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大川橋蔵・主演 銭形平次 第170話「お関殺し」(1969)紹介と感想
原作:野村胡堂『銭形平次捕物控』シリーズ
脚本:櫻井康裕
監督:長谷川安人
あらすじ
両国で人気となっている一座の看板太夫・水芸のお関は、その傲慢な態度で皆から疎まれていた。
そのお関が、食事を口に運んだ後に苦しんで倒れてしまう。
雑炊の大鍋には毒が入っていないため、お関を狙ったものと推察されたが、事件当夜の証言からは、お関の椀に毒を入れることは不可能なように思えた。
万七が状況証拠と厳しい責めで容疑者を落とそうとする中、平次は丁寧な捜査で不可解な毒殺事件の謎を解いていく。
紹介と感想
お関の死ぬ場面から始まる物語は、真正面から「お関殺しの謎」を描いた一作となっています。
そんな物語なので、平次の捜査や冴えた推理がひときわ目立つ話でもあります。
万七や八五郎でも分かる通り、見込み逮捕も当たり前の世の中で平次は毒の出どころや事件関係者の背景、事件当時の現場の様子を丁寧に調べて行きます。
ミステリー要素の強い話しらしく、肝心の毒殺の方法についても平次が推理を働かせ、最後には事件当夜を再現する名目で関係者を集め「名探偵 皆を集めて さてと言い」を行います。
今回の万七はお冴が犯人だと譲りませんでしたが、真相が分かってからはしっかり平次に協力して捕物に参加します。
意外と戦闘も頑張っていましたが、ピンチを助けに来た八五郎と清吉に叩かれてオチを付けてしまった万七でした。
犯人自体は捜査の中で検討が付きますが、本作のメインはハウダニットになります。
本格ミステリー作品として作られた諸作に比べると難しい謎ではありませんが、実直に謎解きミステリーに挑んだ一作として結構お気に入りです。
※2024年2月21日11時頃まで東映時代劇YouTubeチャンネルでも観れます※
アマプラの東映オンデマンドでも観れます。
キャスト
ゲスト
お冴/田村奈巳
お玉/松木 聖
下總屋五兵衛/有馬宏治
野尻孫兵衛/田中圭介
銀三郎/天王寺虎之助
お関/華 かほる
和七/里木左甫良
大川橋蔵版レギュラーキャスト(当話出演者のみ)
銭形平次/大川橋蔵
八五郎/林家珍平
お静/鈴木紀子
万七/遠藤辰雄
清吉/池信一
お弓/土田早苗
爲吉/神戸瓢介
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