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銭形平次について

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2024年10月の記事一覧

大川橋蔵・主演 銭形平次 第151話「振袖が泣いている」(1969)紹介と感想

原作:野村胡堂『銭形平次捕物控』シリーズ 脚本:飛鳥ひろし 監督:佐々木康 あらすじ 美しい染物が有名な高級振袖で若い娘に人気の丁字屋は連日大賑わいだった そんなある日、丁字屋の振袖を着た娘の袂に火が投げ入れられる事件が起こる。 平次は、捜査の過程で髪結いのおそでという元巾着切りと再会する。 決め手となる手掛かりがないなか、丁字屋と昔馴染みの源吉の話を聞いた平次は興味を抱く。 その時、死んだと思われていた女が源吉と接触する様子を目撃して……。 振袖連続放火事件の裏には、大

大川橋蔵・主演 銭形平次 第152話「投げ銭由来」(1969)紹介と感想

原作:野村胡堂『銭形平次捕物控』シリーズ 脚本:岸生朗 監督:佐々木康 あらすじ 夜間の見回りをしていた平次は、お紋という女に声を掛けられるが思い出せなかった。 その時、「人殺しだー」と叫ぶ声が聞こえて急いで駆けつける平次と八五郎は、厳重に鍵を閉められた部屋で金貸しの徳兵衛が死んでいるのを発見する。 徳兵衛は何者かに脅されて、平次に助けを求めていたのだ。 部屋は密室、凶器も見つからず。手掛かりが無いように見えた現場だが、部屋の牢格子にわずかに血が付いていた。 返り血とは思

大川橋蔵・主演 銭形平次 第153話「駕篭の中の女」(1969)紹介と感想

原作:野村胡堂『銭形平次捕物控』シリーズ 脚本:櫻井康裕 監督:長谷川安人 あらすじ 烏山藩の駕籠が襲われ、八五郎の幼友達だった駕籠引きの留蔵が巻き込まれて切り殺される。 八五郎に頼まれた平次は、黒覆面の侍が着けていたお守りを手掛かりに捜査を始める。 烏山藩に奉公に出た女がゴロツキに襲われる事件も起こり、陰には怪しい浪人の姿があった。 事件の背後には何が隠されているのか。庶民を巻き込む侍の騒動に平次が立ち向かう。 紹介と感想 時代劇ではお馴染みの御家騒動のために、無関

大川橋蔵・主演 銭形平次 第154話「闇夜の短筒」(1969)紹介と感想

原作:野村胡堂『銭形平次捕物控』シリーズ 脚本:岸生朗 監督:佐々木康 あらすじ 通りざまに銃で打ち殺す辻強盗が行われるが、手に入れた金はしけていた。 男達は、確実に金を手に入れるため押込み強盗を企て、押込み先でも番頭を撃ち殺した。 小僧に変装した怪しい男を八に付けさせた平次は、怪しい道場を知ることになる。 平次は、お静と八五郎の二人を潜入させるが怪しまれてしまう。 果たして、平次は二人を無事に救い出し、犯人一味を捕まえることができるのか。 紹介と感想 極悪な事件を起

野村胡堂『銭形平次捕物控』第21話~第25話 紹介と感想

第21話「雪の精」(『オール讀物號』1932年12月号) 野村胡堂『銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ』嶋中書店, 2004, p.291-325 あらすじ 越後屋佐吉と女房・お市が雪の日の夜に酒を飲んでいると、ドアを叩く音が聞こえる。 お市が外へ出てみるが誰もいない。と思う間もなくお市の首が一瞬で切り裂かれた。 現場には下駄の足跡が残っていたが、周囲には誰もいない。 佐吉に直接頼まれた平次は、八五郎へ調べを頼む。 不可解な状況で起こった殺人事件に、平次の明智が光る。