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銭形平次について

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2024年4月の記事一覧

大川橋蔵・主演 銭形平次 第128話「鏡の中の顔」(1968)紹介と感想

原作:野村胡堂『銭形平次捕物控』シリーズ 脚本:浅井昭三郎 監督:長谷川安人 あらすじ 祝言間近の太田屋の娘・お千代は部屋の鏡を見ながら、幼い自分を助けてくれた男のことを思い出していた。 結婚前に一度再会したかったとお辰へ話すと、笠のかかった月の晩に手鏡をかざすと思い人や探し人が写るという言い伝えを教えてくれた。 月夜の晩に試してみたお千代の手鏡に、見知らぬ男の顔が浮かぶ。 ある日のひょうたん。お千代お千代と呟きながら飲んでいる男がおり、お千代と友人のお弓は、彼女が祝言

野村胡堂『銭形平次捕物控』第6話~第10話 紹介と感想

野村胡堂『銭形平次・青春篇』講談社, 1996 第6話「復讐鬼の姿」(『オール讀物號』1931年9月号) あらすじ 与力・笹野新三郎の子・新太郎と臆病者の使用人・勇吉の前に磔柱を背負った男が現れた。 その後も、次々と不思議な怪異が起こり始め、新三郎の妻・お国に相談された利助は、使用人のお吉を捕まえる。 しかし、新三郎が家を空けている間に、新太郎と行儀見習いで奉公に来ていたお静が誘拐される。 さらに、笹野新三郎の命まで狙われる事態に、平次が命懸けで駆け回る。 紹介と感想

野村胡堂『銭形平次捕物控』第11話~第15話 紹介と感想

第11話「南蛮秘法箋」(『オール讀物號』1932年2月号) 野村胡堂『銭形平次捕物控(三)酒屋火事』嶋中書店, 2004, p.224-261 野村胡堂/著 末國善己/編『奇譚 銭形平次 「銭形平次捕物控」傑作選』PHP研究所, 2008, p.149-190 野村胡堂『銭形平次捕物控傑作選1』文藝春秋, 2014, p.63-99 あらすじ 質屋で大身代を築いた田代屋又左衛門が毒矢で狙われ、左腕を一本失った。 その疑いは、次男・又次郎の嫁・お冬に向けられた。 事件に乗

銭形平次捕物控43「和蘭カルタ」(1935)+大川橋蔵・主演 第26話「母恋い星」(1966)紹介と感想

あらすじ 子どもをさらう事件が頻発しているが一人も行方がわからない。 平次の所にも石井平四郎の息子・勇太郎を探して欲しいと、乳母・お霜と小間使い・お春が訪ねてくる。 今までの誘拐との相違点に疑問をもつ平次。 和蘭カルタから、人さらいを行っていた抜け荷の一味も捕まえ大手柄をあげるが、勇太郎だけが見つからず。 果たして、勇太郎はどこに消えたのか……。 紹介と感想 今回は子どもへの愛情が大切な要素となっていました。 子どもへの愛情は実の親だけが持つものではない。 どれだけ

銭形平次捕物控80「捕物仁義」(1938)+大川橋蔵・主演 第5話「捕物仁義」(1966)紹介と感想

あらすじ 平次のもとへ縄張り内に謀反人がいると八五郎が駆け込んでくる。 一年前に町内へ越してきた皆川半之丞という浪人が怪しいと言うのだ。八五郎としては、半之丞の美しい妹・お京も気になるらしい。 八五郎を弟子として忍び込ませるが、お京が八五郎へ物を教え、半之丞は自分の弟子とともに奥へ籠っていた様子。 更に捜査を進めていると、謎の手紙を残して消えた八五郎、半之丞の妹・お京殺しなど様々な出来事が平次に立ち塞がる。 鋳掛勝という下っ引の力を借りながら平次の調べは進む。 紹介と感