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銭形平次について

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2024年3月の記事一覧

大川橋蔵・主演 銭形平次 第120話「炎を呼ぶ女」(1968)紹介と感想

原作:野村胡堂『銭形平次捕物控』シリーズ 脚本:松山威 監督:長谷川安人 あらすじ 島田屋で火事が起こり、土蔵が焼け落ちてしまった。 更に、朝になると島田屋の主人が朝参りへ行った先で首を吊った姿で発見される。 どうやら、旗本の家宝が焼けてしまったとのことで、それを苦にして自殺したのではと思われた。 平次は、火の気のない土蔵が燃えたのは火付けではないかと検討をつけ、島田屋へ恨みのある者の犯行ではと調べを始める。 土蔵が燃える前に島田屋へ「六兵衛が会いに来るから」と伝えに来た

野村胡堂『銭形平次捕物控』第1話~第5話 紹介と感想

野村胡堂『銭形平次・青春篇』講談社, 1996 第1話「金色の処女」(『オール讀物號』1931年4月号) あらすじ 鷹狩の最中に毒矢で狙われた将軍・家光。笹野新三郎は、銭形平次に調査を頼む。 平次は、家光が鷹狩の帰りに娘目当てで必ず立ち寄る『大塚御薬園』と、最近出店しながら既に話題となっている『唐花屋』という化粧品店へ目を付ける。 お静に頼み唐花屋を探りに行ってもらった平次だったが、そのお静が囚われてしまった。 平次は、お静の後を追って大塚御薬園へ潜入するが、そこで世にも

銭形平次捕物控36「八人芸の女」(1935)+大川橋蔵・主演 第23話「闇夜の目」(1966)紹介と感想

野村胡堂『銭形平次捕物控(二)八人芸の女』嶋中書店, 2004, p268-305 あらすじ最近噂の若い女と腕利きの侍の二人組の強盗『疾風』。 その巧妙な手口で次々と盗みを成功させ江戸中を震え上がらせていた。 遂に平次の縄張りにも現れ、あろうことか盗んだ金の一割を平次の家へ投げ込んできた。 八五郎が調べてきたのは、尤も怪しい人物二人と怪しくない人物二人。 平次は、事件の舞台に現れる八人芸の女・お島に接触を計る。 紹介と感想(ネタバレあり)凛々しい女性の生き方と平次の心持ち

銭形平次捕物控39「赤い疵」(1935)+大川橋蔵・主演 第25話「ふたり平次」(1966)紹介と感想

野村胡堂『銭形平次捕物控(五)金の鯉』嶋中書店, 2004, p.282-316 あらすじ 平次そっくりの強盗が江戸の町を荒らしまわり、誰もが平次を疑い始めた。 強盗は平次の縄張りを避けて仕事をしており、今までに調べを担当したのは万七など平次以外の岡っ引だった。 笹野から発破をかけられた平次は、縄張りなどと言っていられず調べに乗り出す。 平次は、桔梗屋の娘お藤が攫われた件に目を付け、周辺の人間関係を調べる事で解決への糸口をつかんでいく。 紹介と感想 平次とお静が結婚し