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【カヌーポロ】次に勝つためにはどうすればいいか考える

日本最大のカヌーポロの祭典、あわらカップが開催されました。
一般46チーム301名、ジュニアの部29チーム239名という名実ともに日本一の大会です。
私はと言えば今年も昼も夜も満喫しすぎて、2日目の朝は絶不調の状態で試合もボロボロ。
大いに反省しましたが、徐々にコンディションも回復し、チームとしては良い結果に終わりました。


さて、そんな大会の帰りの道中、車の中で挙がった話題から今回の記事を書いてみます。すごいタイトルを付けてしまった。
チームメイトの一人が、チャレンジリーグ(2部)に出場していたとあるチームの人からこんな相談を受けたそうです。
「予選はなんとか勝ちあがることができたけど、トーナメントで早々に負けてしまった。昨年と同じような結果になってしまったという事は昨年から全然成長できていないということだと思う。とても悔しい。次こそは優勝を狙いたいけど、どうすれば良いですか?」

めちゃくちゃ難しい質問だと思いました。

なぜなら勝てない理由がどこにあるのかわからないからです。
「こういうところが足りない」「ここを強化したい」から「どういう練習をしたら良いですか?」という話であればアドバイスすることもできますが、今回のケースは課題が見えていません。
また、即席チームなのかクラブチームなのか、それによっても解決方法は異なりますが、今回はクラブチームからの相談でした。
つまり定期的に練習し、メンバーもある程度決まっているチームの話です。この条件に基づき、私なりに考えてみることにしました。

「なぜ負けたのか」の分析

まずは敗因を分析してみましょう。これによって強化すべきものが見えてくるかもしれません。これも理由を深堀りして細分化するとキリがないのですが、おおまかに①得点が少ない ②失点が多い ③その両方 という観点で見てみましょう。

●敗因分析

大雑把に分類してみました

①得点が少ない

球技は得点しなければ勝てません。まずは基本的なところです。
シュートが撃てているのか、撃てていないのかという区分けになっていますが、撃てていたとしてもそれが本当に有効なシュートなのかというのがポイントです。ディフェンスが崩せていないのに、シュートを撃っていてはたまに入るかもしれませんが、効果的とは言えません。上の図では撃てていてもいなくても同じ課題であると分類しました。
また、「シュート力が弱い」というのは単純に肩が弱い、球が遅いというだけでなく得点確率の高いシュートが撃てていないということを指しています。
例えば、肩が強いけど大振りのシューター「A君」がいたとします。A君はシュートフォームがバレバレでゴール前のスタンディングもシュートはほとんど入りませんがミドルシュートは勢いがあってバシバシ入ります。ただ、タイミングを計るのがヘタクソな上にボールのキャッチにも不安があるため、インサイドで使われてしまっている。こうしたケースを結構見かけませんか?非常に勿体ないのですが、ここまではっきりわかれば個人として何を練習すればいいかわかるし、チームとして今後どういう戦術を組み立てていけばいいかわかります。
どこで撃ちたいのか、誰に撃たせたいのか、具体的な攻撃手段をイメージして、そこに繋げるためにどのような戦術をすれば良いのか考えてみるのがいいと思います。

②失点が多い

次に失点パターンを分析しましょう。
ディフェンスが崩されてしまっているのか。それ以前の段階でやられてしまっているのか。
ゾーンディフェンスがやられてしまっている場合、どういう攻撃でやられているのか見てみましょう。潰されて上から撃たれてしまっているのか、隙間に走りこまれて撃たれてしまっているのか、インサイドにパスを通されてシュートを撃たれてしまっているのか。大体この3つかと思います。
力負けしているということであればパワーをつけるか、力で組み合わない艇操作を身に付ける。※両方できた方がいいです。
個の力では戦えているのに、パスが通ったり、スペースに入り込まれてしまっているのは連携ができていない可能性が高いです。各自の役割と確認と、試合中のコミュニケーションを取ることが重要です。
また、ディフェンス以前にやられている場合、攻撃が失敗に終わり攻守の切り替わりに速攻でやられることが多いのか、もっと手前のパスミスやその他ボールの処理ミスによりボールロストしてやられてしまっているのかを振り返りましょう。
ボールロストが多いということであれば、それは攻撃の得点力も低い可能性があります。そもそもボールが繋がっておらず行き当たりばったり、たまたま上手く繋がった時には得点できていることが多いということであれば、これはまだ競技としてのカヌーポロになっていないと思います。カヌーポロをもっとたくさんやりましょう。まずはカヌーとボールと仲良くなりましょうという段階です。

ミスが少なければ勝てるのか

高いレベルの試合を観ていると如何にミスが少なかったかが勝敗を分けているということが良くあります。世界選手権とかでもそうです。
今回のあわらカップでは様々なカテゴリの試合を観る機会がありましたが、トライアルリーグ(3部)においては如何にミスをしないかが勝敗に直結しているように感じました。「まっすぐドリブルができる」「パスを適切に投げることができる」「パスをちゃんとキャッチできる」こうした基本的な動作をミスせずできていれば、このカテゴリであれば戦術とかはあまりこだわらなくても勝ち上がることができるかもしれません。
ではチャレンジリーグ(2部)ではどうでしょうか。基本的な動作でミスしないのは大前提という印象です。ちょっとしたパスミス、キャッチミスはあってもリカバリーできるだけの技術は持っている人が多く、攻守がコロコロ切り替わるのになかなか決定打が決まらない、なんて試合が多くありました。
勝敗を分けるのはチームとして武器を持っているかいないかがポイントだと思います。武器というのはわかりやすいところは得点力。エースとなるような選手だったり、「こうやって点を取る」という得点パターンを持っていたり、チームとしてやるべきことが見えている。そういうチームが勝ち上がっている印象があります。
2部から1部に上がるためには、この武器を磨きつつ、そのクオリティを高めていく必要があります。つまりは高度なことをミスをしないチームが強くなってくるのだと思います。
逆に言えば、2部で強くなっていくためにはある程度リスクや失敗を恐れずに自分達の強みを積極的にトライしていく必要があるのかもしれません。
「チャレンジリーグ」とはよく言ったものです。※これが言いたかった(笑)

まとめ

来年に向けてどうすれば良いか?という事は、これから何を頑張れば良いか?という話だと思います。当たり前な話かもしれませんが強みと弱みを知り、その課題をどう克服するのかだと思います。両方やるのが望ましいですが、そのウェイトは各々の考え方次第だと思います。
私のチームは昔(15年位前かな)オフェンスは大の苦手でディフェンスに特化したチームでした。それでも日本一になることが出来たのは、ちゃんとした戦術を練り、それに向けた練習をしたからだと思います。
今回、考えた敗因分析は大雑把なものかもしれませんが、大会の振り返り、今後の方向性を考える一助になればと思い書いてみました。
これを書いているうちに、別の記事のアイデアが浮かんできたので、近いうちに書くかもしれません!確約はしませんが(笑)

ぜひ感想や意見などをお寄せください。よろしくお願いします!

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