来た道いく道 2 中学校
中学1年の二学期、帰宅すると誰もいない
母の付き合っていたヤクザの若い集も
次の日学校へ行くと担任が『ちょっと話があるから…』と別室へ連れて行かれた
そこには児童相談所の人がいた
『しばらく児童相談所で身柄を引き取ります』
何が何だか理解できなかった
後日職員から理由を聞いたら『君のお母さんは逮捕された、何故だかなんとなくでも分かるよね?」
なるほど…心当たりはあり過ぎるほど
ここから地獄の様な日々が始まるとは思いもよらなかった
国が保護してくれるから安全だと思うかもしれない
今はわからないが、僕の時はナチスの収容所と変わらない体験をした
職員の言う事を聞かなければ廊下に正座、そして態度が気に入らないと殴られる
深夜になると嫌いな子供の対象を別室へ連れて行き縛り素手道具で好き放題
毎晩悲鳴が聞こえない日はなかった
しばらくしてある養護施設に引き取られたそこでも職員からの責苦はあったが児童相談所ほどではない
でも同じ境遇の子供達が集まっていたので寂しくはなかった
夜食堂で歌のベストテンを観ながら盛り上がっていたのは今でも忘れられない
でも女子は夜な夜な職員から性的な虐待があったようだ
反対も然り
僕たちのような日本のゴミはどの様に扱っても世間は何にも気にしない
初めての迎える正月、意外と周りの子供達は冬休みの間お迎えに来ていた
僕は当然くるわけがない
施設内には親もなく捨て子の子達が羨ましそうにその光景を見つめていた
自分も同じく一時帰宅する場所はない、幼稚園位の子達をせめて寂しい想いをさせたくないので遊んだりして過ごした
そして一年後母が迎えに来た、施設の近くにアパートを借りて一緒に住もうと
そしてまた母と暮らし始めた
少しして新しい彼氏を連れてきました、でも今度は今までとは違う普通の人
仕事はタクシーの運転手
こんな僕を本当の息子の様に接してくれました
でも後に母はヤクザと縁が切れていない事を知りました
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