ネットワークスペシャリスト合格体験記~現役SEの勉強法~

(個人ブログから移転させてきた記事です)

はじめに

令和4年度ネットワークスペシャリスト試験を受験し、無事合格をすることができました。恥ずかしながらネスペ受験は4度目です。4回受けて分かった、やってよかった・よくない勉強方法を解説していきます。

点数はこんな感じです。午後Ⅱは合格ラインギリギリ笑

この記事ではネットワークスペシャリスト合格までの道のりを書いていきます。

ネスぺ4回受験の遍歴を振り返る

4回も受験したので、まずは今までの振り返りをしたいと思います。勉強方法とかおすすめ書籍を知りたい方は、この章はすっ飛ばしてください。

初受験~なめ腐っていました

初めて受験したのは、2018年(平成30年)の秋期です。

同年に応用情報を取得していたので、午前Ⅰ免除権を駆使すべく高度試験に挑むことにしました。業務ではインフラやネットワーク周りを触り始めていたので、ネスぺを受験することにしました。

しかしこの年はあまり勉強に力を入れることができず、結果は惨敗でした。点数は記録していないので不明ですが、午後Ⅰで落ちています。

2回目受験~惰性で受験しました

翌年2019年(令和元年)に2回目受験をしました。この頃までネスぺは秋期試験でした。コロナ禍でIPA試験中止があったので2021年からは春期試験に変わったんですね。

初受験を終えた感想としては、「ネスペむずっ!」でした。勉強期間中に気づけよって話ですが、身に染みて実感しました。

「これは一発合格するのは現実的じゃなかったな~」と、半ば開き直り状態になり、勉強方法もあまり変えずに惰性で2回目を受験しました。

同年春に情報処理安全確保支援士試験(旧セスペ)に合格しているのと、実務経験も相まったからか、午後Ⅰは突破していました。が、午後Ⅱで撃沈しました。

3回目受験~心を入れ替えた結果、惜敗

2020年はコロナによりIPA試験が中止になったので、3回目は2021年(令和3年)に受験しました。

3回目で落ちたらさすがにまずいと思って、勉強の仕方を改めました。詳細は後述しますが、問題集と参考書を一新しました。

また、コロナ禍で在宅勤務中心の生活になり、勉強に充てられる時間も増えました。

結果的に不合格だったのですが、点数的には午後Ⅱで1点足りないという結果でした。

4回目受験~悲願の合格

2022年(令和4年)、4回目チャレンジに挑みました。ネスぺの勉強にも疲れてきたので、これで最後にしようと思っていました。

午前Ⅰ免除権もなくなり、久々に午前Ⅰから勉強する羽目にもなりました。

3回目受験の時から勉強方法は変えておらず、たぶんネスぺ力はそんなに向上してないと思います。その結果のギリギリ突破だったんだと思います。

おすすめの問題集・参考書

2回目受験まで使っていた参考書は「徹底攻略 ネットワークスペシャリスト教科書」です。

テキストと問題集を1冊で兼ねられます。また、電子データになりますが過去問も11回分ついているので、コスパがよいです。

ネットワーク技術にあまり触れたことがない、ほぼ知識0みたいな人には、ネットワークの知識を体系的に学べる良い教科書だと思います。が、ネスぺの試験対策としてこれ1冊で十分かと言うとそんなことはないです

左門先生のネスぺシリーズを使うべし!

僕は最初、参考書代をケチって、「徹底攻略 ネットワークスペシャリスト教科書」しか買わなかったのですが、3回目受験を志してからは、参考書にしっかりお金をかけようと思いました。

ネットで調べた結果、ネスぺの参考書・問題集の定番と言えば、左門先生のネスぺシリーズだ!ということが分かりました。初受験の時からちゃんと調べろよ、と過去の自分に言いたいです。

僕が買った左門先生シリーズは、以下の3冊です。

①ネスペR1

年度毎に発売されている、参考書兼問題集です。本の構成としては、その年に出題されたテーマから2つ程絞った技術解説が前半にあります(例えば「BGPの解説」みたいな粒度)。後半は、その年の問題+大問ごとの解説が続きます。

1冊で1年分の問題しか解けないので、問題集としては物足りないように思えますが、この本は解説がメインだと思ってください。それも、めちゃめちゃ丁寧で分かりやすい解説です。

ネスぺの問題って、特に午後の記述問題は「なんでそんな解答になるんだ?」って問題が結構あります。上で紹介した「徹底攻略 ネットワークスペシャリスト教科書」では、正直「解説読んでもよく分からん...」ってことが度々ありました。結果、消化不良のまま問題を解いていました。

しかし左門先生の本は、なんでその解答になるのか、を周辺知識も補いながら徹底的に解説してくれています。

ネットワークの知識だけではなく、点数をもらえるような答案の書き方まで身につきます。

②ネスぺの基礎力

こちらは完全に参考書です。ネスぺR1だけでは、特定のテーマしか解説してくれていないので、ある程度体系的に解説してくれている参考書を探しました。それが「ネスペの基礎力」です。

ネスぺの教科書としてはお決まりの、OSIの階層ごとに章立てされています。(物理層、ネットワーク層・・・といった感じ)

内容的には「徹底攻略 ネットワークスペシャリスト教科書」と似た感じですが、こちらは「試験でどういうことが問われるか?」まで解説してくれています。

③ネスぺR3

3回目受験で落ちたので、最新版を買いましたw

その他問題集

左門先生の本で知識をつけたので、あとはひたすら過去問を解こうと思い、「ネットワークスペシャリスト 「専門知識+午後問題」の重点対策」を購入しました。

この本の特徴としては、過去問が年度別ではなくテーマ別になっていることです。あと、問題数がかなり多いです。「苦手なテーマを中心に問題を解きたい」や「ひたすら数をこなすしたい」という目的にはうってつけです。

難点は、問題数に注力している分、解説が寂しいです。よく分からないところは、Google先生の力も借りる必要があります。

合格するための勉強法

午前対策

ネットワークの知識が0ベースの人は、とりあえず「徹底攻略 ネットワークスペシャリスト教科書」で基礎を体系的に身につけましょう。僕は2周ぐらい読みました。

あとはひたすら過去問道場です!過去問道場の問題全部こなしたら、本番8割は固いです。

午後対策

おすすめ書籍の章で紹介した、左門先生の本で知識を身につける⇒「ネットワークスペシャリスト 「専門知識+午後問題」の重点対策」をひたすら解く(できれば2周)。

以上です!笑

これやってれば確実に午後Ⅰまでは突破できます。午後Ⅱは正直、長文読解力や実務経験、そして運も左右してくると思います。

ネットワークの知識全て完全にマスターして試験に挑む、というのはほぼ不可能だと思います。ネットワーク技術は幅が広すぎるので、実務経験があって得意な分野、触れたことがない苦手分野ってのがあるはずです。

年度によっても難易度のバラつきは結構ありますし、苦手分野かつ難易度高な年だったら絶望的ですね。

元も子もない話を書いてしまいましたが、一番伝えたいのは、左門先生の本がネスぺへの一番の近道だ、ということです。

やってはいけないNG勉強法

1冊の教科書だけで乗り切ろうとする

3回落ちて分かったことは、本当に受かりたいなら参考書にはお金をかけるべきだということです。また、体系的な知識が身につく教科書を用いるのは間違ってはないと思うのですが、それ1冊だけでは試験問題を解くテクニックまでは身に付きにくいと思います。

記述問題の解答例を丸暗記しようとする

解答例はあくまで例なので、答えを覚えるのではなく、なぜその解答が導き出されたのか、過程をしっかり理解することが重要です。

解説だけ読んで記述問題を自分で解こうとしない

勉強時間があまり取れないときにやってしまいがちですが、やはり自分で考える練習をしないと、初見のテーマが出題されたときに太刀打ちできなくなってしまいます。

記述問題の文字数を気にしない

記述問題にはもちろん字数制限があります。字数には設問作者の意図が表れているので、同じ問題でも「15字以内で答えよ」なのか「40字以内で答えよ」なのかで、答えるべき内容が変わってきます(当たり前ですが)。過去問に取り組む際にも、字数を意識することはとっても重要です。
(解答例見ると、「え、そんなとこで字数使うの!?」って思うこともしばしば。だんだんコツが分かってきます。)

おわりに

なんかひたすら左門先生の本を推す記事になってしまいましたが、これからネスぺを受ける方は、是非一発合格を目指して頑張ってください。

ネスぺは高度試験の中でも難易度高めだと言われていますが、しっかり対策をすれば合格への道は見えてくるはずです(僕は見えるまで結構かかってしまいましたが笑)。

また、勉強する過程で、業務に活かせることも増えたり、ネットワークに関して自信がついてきました。なので合格するまで勉強してよかったなと思っています。

この体験記が少しでもお役に立てれば幸いです。

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