耐震について
構造躯体、耐震について。
先日は気がつけば3.11。兵庫県民の私にとっては1.17の方が印象に残っているのですが、建築業界にとっては意味深い日です。
当時小学4年生だった私は起こった現実がイマイチわかっていなかったように思います。ただ実際に周辺の家が壊れた姿であったり、家の中の家具がぐちゃぐちゃに倒れてと怖い思いをしたのは今でも思い出せます。ガスの警報のサイレンがけたたましく鳴り響いたり・・・
もちろん東北地方では想定をはるかに上回る津波という地震による倒壊とは違う怖さや恐ろしさもあり日本に住む上で地震が切っても切り離せないなと思い出させてくれます。
今、住宅の設計者という立場で沢山の方のお家に携わっていて感じることを少しだけ書きたいと思います。
明るく開放的なお家を作ったり、パッシブデザインを考えていくうえで窓をたくさんとり、吹抜けの大きな家を数多く建てています。また、お施主様のご要望もそういったことがかなり多いです。当然、そうなると構造的には弱くなっていきます。安全性をどう担保するのかが最大の課題です。私はSE構法という構造躯体を使って許容応力度計算という計算をして安全性を確認しています。これは木造ではそこまで細かく構造計算しなくてもいいのですが、見える形で安全性を確保できた方がいいし自邸でもこの方法で安全性を確保しています。
ところが国の基準は壁の壁量計算という方法で構造の安全性を確認したり、時には4号特例といった建築士が確認すれば検査機関のチェックを受けずに建てれたりと曖昧なところもある経験則や安全性の確保の仕方です。国の制度がそうなのでまぁ仕方がないかと思ったりもしますが安全に関わることなので国がしっかりと安全性を確認できる方法を確立してほしいなと思います。
また、これから家を建てられるお施主様も気をつけて欲しいなと思います。車を買う時に自賠責保険だけで車に乗る人はいないと思います。少なからず任意保険に入りますよね?ではなぜ家づくりになったら構造計算という保険をかけないのかなぁと思います。圧倒的に地震が多い国で、圧倒的に家にいる時間が長いにもかかわらずそこのコストを削るのだろうか?自分で調べないのだろうか?と。これからのお施主様が変わればそれが当たり前になり建築側の人間は構造という安全性を担保するものが差別化なんかの売るための道具として使われないようになればと思います。
これからの時代は100年以上残る家づくりが当たり前になり子供達の次世代に受け継ぐものになるので自信をもって後世に受け継がれるものを作っていきたいなと思います。
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