【SUPER FORMULA Rd.1 鈴鹿🇯🇵決勝ハイライト】
様々な注目が集まったSUPER FORMULA開幕戦。何人もの優勝候補がいた中でこのレースを制したのは、野尻智紀(MUGEN/HONDA)!3番グリッドから見事なスタートでホールショットを奪い、そこからは終始レースをコントロールしてフィニッシュに辿り着きました。
2位に入ったのは山下健太(REALIZE/TOYOTA)。6番グリッドからスタートでポジションを1つ上げると、ジワジワと攻めていきピットのタイミングなども活かして気がつけば野尻の後ろに浮上。非常に力強い走りを披露してくれました。
そして3位には復活のこの男、山本尚貴(NAKAJIMA/HONDA)が入ります。昨年9月のSUPER GT SUGO戦で大クラッシュを喫し怪我もあって復活に心配の声もありましたが、しっかりと治して帰ってきました。怪我だけでなくここ数年成績が低迷し様々な苦悩があったと思います。レース後のインタビューで流した涙は、そういった日々の表れだったのではないでしょうか?もちろんシーズンはこれからなのでこの1度の表彰台が全てではないですが、今後が本当に楽しみになる走りを見せてくれたのではないでしょうか?
改めて今回のレースの順位はこちら。
今回のレースは終始各所でバトルの連続だったのではないでしょうか?
スタートでは予選4位だった佐藤蓮(NAKAJIMA/HONDA)が好スタートを決め2位へ浮上。レース序盤ではホームストレートでの太田と牧野のDANDELION/HONDAチームメイトバトル。レース中盤から後半にかけては松下(TGM/HONDA)がピットストップ前と後でバッサバッサと元気よくオーバーテイクの連続。非常にアグレッシブな走りを見せてくれました。
逆に思ったよりも苦労しているなと感じたのは昨年F2チャンピオンのプルシェール🇫🇷(IMPUL/TOYOTA)と4位の岩佐歩夢(MUGEN/HONDA)。プルシェールは予選でQ1敗退、決勝はNIPPOコーナーでのコースオフもあり大きく後退し18位でフィニッシュ。IMPULはSFの中では決して強豪という訳ではありませんが、それにしてもSF23を走らせるのに苦労している様子が感じられました。気温が上がって特殊性の減る次戦以降に期待したいところです。
岩佐はプルシェールほどではないもののMUGENという強豪チームとしてはインパクトの足りない予選11位/決勝9位という結果。映像にほとんど映ってこなかったのでどのような走りだったのかはわかりませんが、プルシェール同様に苦労している感じがありました。こちらも次戦でどう変化するのか注目です。
この開幕戦でもう1人大きな注目を集めたのは、SF史上最年少で日本人女性ドライバー初の参戦となるJuju(TGM/HONDA)ではないでしょうか。彼女の参戦に対して様々賛否ありましたが、決勝では優勝した野尻から1分9秒遅れの17位でフィニッシュ。周回遅れにならなかったのは正直驚きでした。
僕個人的には彼女の参戦に対して懐疑的なのが本音です。それは今も変わりません。SFは国内最高フォーミュラである以上、経験値を積む場所ではなく戦う場所だと思っています。もちろん戦いの中でないと重ねられない経験はありますが、それは戦えることが前提であり今までの彼女の過去のレースを観てもとてもSFでギリギリのサイドバイサイドのバトルが出来るとは思えません。しかし、思った以上にSF23というマシンを走らせることは出来ていました。スタートも非常に良く、第1コーナーで派手に飛び出しはしたものの通常のブレーキングポイントまでであれば数台は抜くことに成功していました。
SFに参戦している以上完走は当然の話で、現時点で彼女に対して「素晴らしい」という言葉は出せません。しかし彼女のSFでの戦いはまだ始まったばかり、バトルについてシーズンが終わる時には僕の考えが間違いであったと証明してくれることを期待したいところです。
このラウンドを終えてのランキングはこちら。
野尻が優勝+予選3位の1ptで21ptを獲得。以下山下、山本とフィニッシュ順で続きます。まだまだ開幕戦を終えたばかり、これが今後どのように変化していくのか楽しみですね!
さて、次戦は2ヶ月時間を空けて九州オートポリスラウンドになります。標高が高く国内屈指のアップダウンの激しいサーキットで一体どのようなバトルを見せてくれるのか?開幕戦とは異なり気温も路面温度も上がるので開幕戦とはまた異なる戦いになるかもしれないですね。せめて、予選だけでも、観に行きたいなぁ…
次戦も楽しみにしていきましょう!