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大川橋蔵・主演 銭形平次 第164話「嘆きの花嫁人形」(1969)紹介と感想
原作:野村胡堂『銭形平次捕物控』シリーズ
脚本:岸生朗
監督:長谷川安人
あらすじ
酔っぱらった八五郎が夜道を歩いている八五郎の胸の中に倒れこんで来た一人の女。
お澄という娘は、生まれる前に死んだと聞かされていた父が江戸に居るとの手紙を受けとり、はるばる江戸まで出てきたという。
更に謎の手紙を受け取ったお澄を追って平次達は桑井屋へと向かうと、桑井屋の主人が殺されていた。
果たして謎の手紙の主とは、次々と人を殺しているのは誰なのか。
殺人連鎖の先に待つ真実とは……。
紹介と感想
父を求めるお澄の姿が胸を打つ一編です。
過去の罪は、現代を生きようとする者達へも影響を与え、不幸へと導いていきます。
江戸まで出てきて連続殺人の犯人にされそうになったお澄ですが、お澄に降り掛かる不幸にとってはまだ序の口でした。
捨てた娘の成長を想像して作った花嫁人形の笑顔が、気丈に笑うお澄の姿と重なってしまいます。
万七は、最初はお澄に疑いを向けますが、意外と素直に平次の意見を聞き入れ仲良く情報共有をしており偉かったです。
お澄の話を聞いてからは一気にお澄の味方になっているのもかわいい。
恨みを抱く文吾の気持ちも分かりますが、その育ちすぎた恨みが逆恨みとなって自分を含む関係者を丸ごと不幸にしてしまったのは哀しいところです。平次達が、最後に見せた計らいに小さな救いが得られました。
※2024年1月10日11時頃まで東映時代劇YouTubeチャンネルでも観れます※
アマプラの東映オンデマンドでも観れます。
キャスト
ゲスト
文吾/長谷川明男
お澄/井上清子
紅葉屋庄右衛門/潮 万太郎
潮屋源兵衛/河上一夫
お粂/小倉康子
大川橋蔵版レギュラーキャスト(当話出演者のみ)
銭形平次/大川橋蔵
八五郎/林家珍平
お静/鈴木紀子
万七/遠藤辰雄
清吉/池信一
お弓/土田早苗
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