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大川橋蔵・主演 銭形平次 第167話「献上氷秘」(1969)紹介と感想
原作:野村胡堂『銭形平次捕物控』シリーズ
脚本:浅井昭三郎
監督:長谷川安人
あらすじ
夏のある日、献上品の氷が江戸へと運ばれてきた。
しかし、明日は献上という時になって氷が盗まれる事件が発生。
夜回りをしていた平次と八五郎は、相良藩の侍達に追われていた銃弾により怪我をした人足を助ける。
相良藩では人足達が犯人だと決めつけ、散々痛めつけたあげく、3日で犯人が見つからなければ彼らを犯人として届け出るという。
町方は関わるなと命令を受けるが、平次は自分の十手をかけて相良藩が必死に隠そうとしている事件の裏にある真実を探っていく。
紹介と感想
盗まれた氷を巡って、無実の人足を助けるために十手と命をかけて奔走する平次の姿を描いた物語です。
平次は、しぶとい捜査と〈なぜ氷は盗まれなければならなかったのか〉を考え続けることで事件の真相に辿り着きます。
八五郎が悔しさから十手にあたった時も、「十手に土下座しろ!」と仕事にプライドを持って働く平次の姿があまりにも眩しく、自分の心の曇りを意識させられてしまいます。
また、今回の事件は万七の縄張りで起きた事件のため、捜査に当たりしっかり筋を通す平次。
そんな平次を心配しつつ事件について一緒に考えてくれる万七は、やはり良いライバルなのでした。
盗まれた氷の使われ方自体は悪いものではありませんでした。
しかし、そのために無実の人間の命をかけることが、果たして幸せにつながるのか。
恋人たちの時間を守るため、侍たちに啖呵を切りながら身体を張って守る平次の姿は、平次という岡っ引の姿が良く表れていました。
やはり、侍との対決姿勢が鮮明に出る話は平次の特色が良く出て面白いなと感じます。オススメです。
※2024年1月31日11時頃まで東映時代劇YouTubeチャンネルでも観れます※
アマプラの東映オンデマンドでも観れます。
キャスト
ゲスト
成田新八郎/寺島達夫
お糸/桜田千枝子
藤井三太夫/谷口 完
丁字屋喜兵衛/柳川 清
杉野仙庵/南部彰三
大川橋蔵版レギュラーキャスト(当話出演者のみ)
銭形平次/大川橋蔵
八五郎/林家珍平
お静/鈴木紀子
万七/遠藤辰雄
清吉/池信一
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