授業用動画作成方法とそのツール。
こんにちは!
3月の末に始まったオンラインでの授業。Zoomはうちの学校では使ってはいけないので、その場合、どんなオンライン授業ができるかのヒントをずっと探して、やはり、動画撮影という結論に至りました。そこで僕がどうやって作っているかの説明をちょっとさせていただこうと思います。ちなみに、自分で言ってしまいますが、僕の動画は、今のところ生徒たちに好評で、参考になることは間違いないと思います。
でも、前提として、ここで述べておきたいことが一つ。
僕らは教員であり、youtuberではない。そして、生徒が必要としているのは、毎日の質の高い動画配信ではなく、いつも通り、学校で学べるような知識を、オンラインで学べるようになること。それに必要なツールの一つとして動画が存在しているだけということです。
つまり、動画が授業の中心ではなく、飽くまで生徒が学ぶ、学んだことをしっかり身につけさせるプロセスの一部でしかないんです。
第一、一つの動画を作るのに、3時間も4時間もかけていたら、一日4時間授業が入っていたら、それだけで一日終わってしまう。授業だと、その上に生徒の提出物チェックや、また授業計画、生徒とのコミュニケーション、問題作成や答え作成があるので、動画作成には、できるだけ時間をかけないことが理想です。
道具もパソコン一台+小さなホワイトボード。
これが僕の撮影器具と現場です。
さて、実際にどうやって作るかの話に入ります。
先に、僕が使っている動画作成ツールは、二つ。
screencastifyとloomです。
最初、screencastifyを多用していましたが、無料版だと5分という時間制限があり、その点においてはloomは長い動画も取れるので優れています。
下のリンクへ行くと、僕が実践している授業の方法を見ることができます。
次に使っているのがloomです。
日本語で探すと、変なサイトが出てきてしまうので、僕が使っている公式のものを張り付けておきます。
Screencastifyはこちら↓
ちなみに、簡単に二つの比較の例を出したのがこの動画です。かなり眠い時に作った動画なので、だらだらしゃべってしまって申し訳ないのですが、参考までにと思い撮りました。
僕は、用途によってこの二つを使い分けしています。
ここで、動画づくりのコツです。
今つかんでいるコツは3つ
①シンプルに
僕の動画が好評なのは、たぶん、僕がネイティブスピーカーじゃない分、こじゃれた表現ができないため、できるだけシンプルに、分かりやすく動画を作っているからだと思います。
②情報はできるだけ絞る
色々説明したいところをぐっとこらえて、動画は短く、無駄な情報は入れないことで、生徒が何を学んでいるか分かりやすくなる。
③一時間の授業構成の一部分ということを意識して作る
僕たちは、どうやったら見てもらえるかという視点からものを考えなければなりません。彼らは動画を見る達人だからです。僕らよりも小さい時から端末で動画を見て育っています。つまらない動画には興味を示さないように訓練されています。つまらない、いらない情報と思われた地点で、情報を吸収してくれなくなってしまいます。
youtubeチャンネルを持っていると分かりますが、動画からの離脱率が激しいのは、最初の1分ぐらい。だから、1分ぐらいのうちに、最初の重要な知識を入れて、そこから例題に入っていくといいです。
また、見た情報をもとにして練習問題をやらせるという流れを作ることによって、生徒は見なければ問題がしっかり解けない、という状態に持っていくようにするんです。
ポイントはルーチン化して「今日学ぶこと」→「その動画を見ればわかる」と生徒の頭にセットさせること。
そうしないと、生徒がその後見てくれなくなります。
逆に言えば、そのルーチンさえでき上れば、生徒は授業に参加すればわかるようになるという印象を持ってくれます。
そして、生徒が「見て学ぶ」→「実戦練習」のシンプルな流れを生徒にわかってもらえば、実践練習に使う教材を少し変えても、問題なくついてくるようになります。
この3点を踏まえた実践例として、動画とプリントを貼っておきますね。動画はscreencastifyを使って撮りました。(すみません、なぜか動画を埋め込めませんでした。URLをコピーして貼り付けていただければと思います。)
ワークシートは、生徒が動画を見ないとできない設定で作っているところにも注目してほしいです。動画見ればできる!って設定を常に大事にする必要があるので。
※日本では、こういった教え方はしないと思うのですが、NZでは、文字式は中1から中2で学ぶ部分まで一気に網羅させていくので、こんな教え方になります。数学の教え方やカリキュラムについての質問は、僕の話が長くなってしまうため、この場ではしません(笑)
と、長々と書き連ねましたが、僕の現時点でのリモート授業は、飽くまでまだたたき台です。2週間がたったところで、評判がいいというだけで、これがベストの形だとは思っていません。ただ、現時点で世にある学校がオンラインに切り替わってやっているリモート授業の中では、良質なものであることは間違いないと思います。
動画でも説明していますが、"Less is More"は重要なコンセプトです。
あまり詰め込もうとしすぎず、できるだけシンプルに、一つのコンセプトを徹底的に練習させるようにするほうがいいと、やっと僕も今週気づきました。
引き続き、分かったことがあったら、アップしたいと思います。
※利益を得ようと思って作っている動画ではありませんが、Youtubeのチャンネル登録者数の数が上がると、やる気が出るので、もしよかったら、Youtubeのチャンネル登録、このマガジンのフォローお願いします。
ちなみに、ダメな動画の例として、一発目の動画、上げておきます(笑)英語と日本語が交互に混ざったり、的をとらえきれてなかったり・・・数学を教えるのより、やっぱり専門外の動画の作り方などの話をすると、ふわふわいらない情報を入れてしまうんだな、と勉強になりました。