニッシュしない波乱となった決勝。レースを制したのは初タイトルを狙うホルヘ・マルティン🇪🇸(Pramac/Ducati)。PPからスタートすると序盤はバスティアニーニ🇮🇹(Ducati)やアコスタ🇪🇸(GASGAS Tech3/KTM)が背後に迫るも横に並ぶことは許さず。中盤からは2秒ほどのギャップを築き完璧なペースコントロールで勝利を掴みました。
2位には期待のルーキーアコスタ、そして3位にはフランチェスコ・バニャイヤ🇮🇹(Ducati)が入る表彰台となりました。
ハイライト
スタートではマルティンが圧倒的な蹴り出してホールショット。一方でバニャイヤは数戦前から抱えてる問題が解消されてないのかマシンが完全に暴れてしまい出遅れます。
ターン1は各車問題なくクリアしましたが、最初のアクシデントはその後のターン3で起きました。ミラー🇦🇺(KTM)を引き金にA.マルケス🇪🇸(Gresini/Ducati)、A.エスパルガロ🇪🇸(Aprilia)、マリーニ🇮🇹(Repsol/HONDA)の4台が転倒。誰1人大きな怪我を負わなかったのは幸いでした。
スタートで出遅れたバニャイヤはオープニングラップで6番手まで転落。3度目のタイトルを狙う中で苦しい展開を強いられます。
レース序盤で激しいバトルを展開したのは3番手争い。モルビデリ🇮🇹(Pramac/Ducati)、バスティアニーニ、ベッツェッキ🇮🇹(VR46/Ducati)の3台による激しいバトルが繰り広げられます。
12周目、リタイアを喫したのはM.マルケス🇪🇸(Gresini/Ducati)。走行中にマシンから出火。ピットに戻るのもままならずマーシャルのいるエリアにマシンを入れます。ただこの時問題だったのはマーシャルが持ってきたのは二酸化炭素ではなく普通の粉の消化器…エンジンどころかマシンそのものが使い物にならない状態になってしまいました。
21周目、激しい3番手争いを抜け出し2番手のアコスタを追うバスティアニーニでしたが、ターン1で痛恨のスリップダウン。ここ最近は表彰台に昇ったりと好調を示すバスティアニーニでしたが、今回はリタイアです。
一方その頃、後方からはバニャイヤがポジションを上げてきます。オープニングラップから20周目まで6番手を走行してましたがバスティアニーニの転倒、そしてベッツェッキをクリアして22周目には4番手へ浮上します。
バニャイヤはさらに23周目にはモルビデリを交わし3番手へ浮上。2番手のアコスタを追います。
しかしアコスタは遥か彼方を走行、残りの周回数では追いきれず。バニャイヤはそのまま3位でフィニッシュしました。素晴らしいカムバックではありましたがパルクフェルメに戻ってきた彼の様子は納得してない様子。エンジニアともスタートのことを話しているような様子が伺えます。スタートの改善がここからの鍵になりそうですね。
一方のマルティンは前日のスプリントレースではポイントを取れなかっただけにこの優勝は非常に大きなものとなりました。数えると、マルティンの決勝での優勝は第5戦フランスGP🇫🇷以来10戦ぶり。勝ち星だけでいえばマルティン3勝に対しバニャイヤが7勝と圧倒しているのですが、マルティンは常に表彰台に登り続ける安定感があります。初タイトルに向けて、また一歩前進です。
日本勢の活躍はYAMAHAのクアルタラロ🇫🇷が7位、リンス🇪🇸12位。HONDA勢はザルコ🇫🇷(LCR)9位、中上🇯🇵11位、ミル🇪🇸(Repsol)とマリーニ🇮🇹(Repsol)は転倒リタイアとなりました。
ポイントスタンディング
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マルティンはスプリントレースでの失点は痛かったですが決勝での優勝によりバニャイヤとの差を21ptに留めました。ランキング3位争い、5位争いも非常に僅差で熾烈な戦いとなってます。もちろん一番の注目はチャンピオン争いですが、それ以下の戦いも見逃せません。
Moto2
優勝:アロン・カネット🇪🇸(Fantic)
2位:小椋藍🇯🇵(MT Helmets)
3位:アロンソ・ロペス🇪🇸(SpeedUp)
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16位:佐々木歩夢🇯🇵(VR46)
ハイライト
レースを制したのはアロン・カネット。PPスタートからホールショットを奪うと序盤から一気に飛ばして後続との差を広げます。12周目にギャップが6秒以上に広がったところでペースをマネジメントしたのかそれ以上は広げませんでしたが、レース中一度たりとも後続を寄せ付けない完璧なレースを披露。ついにMoto2キャリア初優勝を掴みました。今まで何度も優勝に手が届きそうで後退したり転倒したり、しかし優勝がないにも関わらずランキング上位に名を連ねたり、あと一歩が及ばない悔しい思いを彼もファンも重ねてきましたが、やっと表彰台の真ん中に登りました。僕自身はカネットのファンというわけではないですが、初優勝はどんなライダーであれ嬉しいですね。
チャンピオンを狙う小椋藍は2位でフィニッシュ。序盤は3番手、4番手を争ってましたが12周目に2番手へ浮上。しかしその時点でカネットは遥か彼方まで逃げていたので無理に追うことはせずきっちりと2位を確保。グランプリキャリア初タイトルに向けて非常に貴重な20ptを積み重ねました。次戦の日本GPでは優勝を期待したいですね。
ポイントスタンディング
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ポイントリーダーの小椋がレースを2位でフィニッシュしたのに対しチームメイトでチャンピオンを争うガルシア🇪🇸(MT Helmets)はリタイアでノーポイントに終わったことでポイント差は42ptまで拡大。ガルシアはむしろ今回優勝を飾ったカネットや3位のロペス、ロバーツ🇺🇸(American Racing)らに詰め寄られてきてます。小椋が一気に初タイトルへ突き進むのか、それともガルシアや他のライダーが巻き返してくるのか?注目です。
Moto3
優勝:ダヴィド・アロンソ🇨🇴(Aspar)
2位:エイドリアン・フェルナンデス🇪🇸(Leopard)
3位:ダヴィド・ムニョス🇪🇸(BOE)
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7位:鈴木竜生🇯🇵(Intact GP)
17位:山中琉聖🇯🇵(MT Helmets)
リタイア:古里太陽🇯🇵(Team Asia)
ハイライト
レースを制したのはアロンソ。今回も相変わらずトップの入れ替わりが激しいMoto3らしいレースとなりましたが最後は0.085秒差でフェルナンデスを下し勝利を掴みました。
最後は6位までが1秒圏内に収まる激しいポジション争い、Moto3は毎周順位の入れ替わりが激しく展開を追うのが大変ですが観ていて本当に手に汗握ります。
日本勢では古里太陽と鈴木竜生がトップグループの一角にいましたが、古里はラスト3周でミスにより優勝争いから後退。その後巻き返しを焦ったのかさらにミスを犯し転倒リタイアに終わりました。鈴木は最終盤でトップグループから引き離され7位でのフィニッシュ。山中は17番手スタートからなかなか浮上のきっかけが掴めず後方を彷徨い、一時は11番手まで上がりましたが最終的には17位でフィニッシュと苦しいレースになりました。
ポイントスタンディング
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トップを行くアロンソのリードは2位ホルガド🇪🇸(GASGAS Tech3)に対し97ptまで広がりました。次戦でアロンソはランキング2位以下との差を100pt以上に広げればチャンピオン決定となります。次戦は日本GP、もてぎでタイトルを掴むのか?注目です。
次戦
次戦はいよいよ日本GP🇯🇵、モビリティリゾートもてぎにMotoGPが戻ってきます。Moto2やMoto3では日本勢が優勝を争うような位置を戦っているので母国で君が代が流れるかもしれないですね!またMoto3はチャンピオンが決まる可能性もあり非常に注目です。もちろん、MotoGPクラスのタイトルバトルは見逃せません!楽しみにしていきましょう!