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大川橋蔵・主演 銭形平次 第157話「妄執の刃」(1969)紹介と感想
原作:野村胡堂『銭形平次捕物控』シリーズ
脚本:櫻井康裕
監督:鳥居元宏
あらすじ
平次が奉行から褒めらると話題になっている頃、平次に恨みを持つ極悪人の影が近づいていた。
平次が昔捕まえた男・辰五郎が島抜けをして平次の命を狙っているのだ。
昔の仲間を集め準備を整える辰五郎は、当時付きまとっていた女・おちかへも近づいていく。
おちかは辰五郎の陰に怯えながら、新しい出会いに先へ進もうとしていた。
平次は全力で辰五郎一味へと立ち向かう。
紹介と感想
捕まえた犯人へも情けをかける平次ですが、その気持ちを汲むことが出来ず逆恨みをする悪人も多く居ます。
今回は、平次の命を狙う男のサスペンスと、男と縁が切れたと思っていたのに再会してしまった女の哀しさを描いていました。
レギュラー陣では、久しぶりに為吉とお民の騒がしいやり取りがあったり、ちょっと意地悪ながら平次にすり寄ろうともし、最後は平次にしっかり協力もする万七の魅力も良かったです。
そして、番組開始から3年間お静を演じた八千草薫が本作を持って終了となりました(物語の最後には新旧お静の挨拶が描かれています)。
そんな最後の話でも、限られた出番の中で平次との夫婦の絆を描いており、女を従える事しかできない辰五郎との対比となっていました。
おちかは辰五郎への恐怖で追い詰められていきましたが、伊之吉の善人ぶりが最後の一線を止めたのだと思います。
サスペンスに満ち、悪に走った者には哀しい最後を、より良く生きようとする者には希望を感じさせる満足感のある物語でした。
※2024年11月22日11時頃まで東映時代劇YouTubeチャンネルでも観れます※
アマプラの東映オンデマンドでも観れます。
キャスト
ゲスト
辰五郎/天津敏
おちか/市川和子
伊之吉/嶋田景一郎
仁蔵/吉原正皓
丒松/石沢 健
大川橋蔵版レギュラーキャスト(当話出演者のみ)
銭形平次/大川橋蔵
八五郎/林家珍平
お静/八千草薫
万七/遠藤辰雄
清吉/池信一
お民/園佳也子
為吉/神戸瓢介
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