喫茶店「銀座ルノアール」の収益源泉は意外にも〇〇!?
こんにちは。
不動産鑑定士の丸山です。
さて、今日はタイトルにもありますが、喫茶店「銀座ルノアール」についてお話しします。
まず、みなさんは「ルノアール」についてどこまでご存知ですか?
正直、単価は他のカフェに比べるとややお高い印象がありますが、座席の間隔に余裕がありますし、あのモダンなザ・喫茶店とした独特な雰囲気がゆっくりと落ち着けるので、私なんかはついつい長居してしまいます。
あと、サービスの質も高く、お冷が無くなったらすぐに入れてくれますし。(笑)
↑こんな感じの店内↑
実は、ルノアールは、あの喫茶店以外にも様々なコンセプトの飲食店事業を展開してます。
・喫茶店ルノアール
・cafeルノアール
・ミヤマ珈琲
・カフェミヤマ・ニューヨーカーズカフェ
・ニューヨーカーズカフェ《new style !!》
・瑠之亜珈琲
・貸会議室マイスペース&プラザ
・BLENZ COFFEE
貸会議室事業なんて、意外ですよね。
でも、ご安心ください。
タイトルにある意外にも〇〇!?の〇〇が、実は貸会議室なんです〜、なんてオチではありません。(笑)
もう少し、意外性がありますよ。
では、一度、決算書を見てみましょう。
上記は銀座ルノアールの平成30年3月期の決算書になります。
前期(平成29年3月期)と今期(平成30年3月期)を見る限りでは、
・売上:77億円前後
・営業利益:3億円前後
・税金等調整前当期純利益(利益):3億円前半
・当期純利益:1億円後半
といった感じでしょうか。
では、核心に迫りますね(笑)
この決算書で注目して欲しいのは、こちらの受取補償金という勘定科目です。
これは何かと言うと・・・実は 「立退料」 なんです。
立退料とは、契約違反がないにも関わらず、建替え等の理由でオーナーから出て行って下さい。と言われた時に発生するお金だとお考え下さい。
つまり、この受取補償金は、ビルオーナーから取り壊し等の何らかの理由で退去を求められた時に、ルノアールが受け取った補償金(すなわち立退料)になります。
これを踏まえた上で、先ほどの決算書を再び見ると・・・
平成29年3月期では
税金等調整前当期純利益(利益):314,655千円 に対して、
受取補償金: 91,403千円 となりますので、
利益の 1/3近く が立退料による収入と言えます。
また、平成30年3月期では
税金等調整前当期純利益(利益):323,281千円 に対して、
受取補償金:203,957千円 となりますので、
利益の 2/3近く が立退料による収入と言えますね。
では、少し前の決算書を見てみますか。
平成27年3月期では
税金等調整前当期純利益(利益):492,386千円 に対して、
受取補償金:232,071千円 となりますので、
利益の 半分近く が立退料による収入となり、
また、平成28年3月期では
税金等調整前当期純利益(利益):526,056千円 に対して、
受取補償金:195,000千円 となりますので、
利益の 1/3以上 が立退料による収入と言えます。
よって、過去4年間の決算書を見る限り、ルノアールの利益のうち 「1/3以上」 は立退料による収入が占めていましたね。
ということは・・・
タイトルの〇〇には、立退料が入ることになります。(笑)
如何でしたでしょうか?意外じゃありませんか?
飲食店事業を展開しつつも、その収益構造を見ると意外にも立退料による収入が1/3以上ありました。
ちなみに、立退料の算定は誰がするかと言うと、不動産鑑定士がします。
と言う事で・・・ルノアールの財務関係者様がご覧になった際には是非とも私までお仕事下さい〈土下座〉
頑張らせていただきます〈土下座〉
以上、喫茶店「銀座ルノアール」の収益源泉は意外にも立退料!?でした。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
次回も宜しくお願い致します。
是非フォローしていただけると幸いです。
丸山