OLDIES GOODIES #101_「ZARD6週連続SPECIAL (first week)
ミュージックフリークマガジンいち押しラジオ番組♪♪♪
フォークシンガー・ばんばひろふみ氏と、音楽プロデューサー・長戸大幸氏が圧倒的な音楽知識と豊富な経験で、1950~70年代の洋楽を中心に多くのアーティストがカバーする大ヒット曲や、ここでしか聴けない激レア音源等を紹介してくれる「OLDIES GOODIES」をご紹介!
ばんばん)今週も始まりました「OLDIES GOODIES」。ばんばひろふみです。
大幸)長戸大幸です。
ばんばん)さあ今週ですけど、
大幸)大変僭越なんですけれども、ZARDの博物館を大阪の中之島でやったんですね。
ばんばん)あれは大好評だったんですよね。
大幸)おかげさまで、好評だったんで東京でもやりたいということで、9/16〜10/23まで、東京にある「鳥居坂ラボ六本木」という名前の場所でミュージアムをやることになりまして。
ばんばん)この番組はラジコでも聴けますから、東京の人も聞いてはるね。
大幸)はい。それでこの番組を聞いてくださる方の中にはZARDのファンも大変多いということで、ZARDに関わるバックグラウンドの人たちをゲストに呼んできて。
ばんばん)これはファンの方は喜びますよ。
大幸)はい。第1回目となる今日は、ZARDの全てのCDのジャケットデザインをやっている鈴木さんに来ていただきました。彼は20年程前から独立して自分の会社でデザイナーをされています。
鈴木)鈴木謙一(※注釈1)です。よろしくお願いいたします。
ばんばん)よろしくお願いします。もともと最初からデザイナー指向だったんですか?
鈴木)長戸さんの高校の同級生が、僕のデザイン学校の先生をされていて、その先生から東京の長戸さんをご紹介いただきまして。当時長戸さんがデザイナーを探されているということだったので、一度面接を受けに行かせていただきました。
大幸)当初彼は、私の運転手を1年位やってまして。
鈴木)1年位して、デザインの仕事を徐々にやらせていただくようになりました。
ばんばん)大幸さんはどういう所が気に入ったの? 彼を起用しようと思ったのは?
大幸)彼は当時から大変優秀だったんで。
ばんばん)正解だった?
大幸)大正解でしたね。
鈴木)ありがとうございます。
ばんばん)ZARDをやるにあたり、何か気を付けていることはありますか?
鈴木)色々ありましたけど、最初は右も左も分からない状態で始めたものですから、とにかく長戸さんの言われたことを忠実に再現するということに命をかけていました。
ばんばん)大幸さんは、戦略的なビジュアル、ジャケットのイメージみたいなもんは持ってはったんですか?
大幸)撮影ってね、カメラマンとかデザイナーとかみんな「まずコンセプトがあって」っていうんですよね。僕はコンセプト関係ないんですよ。一番大事なのは、僕としてはコンセプトより、写り。女性だろうが、男性だろうが、その子の写ってる感じが、
ばんばん)瞬間?
大幸)はい。その瞬間の表情がいかに良いか。で、それがたまたま海辺であろうが、まあ極端な話、キッチンであろうが、どこでもいいんですよね。どこでもいいんだけど、とにかくコンセプトよりも本人の写りが大事なんです。
ばんばん)でもそれってさ、受ける方はコンセプト言われた方が楽だったりしますよね?
鈴木)楽ですね(笑)
ばんばん)(笑)
大幸)だから結局たくさん撮って、結果次第ですよね。
ばんばん)なるほどね〜。
大幸)だからZARDの場合は、元々こんな場所で撮りましょうっていうのはあまりないはずなんですよ。実際僕はどこにもついて行っていないので、海外は一度も一緒に行ったことないですし。だから山ほど撮ってもらって、その中から選ぶみたいな。
ばんばん)じゃあ、その撮られたジャケットを見ながら曲を聴いていきましょうか?
大幸)はい。
ばんばん)1曲目は「Good-bye My Loneliness」(※注釈2)ですね。
大幸)そう。これはZARDのデビュー曲なんですが。
ばんばん)これ僕一つ思ったのが、シングルCDって小さかったじゃないですか。ということは、当然写る写真も小さいわけでしょ。この辺がなかなか難しかったんじゃないですか?
鈴木)そうですね。この時は、実際彼女がいつもレコーディングされているスタジオでのオフショットということだったんですけれども。この時も僕にはすごく強烈な思い出がありまして。
これはスタジオバードマン(※注釈3)って所で撮影したんですが、スタジオで実際にやっている雰囲気を撮って欲しいからスタジオで撮影してという話を長戸さんから言われまして。当時社内にカメラマンの方もいたので、実際にレコーディングしている場所にカメラマンと一緒に行って撮影の準備をしていたんですけど、あまりにもテーブルの上が缶コーヒーやらなんやら置いてあって汚いので、「これは流石にまずいだろう」って全部綺麗に片付けたんです。それで「準備できました、坂井さんどうぞ!」ってお呼びして。その時長戸さんも見に来られてまして、「コレ、なんで机の上が綺麗になってるんだ?」っていう話をされて。
ばんばん)(笑)
鈴木)「全部元に戻せ〜」って言われまして。
ばんばん)お〜(笑)
鈴木)「えっ!!」ってなって。あとで長戸さんから「実際にやってるリアリティが欲しいんだから、それでここ(レコーディングスタジオ)で撮ろうって言ってるんだから、片付けたら意味がないんだ」って話をされまして。
ばんばん)それで缶コーヒーとか写ってるんや。
鈴木)そうです。完全に復元したんですよ。それで撮影をして。
ばんばん)なるほど。面白い裏話やん。
大幸)はい。しかも彼女の服が良くなかったんですよ。着てきた服が。イヤリングもちょっとデカかったりして。ピアスかな? イヤリングか? ちょっとどっちか忘れましたけど。それでたまたま鈴木君が着ていたジャンパーを「ちょっとそれ着せろ」って言いまして。
ばんばん)コレ、鈴木さんのジャンパーなの?
鈴木)はい、僕が着ていた革ジャンです。
大幸)それで、これを着る分にはどうしてもやっぱり大きいイヤリングはおかしいので・・・。シングルの裏ジャケットに、イヤリングを付けた元々の服装の写真が載ってますよね。
鈴木)そうですね、これが元々のイヤリングした格好ですね。
ばんばん)はいはい。大きい輪っかのイヤリングしてますね。
大幸)で、髪の毛を全部やり直させて。わざとボサボサにして、ジャンパーに合うようなスタイルにして。で、たまたま撮ったら左から撮ったイメージが良かったんですよ。
ばんばん)コレ(ジャケットの表面)、いい写真ですよね。
大幸)はい。
ばんばん)まあそんなことを思い浮かべながら聴いてみましょうかね。
大幸)はい。「Good-bye My Loneliness」。
大幸)「Good-Bye My Loneliness」は、ポリスの「見つめていた」を下敷きにして、アレンジしています。
ばんばん)そうでしたね。
大幸)続きまして、鈴木さんのお話はなんでしたっけ?
鈴木)「眠れない夜を抱いて」(※注釈4)です。
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