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大川橋蔵・主演 銭形平次 第169話「仮面の女」(1969)紹介と感想

原作:野村胡堂『銭形平次捕物控』シリーズ
脚本:岸生朗
監督:佐々木康


あらすじ

面打ちの師匠が殺され平次が弟子たちに聴取をしていると、師匠の娘・お妙と良い仲である弟子の喜三郎が怪しいとの話があり、状況証拠も喜三郎が犯人だと訴えていた。
喜三郎は失踪し、事件は未解決のままになって三カ月、お妙は弟子の一人だった源太郎と祝言を挙げることになった。
そんな噂をした夜、八五郎と爲吉は失踪していた喜三郎に遭遇する。
明日は婚礼というその時、喜三郎を見つけた平次は、喜三郎の頼みを聞き婚礼が終わるまで見逃すことを決めた。
しかし、結婚相手を知った喜三郎から更に一日の猶予を求める手紙が届く。
喜三郎犯人説に疑問を持っていた平次は、改めて事件を調べ始める。


紹介と感想

開始早々に平次の調べの場面から始まる物語は、そこから一気に三か月後へと飛びます。

弟子たちの妬みや恨み、お妙の心のありかを描きながら、今回も怪談タッチの演出が盛り込まれています。
前作よりも演出としての怪談味は薄いですが、地味に精神が削られるタイプの恐ろしさでした。

八五郎が殴られた時に、平次よりも先に側に座っている万七と清吉の優しさです。将棋を指していただけだとしても、その手を止めてくれたのは優しいです。
その後は、平次の家に誘われても断ったりツンデレ万七でした。

八五郎にも難しかった、お妙の女心はどこにあるのか。
心を失くしたつもりでも、真実に心を失くすことはできないことを、平次の荒療治ともいえる行動で教えてくれる物語でした。

※2024年2月14日11時頃まで東映時代劇YouTubeチャンネルでも観れます※

アマプラの東映オンデマンドでも観れます。


キャスト

ゲスト
 源太郎/夏目俊二
 喜三郎/小笠原良智
  お妙/二本柳敏恵
菱川天堂/市川男女之助
  熊次/宮島 誠

大川橋蔵版レギュラーキャスト(当話出演者のみ)
 銭形平次/大川橋蔵
  八五郎/林家珍平
   お静/鈴木紀子

   万七/遠藤辰雄
   清吉/池信一

   お弓/土田早苗
   爲吉/神戸瓢介


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北極羆
今後の本やDVD代に充てさせてもらいます。