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【主婦の考察】二兎を追うのも、一兎を追うのもやめたところ。

二兎を追う者は一兎も得ず。
ということわざがあります。

20代の頃のわたしはというと、
片方の兎は安定した仕事。
もう片方の兎は長年付き合った彼との結婚でした。

新卒で入った古くて大きい企業。
給料は少ないが、仕事はのんびり定時あがりの事務作業。
有給休暇も次の年に繰り越せるほど取れるといったホワイトっぷり。

この環境であれば長くゆるく仕事しつつも結婚して、子育てと両立をして、どの場面でもちゃんとした肩書きのある"わたし"でいることができるなぁと安心していたような(苦笑)

そんな自信満々な20代半ばを通り過ぎ、当時7.8年ほど付き合っていた遠距離恋愛中の彼との結婚を考えはじめたときのことです。

私の勤務地と彼の勤務地のすり合わせができず、結婚の話がうまく進まなくなりました。そこで、思い切ってわたしが転勤希望を出し、同郷に帰り、彼と一緒に生活することを決意します。


しかし、次の転勤先の部署はまさかの営業畑。
これまで事務畑でのんびり働かせてもらっていたため気づかなかったのですが、人付き合いが苦手なわたしにはお門違いも甚だしい部署で、まったく仕事ができなかったのです。

3ヶ月ほど在席してみるものの、人付き合いばかりで潰れるプライベートに嫌気がさして、あっけなく会社を退職。
つぎの転職先へ、そそくさと逃げて行きました。

ところがどっこい(笑)
つぎの転職先は事務だったけれども、人付き合いが苦手なわたしは、今度は30年以上務めるお局様方にいじめられる日々のはじまり。(涙)

朝は私だけ早く来て掃除をさせられ、日中は通常の事務作業をこなし、残業代をつけさせないために必ず定時で上がるよう脅される謎の苦痛な日々を過ごしているうちに、あっという間の2年間が過ぎていきました。

気づいた頃にはわたしの心はズタボロの雑巾のようになっていました。
もはや結婚のことなど考える余力はまったくありませんでした。

毎日がポッカリと心に穴があいたような気持ちのまま、新卒で入った1年目のキラキラした自分がまぶしくて、まぶしくて、結婚をあきらめて同郷に帰らず、あのまま事務の仕事をしていたらと思うと、毎日涙があふれ、寝てばかりいる日々。

あんなに楽しみだった彼とのドラマ鑑賞やお買い物、海や山へのドライブも全部苦しいものになってしまいました。

もう仕事も辞めよう。
結婚も辞めよう。

仕事と子育ての両立?
そんなのわたしには無謀すぎて笑えてくる。

もう全部捨ててしまおう。

そんなことを思い、転職先に人生2回目の退職届けを提出し、有給休暇の消化に入ったときでした。

んん?
めっちゃ気持ち悪っ…

やばい。
死ぬほど気持ち悪くて吐きそうだわ…


あぁ…
うつ病になってしまったんだ。
最初の会社を転勤してからずっと怪しかったけれど、とうとう心が潰れてしまったんだ。

もうこんなんで、彼にも迷惑かけて、両親にも親孝行できずにいて、消えてしまいたい……。

んんん???

いやいや冷静になれ自分。
待てよ待てよと検査薬。からの産婦人科。

あらよあらよと
妊娠判明。

うつ病でもあったかもしれないですが、主にはつわりでした。(笑)

なーんだ妊娠か!
それならまぁ、結婚するか!

と、

自分のこころから仕事も手に入れたい彼との結婚も手に入れたいという欲を洗いざらい捨て去ったところで、ポッとやってきた我が子です。

わたしが望んでいたのは彼との子だったんだと気づかされました。
実のところ、早く結婚したかったので妊活もしていたのですが、なかなかできず、事務員として生き生き働いていた頃はむしろそれが1番の悩みでした。

この妊娠を期に彼とわたしとの関係はとても縮まりました。
お互いに嬉しく楽しい気持ちがほくほく湧いてきて、それを共有できる喜びがありました。

というか、仕事をしているときから彼はわたしを支えてくれていたのですが、わたしのメンタルがガタ落ちすぎてて彼の優しさにも気づけていなかったです。(汗)

その年にめでたく結婚と式を挙げることになり、翌年には女の子を出産しました。

この話をまとめてみますと、
【二兎を追う者は一兎も得ず。】
はまさにその通り。

仕事と結婚を望んでいた頃の私はどちらも手に入れることは出来ませんでした。

獲物である兎をすべて諦めたとき、
私の場合は仕事と結婚どちらも諦めたところで、思わぬ宝物が降ってきました。

それが娘です。
結婚はおまけでした(笑)
パパごめん(笑)

パパと娘とわたしの3人で暮らすということが、
わたしのこころの奥底の望みだったということ。
それに気づいた2020年の出来事です。

仕事やめてお金ないけれども(汗)
この暮らしを大切にしていきたいと思います。

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