【SUPER GT🇯🇵Rd.5鈴鹿ハイライト】
今回のラウンドは所々アクシデントはありつつも、クローズバトルの多い非常に見応えのあるレースとなりましたね!
予選
GT500
GT500ポールを獲ったのは16号車ARTA無限NSX-GT
開幕戦岡山以外は常に予選TOP5にいましたが、今回ついにPPを獲得
しかし2位23号車MOTUL AUTECH Zとは僅か0.037秒差、何か一つ違えば入れ替わる熾烈なPP争いでしたね
その他Q2に進出した8台のうち5台がHONDA NSX-GT、ホームレース鈴鹿でHONDA勢まずは快調な蹴り出しとなりましたね
GT300
GT300のポールは韋駄天61号車SUBARU BRZ R&D SPORT
なんと2位96号車K-tunes RC F GT3に0.525秒もの大差をつけての圧倒的タイム
3位には4号車グッドスマイル初音ミクAMGが入り、前戦富士決勝で逃した優勝をここで取りにいきたいところ
全体的に見るとトップ10をダンロップ3台、ヨコハマ7台でこのタイヤメーカー2社が席巻
第3戦鈴鹿以降この2メーカーが予選はとにかく強いですね
決勝でもこの速さを活かしたいところです
決勝
快晴の空の下、決勝は天気の心配もなく迎えることが出来ました
決勝ではJスポーツのゲスト解説に元プロ野球選手の川上憲伸が訪れ、更に5号車マッハ車検エアバスター(GT300)のアンバサダーを務める元プロ野球宇宙人糸井嘉男も現れ、鈴鹿を盛り上げます
元野球人の僕にとっても、こうやってモータースポーツの場に野球選手が訪れるのは非常に嬉しいですね
77周レースの決勝は序盤GT500もGT300も静かな滑り出し
その中で7-8周目と早い段階で何台かがピットに入りタイヤ交換と給油義務を済ませていきます
最初の波乱が起きたのは11周目、映し出されたのはニッポー(旧ダンロップ)でコースオフした6号車DOBOT Audi R8 LMS(GT300)!
よく見ると左リアタイヤが外れマシンの付近に転がっています
ピットにはまだ入っていなかったので、何かトラブルだったのか?
前戦富士は3位表彰台に登り調子が上向きだっただけに残念な結果となりました
そしてこのFCYもしくはSCが間違いないタイミングでピットへ飛び込むチームがちらほらと…
先頭を走る16号車ARTA無限NSX-GT(GT500)もピットへ入りタイヤ交換と給油義務を消化します
しかし24号車Realize ADVAN Z(GT500)は飛び込む瞬間にFCYが提示されてしまいギリギリ間に合わず、しかしコースへ戻るのも間に合わなかったのかそのままピットへ
後に60秒ペナルティが加算されてしまいました
6号車の撤去はスムーズに終わり、12周目にFCYが解除されレースは再開となります
面白かったのはその後のGT300の3位争い
96号車K-tunes RC F GT3、87号車BambooAirwaysランボルギーニ、60号車Syntium GR Supra、88号車JLOCランボルギーニ、27号車Yogibo NSX GT3、56号車Realize GT-Rが数珠繋ぎになりバトルを展開
その中で87号車と88号車のランボルギーニ勢が次々とオーバーテイクを披露し好調を示します
一方その頃GT500では64号車Modulo NSXを38号車ZENT Supraがターン1で外側からオーバーテイクし会場を沸かせます
あちこちでバトルが観れるのはSUPER GTの良いところですね!
大体15〜20周前後のところでGT500も300も続々とピットへ入っていきます
但しレースは77周、タイヤ交換と給油のみでドライバーはまだ交代しません
第一ドライバーが頑張ってレースを作っていきます
その中GT500では17号車Astemo NSX-GT、38号車ZENT Supra、1号車MARELLI IMPUL Z、36号車au TOM'S Supraはピットを遅らせ他車とは異なる戦略で駒を進めます
特に17号車Astemoは松下信治がかっ飛ばしてリードを広げようとしてましたね
3台とも28周目にピットへ入り、ドライバー交代も済ませます
17号車Astemoは8位、38号車ZENTは11位、1号車MARELLIは13位で戻ります
一見ポジションを落としたようにも見えますが、他車はまだドライバー交代も済ませていないのを考えると面白い位置で戻ったように思えます
36号車au TOM'Sも30周でピットに入り13位で戦列に復帰します
順調そうなレース展開でしたが、32周目映像に映ったのは130Rで白煙を上げる52号車埼玉トヨペットGB GR Supra GT(GT300)!
直後ピットに戻りますが右リア足回りに異常があったのかタイヤを装着することができず、ここで敢えなくリタイアとなりました
その間GT500では3号車Niterra Zと39号車DENSO Supraのターン2からS字へかけての攻防があり、39号車が前に出るのですがその次は3号車Niterraから14号車ENEOS Supra、100号車STANLEY NSX、17号車Astemo NSXの4台が数珠繋ぎとなるバトルが展開されます
3号車Niterraはサクセスウェイト98kgで燃料リストリクターも3段階絞られているのでなかなかペースに苦しみますが巧なライン取りと道を開けるGT300のマシンの立ち位置を活かし簡単には抜かせません
しかし34周目スプーンカーブからの立ち上がりで3号車Niterraと14号車ENEOSが僅かに接触、そこからバックストレートで3号車Niterra、14号車ENEOS、100号車STANLEY、17号車Astemoがほぼ4ワイドになり130Rの飛び込みで14号車ENEOSと100号車STANLEYが、更に17号車Astemoもシケインで続々と3号車Niterraをパスしていきます
更に37号車Deloitte TOM'S GR Supra、64号車Moduloもホームストレートで3号車Niterraに追いつき3ワイドとなり、ターン1の飛び込みでなんと外側にいた64号車Moduloが前に出て、内側にいた37号車Deloitteがそれに続く形となり、ゾンタ現象に陥った3号車Niterraはこの半周で一気に5台に抜かれていくことになりました
3号車Niterraにとっては辛い展開でしたが、レースとしてはバトルが勃発し非常に面白い場面だったのではないでしょうか
レースは40周を過ぎたあたりからほとんどのチームが2度目のピットストップに入り、ドライバー交代がまだだったところは交代し、終盤戦に向けていよい態勢を整えていきます
しかしそんな中50周目、次の波乱が起きます
なんと56号車Realize GT-R(GT300)がバックストレートで左リアタイヤが外れ、130Rを過ぎたところでバリアに刺さってしまいます!即座にFCYとなりました
幸い56号車も減速はしていたのでドライバーは自力で無事にマシンを降りました
しかしRealizeは24号車もペナルティ喰らっていたし、踏んだり蹴ったりでしたね
レースは51周目から再開
そしてGT300は気が付けばいつの間にか18号車UPGARAGE NSX GT3がトップに!FCYのタイミングが味方しましたね
しかし真後ろに87号車BambooAirwaysランボルギーニが迫り、気の抜けないバトルになっていきます
更にGT500では39号車 DENSO、17号車Astemo、38号車ZENT、14号車ENEOSの4台が数珠繋ぎになり、3位の表彰台をかけてバトルを繰り広げます
手に汗握りますねー
ただこのバトルの煽りを喰らったのはGT300の4号車初音ミク
なんとデグナーに差し掛かるところでGT500の隊列が追いついてしまい、4号車は17号車に押し出される形でグラベルへコースオフ!
幸い4号車はすぐにコースへ戻りますが、17号車はペースを落としてしまい14号車ENEOSに先行されてしまいます
4号車は完全にバトルに巻き込まれてしまいましたね(^_^;)
レースも終盤に差し掛かってきたところで、更にもう一つ波乱が起きます
62周目、10位争いをしていた37号車Deloitteと8号車ARTA NSXが激しく攻防を繰り広げてましたが、ヘアピンで8号車が37号車のインをついて接触しながらも前に出ます
しかし直後のスプーンカーブ辺りから8号車は白煙を上げ、バックストレートを全開で駆け抜けるも右前のバンパーが地面を擦っており、そのままコントロールを失い130Rでオーバーラン!
タイヤバリアをヒットしそうになりましたが僅かに交わしなんとかクラッシュは避けました
しかし損傷があることには変わらず、そのままピットに戻っていきます
恐らくヘアピンで37号車と接触した際に損傷したのでしょうね
そしてクラッシュがあったわけではありませんがレースは再びFCYが提示されます
映像にはGT300のトップ争い、18号車UPGARAGE NSXと87号車BambooAirwaysランボルギーニが非常に僅差で並んでいる姿が映し出されます
ここからフィニッシュまで見逃せないバトルになっていきそうです
8号車ARTA NSXはタイヤを交換して戦列復帰、そして安全が確認されたところでレースは再開となります
しかしFCY中のピットとなってしまったため、後に60秒ペナルティが課されてしまいました
その再開のタイミングで61号車SUBARU BRZが88号車JLOCランボルギーニを抜いて3位に浮上!
FCYのタイミングなどでポジションを落としてましたが、巻き返してきましたね
レースは残り10周を切り、GT300はやはり18号車UPGARAGEと87号車BambooAirwaysが1秒圏内のバトルになっていきます
片やルーキー(18号車小出)、片や歴戦のベテラン(87号車松浦)、面白くなっていきます
中継映像には全くGT500勢が映し出されません!笑
そんなこんなで長い1日だった鈴鹿450kmレース、GT500を最終的に制したのは16号車ARTA無限NSX-GT!PPから最後まで見事な走りを披露し今季初優勝を飾りました
2位に入ったのは39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supra!昨年Rd.5鈴鹿以来1年ぶりの表彰台となりました
3位はこちらも今季初の表彰台14号車ENEOS X PRIME GR Supra!
最後は4位Astemoとの攻防がありましたがなんとか0.6秒差で下すことが出来ました
※レースは23号車MOTUL AUTECH Zが2位でチェッカーを受けましたが、レース後の車検でスキッドブロックの規定違反が見つかった為失格となり、以下繰り上がりとなりました
GT300は最後の最後まで攻防が続きましたが18号車UPGARAGE NSX GT3が開幕戦以来の今季2勝目を飾り、87号車BambooAirwaysランボルギーニGT3が2位に入り今季初表彰台に登りました
3位にはポールスタートの61号車SUBARU BRZ R&D SPORTが入り、こちらも今季初表彰台となりました
今回のレースはサクセスウェイトや燃料リストリクターが絞られたマシンもいる兼ね合いで各車の性能差が小さくなりバトルが増えたところもあると思いますが、無理矢理なオーバーテイクはあまり見受けられず非常にクリーンな展開だったなと思いました
毎回こんなバトルを拝みたいですね
さて、次戦は9/16-17のRd.6SUGO 300kmレース
その後のAutoPolisではサクセスウェイトが半減となるので、このSUGOラウンドが最も重たくなるレースになります
そんな1戦を制するのは誰なのか?シーズンも終盤に差し掛かりチャンピオン争いにも拍車がかかってくるところなので、見逃せません!