最強の本棚を作ろう
もし、つまづいたり、新しいアイデアを生み出したかったり、がっつり学びたかったら「最強の本棚」作りがおすすめです!
経緯
本の活かし方について専門家の方と話す機会が増え、私のやり方をよく聞かれるようになったので記事にしました。
効果(何に使ったの?)
2021年8~9月で1400枚のプレゼンスライドを作成しました(本の要約ではありません)。聞く人にとって役立ってもらうためにはさまざまな表現を生み出さないといけないのですが、その試行錯誤する過程で頻繁につまづきます。その際の支えとなりました。
最強の本棚とは何か
自分にとって勇気づけられる本で詰まった本棚です。
たとえば問題解決で悩んでいたら、その分野を切りひらいたハーバート・サイモンや、ゴールドラットの思考プロセス、大野耐一のトヨタ生産方式などなど、その分野の巨匠です。
つまづいたり、嫌なことがあっても
「まあ、最強の本棚があるしな*」と気が楽になりますし、
嫌なことを言われても
「そんな口きいていいのか? 私は自室でハーバート・サイモンとよろしくやっている身だぞ*」と気にならなくなります!
*生ハム原木メソッド
最強の本棚の作り方
シンプルです。
1.本棚から一列をすっきり空ける
2.自分にとって生ハム原木や守護霊と思える本を入れる
ポイントは、その一列が自分にとって光り輝くように本を選んでいくことです。「オレにとっての最強の布陣」「オールスター感」「黄金時代の幕開け感」ができたら成功です。
ただしメンバーが強すぎて、厚い本ばかりになってしまったり偏りが出るので、緩めるための本を加えたり、ネガティブな刺激を与えてくれる本を加えます。
3.ちょっとだけ関係しそうな本を入れる
4.あえて解像度の低いビジネス書や読んでイライラする軽薄な本を入れる
「最強の本棚」のイメージ例 『ファミコンジャンプⅡ』
本棚の問題を考える
本棚について考えてみましょう。
どのようなルールで本棚に本を詰めているでしょう?
多くの方はジャンル毎に分類していると思います。ソフトウェアエンジニアの方であれば開発プロセス、各言語、数学やアルゴリズム、リーダーシップ論といった分類です。
これらの分類方法は、本の情報を効果的に有効活用できるような分類でしょうか? もしかしたら、単に片付けしやすい分類なのでは?
本棚の効果はマッチングの質に制約される
理想の本棚とはどのようなものでしょう。
私にとっては、必要な情報を簡単に取り出せたり、思わぬ情報に出会える確率が高い本棚です。一言で、自分を助けてくれる本棚です。
情報を提供する本棚と、情報を求める自分のマッチングがより質が高く成立すれば成功といえます。図書館や書店の特集コーナーも似ています。
事例『相談』
11/4~6に行われたScrum Fest Sapporo 2021で「相談」をテーマに講演しました。そのときのための本棚を一部抜粋して紹介します。
生ハム原木級(相談や会話に関する専門家の大家)
エドガー・シャイン『人を助けるとはどういうことか』
トム・アンデルセン『リフレクティング・プロセス』
ヤーコ・セイックラ、トム・アーンキル『オープンダイアローグ』
アン・ディクソン『それでも話し始めよう』
クリス・アージリス『組織の罠』
エリヤフ・ゴールドラット『ザ・ゴール2』
和田明広『主査 中村健也』
今回のテーマの「相談」に刺激になりそうな本
『佐藤可士和の打ち合わせ』※打ち合わせという相談に関係した本
『しんどいオカマのちょっと一杯いかがかしら?』※お笑い系エッセイ
『鴻上尚史のほがらか人生相談』※作家による深刻な相談もの
『元気な職場づくりに役立つ相談事例』※カウンセラーによる事例集
『対人援助のための相談面接技術』※カウンセラーの入門書
『相談しがいのある人になる』※ザ・ビジネス書的でamazonで好評価
『察しない男、説明しない女』※いい意味でレッテルがたくさん
最強の本棚に支えられて講演した際に用いたスライド
おまけ:もっと最強
自分のお気に入りばかりをいれると、情報が偏って偏見や確証バイアスに侵されてしまいます。そのため次のことをしています。
・Amazonや図書館でテーマで検索して表示された本を選ばずに放り込む
・関連分野を幅広く放り込む
関連分野とは、相談であれば、会話、対話、雑談といった一般的なものから、コーチングやコンサルティング、カウンセリング、交渉術と専門的な方向性もあります。はたまた詐欺、企業不祥事、詐称といった方向性も偏りを打ち消すために役立ちます。
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