"誇れる地元"を全てのひとに/10年間を5000文字でまとめてみました
こんにちは!モリヤシンイチです。
建築やまちづくりの企画設計運営に携わる仕事をしています。
有難いことに最近あたらしく出会う方も多くなり、また、30歳になったこともあって、改めて自分自身のことをまとめてみようと思います。
30歳、改めて自己紹介をします!
守屋 真一 / Moriya Shinichi (30)
神奈川県秦野市生まれ。小田原高校卒業後、1年間の浪人生活を経て、芝浦工業大学工学部建築学科入学。大学では建築意匠を学び、大学院では都市計画系の研究室へ。新卒で組織設計事務所「日本設計」に入社。2年目は福岡に配属。その後、建築テック系スタートアップ「VUILD」にジョインし、設計からPM業を経験し、2019年に独立。「micro development design」を設立しつつ、デザインファーム「ADDReC」にプロデューサーとしてジョイン。建築・まちづくりに関わる新規事業開発に携わる。プライベートでは大学院時代に東伊豆で始めた空き家改修をきっかけに、キッチンスタジオとシェアオフィスを運営する「NPO法人ローカルデザインネットワーク」を設立。東京と東伊豆との二拠点生活も経験。結婚を機に夫婦建築ユニットを結成し、実家の空き家を「家族圏(拡張家族)」向けのセカンドハウスにするためにリノベ中。2020年にはSHIBUYA QWSを拠点に「超帰省協会」を設立。東京にいながら地元との付き合い方をデザイン。その他「建築ラジオ・FMアーキチャット」、「マチナカ製図室」、「小田原めくる屋台」、「設計スタジオssas」などのプロジェクトを展開。建築、まちづくりに関わる企画・設計・運営を手掛ける。
micro development design代表、ADDReC株式会社プロデューサー、NPO法人ローカルデザインネットワーク副理事長、超帰省協会発起人。
<略歴>
2006-2009 神奈川県立小田原高校
2010-2014 芝浦工業大学工学部建築学科(原田真宏研究室)
2014-2016 同院理工学研究課建築工学専攻(西沢大良研究室)
2016-2018 株式会社日本設計(設計群、2年目より福岡配属)
2016- NPO法人ローカルデザインネットワーク(副理事長)
2018-2019 VUILD株式会社(アーキテクト+ディレクター)
2019- micro development design(代表)
2019- ADDReC株式会社(プロデューサー)
2020- 超帰省協会(発起人)
「他人の3倍"生きる"」をモットーに走り抜けた20代
"20代の過ごし方でその後の人生が決まる”
この言葉を大学の恩師から頂き、20代はとにかくできる経験は全てやろうと思って走ってきました。浪人時代の1年間があっという間に終わってしまったことがショックすぎて、大学時代から「他人の3倍"生きる"」をモットーにできることに全力で取り組んできました。
昔から文化祭や体育祭などの企画が好きで、その後建築に出会い、企画を「まち」の中にどう落とし込んでいくのかを常に考えていました。学生時代にコンペにハマり、就活時点で15/33入選の実積ができましたが、これもその場所にどんな施設をつくって、どう運営していくのか、というマネジメントと空間を結びつける提案が多かったなと振り返ります。
▲以前、就活用のポートフォリオをVIVIVITさんに取材していただきました
そんな中、大きな節目になったのが大学院時代に東伊豆町ではじめた空き家改修プロジェクトでした。1年目に自主事業で小さな集会所、2年目からは町から業務委託を受け、セルフリノベーションでシェアキッチンスタジオ「ダイロクキッチン 」をつくりました。
僕自身は学部時代まで意匠専攻でしたが、まちづくり系研究室のメンバーと一緒に団体を立ち上げたこともあり、建築をつくるプロセス・コミュニケーション・運営についても深く考える機会になりました。
▲まちづくりの入門としてまず有名すぎるこの本から勉強をはじめました
その後、後輩たちが団体を引き継いでくれ、2018年にはシェアオフィス「EAST DOCK」が竣工。この2施設の運営をするために、OB団体として「NPO法人ローカルデザインネットワーク」を設立しました。大学の同期が地域おこし協力隊として現地に移住したことも大きなバックアップになり、卒業後も自分たちで改修した場の運営を継続して関わることができています。
昨年には、東伊豆に移住した同期が宿業をはじめるにあたり、その設計監修をさせてもらいました。その時々のフェーズで東伊豆のまちと関わらせてもらっていることは有難い限りで、今後も付き合っていけたらと思っています。
場所があったからできたこと、場所があったから続けられなかったこと
大学院卒業にあたり、大学にあった建築学生のクリエイティブ空間である「製図室」をまた作りたいと思い、共感してくれる仲間と一緒に物件を借り、セルフリノベーションして1年間運営を行いました。
それが「ちいさくデッカイことしようぜ!」をテーマにした東東京・蔵前のシェアスペース「マチナカ製図室」です。
「5人で5日間で5万円でつくる」を目標に空間をつくり、夜な夜なイベントを開催していました。25㎡の「狭いけど近い空間」が心地よく、社会人1年目の僕からすると、会社以外の繋がりがたくさんでき、この繋がりが自分の財産になっていると自信を持っていえる場です。
このマチナカ製図室ですが、結論としては1年間で閉めることになりました。場所は賑やかになってきて、小さなプロジェクトの依頼がくるなど、認知度も高まる中でしたが、家賃や運営コストなどの課題と、福岡への転勤が合間って、惜しまれながらも、閉じることにしました。
場所のもつ力を感じつつ、場を継続させることの難しさを実感する機会になりました。
デザインと経営の葛藤を経験したスタートアップ時代
新卒で入った組織設計事務所では大規模再開発のプロポや病院・大学の設計に携わり、その後、建築テック系スタートアップ「VUILD」に転職しました。
VUILDでは初めはプロダクトや内装の設計を担当。「建築の民主化」を掲げ、だれでも大工や建築家になれるようなデザイン手法を、ワークショップやツールを組み合わせて展開していました。
その後はマネジメント業務にも携わらせてもらい、人工計算から原価計算などの経営的な側面も学びました。時間をかけてデザインしたいけど、そうすると人工がかかりすぎる。かといって時間をかけないでいいものはつくれない。そんなデザインと経営の葛藤も経験しました。
このときに設計の前の与件のデザインが"いい建築"をつくる上で重要だと実感し、建築の”企画”により興味を持つようになりました。
”小規模再開発”を手掛けるマイクロなディベロッパーをつくりました
1年半お世話になったVUILDを退社し、2019年10月、micro development design(以下mdd)を立ち上げました。「小規模再開発」をコンセプトに、建築単位での企画・設計・運営を通じてエリアの価値を高めることを目指しています。
この概念は大学院の研究当初から構想していたもので、自分のコアにあるものです。個人的には、大規模再開発は「防災面などで課題のある地域をクリアランスし、超高層ビルと公開空地をつくることで経済的にも生活者的にもプラスになり、結果としてエリアの価値を高められるもの」とポジティブに捉えていました。
その考えを大都市だけではなく、ローカル(地方や東京でも中心地以外のエリア)でも展開できないか。小規模であれば、より少ないプレイヤーで展開することができ、企画から設計、運営までを一貫してみることができる。それが与件から運営までを見越した”いい建築”をつくる手法になるのではないかと考えました。
REaaS(Real Estate as a Service)
= 「サービス」から「建築」を考える
mddを立ち上げると同時に、ハードとソフトの横断的視点を持ち、空間・ファイナンス・コンテンツ・コミュニケーション・運営体制の統合型設計に先駆的に取り組むADDReCにジョインすることにしました。サービスから建築を考える手法をどこよりも先に取り組んでいるチームだと思っています。
そんなADDReCにジョインして1年。旅、ホテル、住宅、公共空間などのプロジェクトに関わらせてもらいました。その中で拠点にしているSHIBUYA QWSでの出会いからはじまった「#集まらないハロウィン/HELLO NEW HALLOWEEN」では個人からのアクションをまちに広げていく取り組みを、ハロウィンを題材に社会実験的に展開しました。渋谷区の後援や30社近い企業を巻き込めたそのコアにあったのは「渋谷のまちを愛するひとの連携」でした。
エリアを変えるのは「地元愛」
これから30代でやっていきたいこと。それは「地元」のデザインです。大学院時代から継続してきた東伊豆の取り組みでしたが、ある時、やはり地元のひとの愛の大きさには敵わないものがある、と実感することがありました。
地元を変えるチカラを持っているのは、やはり「地元」のひとであり、そこに外部の人間が関わることでうまい相乗効果がでるのだと思いました。
これをポジティブに捉えて、今年、自分にできるアクションとして大きく2つのことを展開していこうと思っています。
1、さあ、日本中に帰省しよう 「超帰省」
友人を連れて地元に帰省することを「超帰省」と定義して、超帰省アンバサダーと一緒にこの文化を広める活動をするため、2020年9月に「超帰省協会」を設立。instagramでの「超帰省名鑑」やオンライン配信「妄想超帰省」の発信に加えて、実際に超帰省する企画も展開しています。
2、東京と暮らす大自然「3days house」(実家の空き家活用プロジェクト)
結婚を機に夫婦建築ユニット「each I standard」を結成し、「家族圏」という「拡張家族」の概念をつくり、東京とローカルの二拠点居住をするための家づくりをはじめました。
"誇れる地元"を全てのひとに。
「超帰省」は地元愛の強い濃厚コミュニティプラットフォーム形成、「3days house」は自分自身が地元のプレイヤーとして。この両軸の視点で「地元」をリデザインし、持続可能な「まち」のあり方を模索していきたいと思います。
30代の目標は「継続」、そして発信!
走り抜けた20代。いろいろな経験・プロジェクトを立ち上げてきました。その経験をふまえて30代では「継続」をチカラに変えていきたいと思います。このnoteでは活動の記録をアーカイブしながら、今後につなげられるような発信の場にできたらと考えています!
また「FMアーキチャット」という建築ラジオもYouTubeで配信しています。SNSとあわせて聴いて頂けたら嬉しいです!
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長くなりましたが、新年、気持ちを新たに進んで行けたらと思います!
本年もよろしくお願いいたします!
モリヤシンイチ
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