来た道いく道1 初めての記憶

僕も50歳目前となった、苦労をかけた妻も天に旅立ち子供達を託された。幸せな家庭だと思っていたのは僕だけかもしれない、そして夫にも父親にも成長する事は無かった。

そんな自分自身の事を見つめ直す為にここに書いていこうと思う…


幼稚園前になる、物心というかふと『あれ?今まで何していたんだろう?』

外で一人で遊んでいる時に空を見上げながら考えた

これが僕が小さい頃初めに思った事

母子家庭だった、母はその当時東京でホステスをしていた。

そいてたまにクラブとか飲み屋に連れて行かれた

あの頃は平気だったのか我が家が異常だったのか…

そして物心ついた時から母を嫌いだった、気分が悪ければ躾という名の拷問、毎回変わる男

中には朝方怒鳴り乗り込んでくる男もいた、嫌いな母でもね庇い殴られたこともある

母は突然『電車に乗ろうか?』と言い新幹線に乗せてもらい嬉しい反面何故か嫌な予感が子供ながら感じていた

行き先は母の実家、そして突然しばらく祖母のところで暮らす様に言われ母はすぐに帰っていった

勿論歓迎されていないのは肌に感じできるだけ目立たない様に、迷惑かけない様に…

でもご飯は食べれるし怖いおじさんも怒鳴り込んでこない、安心して寝れるなんてなんて幸せなんだろう

でも数ヶ月後迎えに来てしまった…

「引っ越したからね、新しいお家に行こうね」

また引っ越したんだ…今度は何処だろう

川崎だった、近くに叔父夫婦が住んでいて子供は4人。

そこで夕飯を食べにいくように言われたけど行きたくなかった

叔父さんは嫌いじゃないけど叔母さんと子供たちは大っ嫌い

叔父は母の兄、その兄嫁と子供達には叔父の見えない所で徹底的に虐められた

一度反撃した事がある、どんな理由でも僕が悪いと叔母に木刀で殴られた

まだ小学校一年生の頃

生きる事は理不尽な事ばかりだと身に染みた

流石の母もこれには反論しまた引っ越したんだ

まあ、同じ川崎市内ですが…

その後何度も引っ越しと転校を繰り返し友達はできなかった…

確か6年生の頃1人の知らないおじさんが家に泊まりにきた

母とは長い付き合いなようで、特に恋人とか男女の関係ではないらしい

そして何故か僕と同じ布団で寝た

嫌な感じがして寝付けなかったら深夜身体を触られた…

怖くて声も出せないし逃げることも手を払うこともできない

おそらく母は僕を売ったのだろう

未だに自分は汚いと思う

そして母のはヤクザと付き合い始めた

それからが更なる地獄の始まり、毎日が異様な光景を目にしていた

袋詰め、長い刃物、血だらけの若いお兄さん達…

お兄さん達は僕に凄く気を使ってくれた、中には『こんなの見たくないよね、ごめんね…』

本当は悪い人達ではないであろう、でも彼達は従わないといけない…

そして中学1年の二学期、それは突然にきた

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