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大川橋蔵・主演 銭形平次 第129話「ふくろう組異聞」(1968)紹介と感想
原作:野村胡堂『銭形平次捕物控』シリーズ
脚本:井手潤一郎
監督:佐々木康
あらすじ
見張りの武士ですら皆殺しにして盗みを働く凶賊・ふくろう組。
しかし、白井という侍が一命を取り止め、斬りつけた時に見た一味の一人の顔を平次へ伝える。
早速、人相書きが町中へ回され、平次は密告を元に一味の一人を捕まえる。
密告したお秀は、賞金の為に売ったのだと仲間内から村八分にされる。
しかし、お秀には賞金が必要な理由があったのだ。
一方、平次は捕えた男が隠していた、仲間内で合図をする笛を頼りに探索を進めていく。
中々尻尾を掴ませない一味を相手に、平次も様々な作戦を用いて追い詰めていくが、その先には命がけの死闘が待っていた。
紹介と感想
合図の為に梟の鳴き声を使用する凶賊・ふくろう組。
盗みと殺しが起こる合図として、夜の町に梟の鳴き声が不気味な音楽を奏でます。
平次達とふくろう組の対決を軸に、お秀のドラマもサブエピソードとして描かれます。
他所に預けている子どものために、密告をしたお秀。
しかし、同僚・お千代の恋人であった男を売ったと仲間内で陰口を叩かれてしまいます。
そのお秀を気にする吉蔵は、お秀の子どものために人形を彫ります。
凶悪な盗賊が相手だけあり、笹野様も登場し、万七も平次に協力しながら、町方一丸となって行方を追っていきます。
やたら協力的な万七の姿は感動ものでした。
平次は久しぶりに牢へ潜入しますが、この際の変装と話し方がツボでした。
後半では、町方一丸となっての大捕物が描かれ、平次は腕を怪我しながらも髪を振り乱し立ち回ります。
そして最後は、平次とふくろう組の親方との一対一の死闘が描かれます。
強敵相手に、平次の銭は容赦のない責めを見せました。
人殺しも辞さない凶悪な人間だとしても、情に絆される時がある。
極悪人を追う捕物ドラマの面白さが強く、その中での人情要素のかけ併せ方がハマっており、好きなエピソードでした。
※2024年5月10日11時頃まで東映時代劇YouTubeチャンネルでも観れます※
アマプラの東映オンデマンドでも観れます。
キャスト
ゲスト
吉蔵/小松方正
当吉/不破 潤
お秀/花園ひとみ
お千代/春丘典子
善兵衛/乃木年雄
大川橋蔵版レギュラーキャスト(当話出演者のみ)
銭形平次/大川橋蔵
八五郎/林家珍平
お静/八千草薫
万七/遠藤辰雄
清吉/池 信一
お民/園 佳也子
笹野新三郎/根上 淳
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