ANZAC DAY 後編 2up編
後編です。前篇を読んでいない方は合わせてそちらもどうぞ。
今回は2up編という名の後編です。
この日だけ許されたギャンブルです。
全力で遊んできました。
2upとは
何度も言いますが、ギャンブルです。
2枚のコインを使って勝負します。詳しいルールについては別の見出しに記載します。
このゲームは、パブやバーでAnzac Dayにのみ遊ぶことが許されています。他の日に遊んでいると警察に捕まります。
なぜAnzac Dayにのみ解禁されるかというと、世界大戦の最中に唯一遊ばれていた娯楽だからなのです。
許されるのも納得です。
オーストラリア現地にお住まいの方にとっては、待ちに待った日になっているのかもしれません。会場は大いに盛り上がりました。
ルール説明
どこのサイトにも日本語で詳しく書いてなかったので、私が書きます。現地の人に聞いて、やってみて完璧に理解しました。
ゲームの手順
まずお金を賭けます。いきなりですが、ここが最大の難所なので後述します。
賭けたら、スピナーという役に選ばれた人が、ルーラーという定規のようなものを使って2枚のコインを上に投げます。
それが「2枚とも表(headsと言います)」もしくは「2枚とも裏(tailsと言います)」ならば勝敗が決まり、ゲーム終了です。
「片方表で片方裏」なら仕切り直しです。
単純明快なゲームです。
headsかtailsに賭けて、スピナーの投げるコインに運命を委ねるだけでいいのです。
ベットの方法(賭け方)とゲームの流れ
賭け方と流れです。いったい誰に、どのようにして賭けるのかが問題です。
順番通りに記載します。
Headsに賭けたい場合
①自分の賭けたい金額を頭の上に掲げます。これが「headsに賭けますよ」っていうサインです。
②するとtailsに賭けたい人が寄ってきて、自分の賭けた金額分のお金を渡してくれます。
③スピナーの投げるコインの行方を見守ります。
④コインが2枚とも表(heads)ならもらったお金ごと自分のものにします。
コインが2枚とも裏(tails)なら自分の賭けたお金ごと相手に渡します。
以上が賭け方とゲームの流れです。
tailsに賭けたい場合は、頭にお金を掲げている人のもとへ行ってその金額分渡せばいいのです。結果がtailsなら相手がお金を渡してきます。
はっきり言って、にわかに信じがたい賭け方です。
現地の人に教えてもらいましたが、言ってることは理解できても信じられなくて理解できませんでした。
勝負の相手はその場で目があった人。まるでポケモンの世界。
お金を渡したら逃げられる可能性もあります。
しかし、これでゲームが成り立ちます。シドニーの治安の良さがわかるワンシーンです。
ルールを完全に理解したところで、私も参戦しました。
挑戦、2up
いざプレイしてみると、まるでファンタジーの世界です。
見たこともない隣の人と、赤の他人が投げるコインで賭け事をするのです。
見知らぬ人と謎の信頼関係から生まれるなんとも言えない一体感、コインの行方が勝敗を決めるハラハラ感、年に一度だけというプレミア感、たまりません。一生プレイしていたい。
またこのときの様子をyoutubeにショート動画として上げました。盛り上がり方が半端ではありません。全力の大声を出さなければ、隣の人に声が届かないくらいでした。
ちなみに、「片方表で片方裏」は非常にシラケるパターンです。
3回このパターンを続けたスピナーは、腕立て10回させられてました。
しかし、一度だけ違うパターンがありました。突然周りの人が
"Shoe in! Shoe in!"
と叫び始めたのです。
なにが起こるのかあたふたしながら見ていると、シューズにビールを流し込んでそれを飲み干していました。
最高のショーでした。
そんなこんなで4時間ほど遊び尽くしました。
結果をいうと、$150の大負けです(14000円くらい)
フランス人の女の子に報告したら、
「私にお金を使うほうが、良いお金の使い方よ」
と言われました。まったくもってその通りです。
途中までは勝っていました。
「人の金で飲む酒うめー!!」
とか言ってました。
一度、$100賭けて勝ちました(9300円くらい。ただのコイントスに賭ける額ではありません。)
あのときのハラハラ感、headsになったときの喜び、忘れられません。
確かに大負けはしましたが、それ以上に楽しむことができたので満足です。
おそらく、4月25日にオーストラリアに来ることなんて二度とないでしょうから、最初で最後の2upでした。
終わりに
日本では賭博が法律上禁止されていますが、年に一度だけでいいから2upみたいに解禁される遊びがあってほしいと心から思いました。
花札とかでもいいじゃん・・・。
私は、実はギャンブルが大好きです。特に実力が関係ない2upみたいなやつ。
ギャンブルでしか味わえないハラハラ感、これがたまらなく好きなのです。
上限を決めてやることができれば、そこまで大きな問題になることはありません。今回私は$300をマックスとして臨んだので、$150でもたいして精神的ダメージはありませんでした。
負けが続いたところで引いた私、偉い。
シドニーにはカジノもあるそうなので、いつか行ってみたいですね。
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