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OLDIES GOODIES #101_「ZARD6週連続SPECIAL (first week)

ミュージックフリークマガジンいち押しラジオ番組♪♪♪
フォークシンガー・ばんばひろふみ氏と、音楽プロデューサー・長戸大幸氏が圧倒的な音楽知識と豊富な経験で、1950~70年代の洋楽を中心に多くのアーティストがカバーする大ヒット曲や、ここでしか聴けない激レア音源等を紹介してくれる「OLDIES GOODIES」をご紹介!

2022年9月3日からの「OLDIES GOODIES」は、6週連続で『ZARD特集』をオンエア! 
楽曲制作に携わったディレクターやデザイナーなど、当時の制作スタッフをゲストに迎え、今だから話せる数々の楽曲制作秘話をプロデューサーの長戸大幸氏と共にお届けします。
第1回目のゲストは、デビューからZARDのデザインワークを担当している鈴木謙一さん。知られざるエピソードから、長戸大幸氏ならでは大変興味深いプロデュース論まで。
番組と連動したこのブログサイトでは、オンエアされた楽曲や名称などのより詳しい説明も補足しています。ラジオのオンエアを聞き逃した!という方も、聞いたよ!という方も、ぜひチェックしてください!!
(※編集上の理由により、放送されたトーク内容(言い回しなど)を変更している箇所がございます。ご了承ください)

★プレゼント情報
OLDIES GOODIES #101〜#106「ZARD 6週連続SPECIAL」特集(本ブログサイトでの特集)を6回分全て最後まで購読された方の中から抽選で3名様に、music freak magazine編集部出版の詞集『ZARD 30th Anniversary Photo & Poetry Collection 〜THE WAY II〜』販促用ポスターをプレゼントいたします。
応募要項につきましては、#106の回でご案内いたします。なお、応募いただく場合、「noteアカウント登録」が必要となります。(無料で簡単にご登録可能です!)
多くの方のご購読、プレゼントご応募を心よりお待ちしております。

ZARD MUSEUM 鳥居坂ラボ六本木開催を記念して6週連続 ZARD SPECIALをオンエア!!

Opening Music:10番街の殺人 / The Ventures

ばんばん)今週も始まりました「OLDIES GOODIES」。ばんばひろふみです。

大幸)長戸大幸です。

ばんばん)さあ今週ですけど、

大幸)大変僭越なんですけれども、ZARDの博物館を大阪の中之島でやったんですね。

ばんばん)あれは大好評だったんですよね。

大幸)おかげさまで、好評だったんで東京でもやりたいということで、9/16〜10/23まで、東京にある「鳥居坂ラボ六本木」という名前の場所でミュージアムをやることになりまして。

ばんばん)この番組はラジコでも聴けますから、東京の人も聞いてはるね。

大幸)はい。それでこの番組を聞いてくださる方の中にはZARDのファンも大変多いということで、ZARDに関わるバックグラウンドの人たちをゲストに呼んできて。

ばんばん)これはファンの方は喜びますよ。

大幸)はい。第1回目となる今日は、ZARDの全てのCDのジャケットデザインをやっている鈴木さんに来ていただきました。彼は20年程前から独立して自分の会社でデザイナーをされています。

鈴木)鈴木謙一(※注釈1)です。よろしくお願いいたします。

ばんばん)よろしくお願いします。もともと最初からデザイナー指向だったんですか?

鈴木)長戸さんの高校の同級生が、僕のデザイン学校の先生をされていて、その先生から東京の長戸さんをご紹介いただきまして。当時長戸さんがデザイナーを探されているということだったので、一度面接を受けに行かせていただきました。

大幸)当初彼は、私の運転手を1年位やってまして。

鈴木)1年位して、デザインの仕事を徐々にやらせていただくようになりました。

ばんばん)大幸さんはどういう所が気に入ったの? 彼を起用しようと思ったのは?

大幸)彼は当時から大変優秀だったんで。

ばんばん)正解だった?

大幸)大正解でしたね。

鈴木)ありがとうございます。

ばんばん)ZARDをやるにあたり、何か気を付けていることはありますか?

鈴木)色々ありましたけど、最初は右も左も分からない状態で始めたものですから、とにかく長戸さんの言われたことを忠実に再現するということに命をかけていました。

ばんばん)大幸さんは、戦略的なビジュアル、ジャケットのイメージみたいなもんは持ってはったんですか?

大幸)撮影ってね、カメラマンとかデザイナーとかみんな「まずコンセプトがあって」っていうんですよね。僕はコンセプト関係ないんですよ。一番大事なのは、僕としてはコンセプトより、写り。女性だろうが、男性だろうが、その子の写ってる感じが、

ばんばん)瞬間?

大幸)はい。その瞬間の表情がいかに良いか。で、それがたまたま海辺であろうが、まあ極端な話、キッチンであろうが、どこでもいいんですよね。どこでもいいんだけど、とにかくコンセプトよりも本人の写りが大事なんです。

ばんばん)でもそれってさ、受ける方はコンセプト言われた方が楽だったりしますよね?

鈴木)楽ですね(笑)

ばんばん)(笑)

大幸)だから結局たくさん撮って、結果次第ですよね。

ばんばん)なるほどね〜。

大幸)だからZARDの場合は、元々こんな場所で撮りましょうっていうのはあまりないはずなんですよ。実際僕はどこにもついて行っていないので、海外は一度も一緒に行ったことないですし。だから山ほど撮ってもらって、その中から選ぶみたいな。

ばんばん)じゃあ、その撮られたジャケットを見ながら曲を聴いていきましょうか?

大幸)はい。

ばんばん)1曲目は「Good-bye My Loneliness」(※注釈2)ですね。

大幸)そう。これはZARDのデビュー曲なんですが。

ばんばん)これ僕一つ思ったのが、シングルCDって小さかったじゃないですか。ということは、当然写る写真も小さいわけでしょ。この辺がなかなか難しかったんじゃないですか?

1st Sg「Good-bye My Loneliness」ジャケット表面

鈴木)そうですね。この時は、実際彼女がいつもレコーディングされているスタジオでのオフショットということだったんですけれども。この時も僕にはすごく強烈な思い出がありまして。
これはスタジオバードマン(※注釈3)って所で撮影したんですが、スタジオで実際にやっている雰囲気を撮って欲しいからスタジオで撮影してという話を長戸さんから言われまして。当時社内にカメラマンの方もいたので、実際にレコーディングしている場所にカメラマンと一緒に行って撮影の準備をしていたんですけど、あまりにもテーブルの上が缶コーヒーやらなんやら置いてあって汚いので、「これは流石にまずいだろう」って全部綺麗に片付けたんです。それで「準備できました、坂井さんどうぞ!」ってお呼びして。その時長戸さんも見に来られてまして、「コレ、なんで机の上が綺麗になってるんだ?」っていう話をされて。

ばんばん)(笑)

鈴木)「全部元に戻せ〜」って言われまして。

ばんばん)お〜(笑)

鈴木)「えっ!!」ってなって。あとで長戸さんから「実際にやってるリアリティが欲しいんだから、それでここ(レコーディングスタジオ)で撮ろうって言ってるんだから、片付けたら意味がないんだ」って話をされまして。

ばんばん)それで缶コーヒーとか写ってるんや。

鈴木)そうです。完全に復元したんですよ。それで撮影をして。

ばんばん)なるほど。面白い裏話やん。

大幸)はい。しかも彼女の服が良くなかったんですよ。着てきた服が。イヤリングもちょっとデカかったりして。ピアスかな? イヤリングか? ちょっとどっちか忘れましたけど。それでたまたま鈴木君が着ていたジャンパーを「ちょっとそれ着せろ」って言いまして。

ばんばん)コレ、鈴木さんのジャンパーなの?

鈴木)はい、僕が着ていた革ジャンです。

大幸)それで、これを着る分にはどうしてもやっぱり大きいイヤリングはおかしいので・・・。シングルの裏ジャケットに、イヤリングを付けた元々の服装の写真が載ってますよね。

鈴木)そうですね、これが元々のイヤリングした格好ですね。

1st Sg「Good-bye My Loneliness」ジャケット裏面


ばんばん)
はいはい。大きい輪っかのイヤリングしてますね。

大幸)で、髪の毛を全部やり直させて。わざとボサボサにして、ジャンパーに合うようなスタイルにして。で、たまたま撮ったら左から撮ったイメージが良かったんですよ。

ばんばん)コレ(ジャケットの表面)、いい写真ですよね。

大幸)はい。

ばんばん)まあそんなことを思い浮かべながら聴いてみましょうかね。

大幸)はい。「Good-bye My Loneliness」。

TR-1 Good-bye My Loneliness / ZARD

(※注釈1)鈴木謙一(Kenichi Suzuki)
1989年 ビーイングに入社。当時ビーインググループのデザイン部門として設立された(株)ビープランニングの代表を務め、B'z、ZARD、T-BOLAN、大黒摩季をはじめ、多数のCDジャケットデザインを手がける。
ZARDについてはデビューよりほぼ全てのアートワークを担当。2009年に独立し、スズキケンイチデザインファームを開設。最近ではSARD UNDERGROUND、WANDS(第5期)のジャケットも手がけている。

(※注釈2)Good-Bye My Loneliness
1991年2月10日リリースのZARDのデビューシングル。作詞:坂井泉水、作曲:織田哲郎、編曲:明石昌夫。オリコンチャート最高位9位。フジテレビ系ドラマ「結婚の理想と現実」主題歌。

元々声量があり、透明感のある抜けの良い声質を持った坂井泉水だったが、デビュー前で経験もなかったため発声の技術が伴わず、レンジの広いデモのメロディを魅力ある歌声で歌いこなすのが難しかった。そこでプロデューサーの長戸大幸がデモの歌い出しのメロディを変更。その後、タイトなグルーヴに、スネアが微妙に重いタイミングを刻み、ギターは特徴的なディレイ付きのアルペジオ奏法で、間奏とエンディングはギターソロではなくサックスソロにするというサウンドプロダクションのアレンジに仕上げられた。

(※注釈3)スタジオバードマン(STUDIO BIRDMAN)
1981年7月1日、ビーイング所有の最初のレコーディングスタジオとして、東京都港区六本木に設立された。設立当初は2階の「BROWN ROOM」
完成、1985年9月30日に3階の「GRAY ROOM」が完成した。その後、2007年12月に閉館となっている。

ちなみに、スタジオバードマンでのZARDのヴォーカルレコーディングはほとんど「BROWN ROOM」が使用されたが、1stシングル、1stアルバムのジャケット撮影場所、及び坂井泉水がアーティスト活動を行うきっかけとなったB.B.クイーンズのコーラスメンバーを決めるオーディションには、「GRAY ROOM」が使用された。


大幸)「Good-Bye My Loneliness」は、ポリスの「見つめていた」を下敷きにして、アレンジしています。

ばんばん)そうでしたね。

大幸)続きまして、鈴木さんのお話はなんでしたっけ?

鈴木)「眠れない夜を抱いて」(※注釈4)です。

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