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OLDIES GOODIES #25_GS特集 Part.3

ミュージックフリークマガジンいち押しラジオ番組♪♪♪ フォークシンガー・ばんばひろふみ氏と、音楽プロデューサー・長戸大幸氏が圧倒的な音楽知識と豊富な経験で、1950~70年代の洋楽を中心に多くのアーティストがカバーする大ヒット曲やここでしか聴けない激レア音源等を紹介してくれる「OLDIES GOODIES」をご紹介!

ばんばん&大幸の「オールディーズ・グッディーズ」第25回(2021.3.20放送回)。大盛り上がりのGS特集パート3、最終回。
オープニングでは、ついに明かされる長戸大幸若かりし60年代学生時代のヒストリー話で盛り上がり、ビーイング創世記、今や幻とされる謎の覆面プロジェクト“ダニーロング・プロジェクト”の全貌が音源と共に明かされる。長戸大幸とGSブームの浅からぬ因縁、そしてザ・テンプターズ、ザ・モップスの音源を引き合いに出しながら、さらになんと昭和の大作詞家、阿久悠氏のレコード大賞受賞曲、尾崎紀世彦「また逢う日まで」制作秘話まで詳細に解説。日本のGS(グループサウンズ)が、いかに後のJ―POPに影響を与えたかを語り尽くす。貴重エピソード満載回。

Opening Music:10番街の殺人 / The Ventures

ばんばん)こんにちは、ばんばひろふみです。

大幸)長戸大幸です。

ばんばん)今週も始まりました「オールディーズ・グッディーズ」、私フォークシンガー・ばんばひろふみと、

大幸)長戸大幸です。

ばんばん)二人で延々とやっておりますが、今日は「春分の日」ですよ。でまあ、春ですから卒業のシーズンですけど、大幸さん膳所(ぜぜ)高を卒業して、東京の青山学院大学でしたっけ?

大幸)はい。

ばんばん)もう最初から決めてたんですか?

大幸)いえ、全然。もうどこでもよかったんですけど。

ばんばん)(笑)

大幸)いやいや一応長男なんで、大学を東京に行かないことには(東京に)行かせてもらえないと思ったんで。

ばんばん)あ~、関西の大学じゃダメだったんですか?

大幸)いや、もう関西全く受けてないんで(笑)

ばんばん)でもあれやね、膳所高っていうとすごい進学校じゃないですか。

大幸)いやまあ、周りはみんな優秀でしたけど、私はもう全然で。卒業したはずの春休みに補習受けてましたから。

二人)(笑)

ばんばん)卒業できず?

大幸)はい。三人で補習してたんですよ、地学とかなんだったかを三つ。で三人で補習してたのに私だけが卒業証書を貰えたんです。後の2人は落第。

ばんばん)え~、あ~そう。

大幸)1人は同じ高校に落第して、もう1人は嫌になって東京に行きました。

ばんばん)あららら、そうですか、じゃあ三人の中で勝ち抜いて。

大幸)いや、だから、最下位から三番目だった。

ばんばん)じゃあ青学へ行くっていうのは最初から決めてたんですか?

大幸)いえいえ。全然もうどこでも良かったんですけどね、それよりもGSをやろうと思って上京して行ったにもかかわらず、もうGS終わりそうだなって。

ばんばん)はぁ~、もう時期がね。そうか〜。だからGSっていうか、音楽をやりに行こうという。

大幸)まあ当時はただギターを弾いてカッコよくやりたいなと思ってただけだったんですけどね。結局、そのGSも実際東京に行ってみたら、だんだん終わっていったんですよ。もう〜何をやろうかなと。
で、丁度友達がオックスとかをやっていて、結局オックスが解散するんですけども、話を聞いてみるとやっぱりGS、音楽って食えないなと。

ばんばん)あ~。

大幸)うん、やっぱりグループサウンズの連中は多分全員食えなかったと思いますよ。もう雀の涙のような給料と、あとはもう女の子に食わせてもらえみたいな、そういう世界だった。

ばんばん)ああ~そうか〜。当時ね。

大幸)うん。まあ、それではちょっと無理かなと思って。僕、京都へ戻って洋服屋をやるんですけども。だから、陽水と、矢沢永吉が売れてきてからですよね、音楽も食えるのかもしれないなと思ったのは。

ばんばん)あ~、フォークもやっぱり最初はみんな食ってないですよね。

大幸)そうそう。だから、陽水がアルバムを100万枚とか200万枚とか売れて。

ばんばん)『氷の世界』がね、初めて100万枚売れた。

大幸)そうそう。で、矢沢がキャロルの後でソロになって、なんか金持ちそうな顔をしてたんで、「これは音楽もいいのかな?」という風に思いましたよね。

ばんばん)なるほどね(笑)

大幸)だから僕27歳くらいまでは、京都でBAL(バル)っていうビルのテナントで洋服屋をやってました。

ばんばん)色々あるんですね、人生振り返るとね。

大幸)まさか音楽なんかやるなんて思ってなかったんですけどね。

ばんばん)またいつかですね、大幸さんが歩んできた、作ってきたそういう音楽を特集しましょうよ。

大幸)はい。またチャンスがあれば、是非。

ばんばん)楽しみにしておりますが、という事で今日は、今週最後になりますけど、グループサウンドの第三弾。

大幸)はい。結局、GSまだまだあるんですけど、まずは今回はちょっとテンプターズを。

ばんばん)忘れてますよね、今までね(笑)

大幸)はい、その前にビートルズの「Stars On」ていう、手拍子だけで繋いでる曲を。

ばんばん)これ、延々色んな曲を繋いでますよね。

大幸)はい。「演歌チャンチャカチャン」ていうのがありましたけど、まあその~「ショッキング・ビートルズ」みたいな。では、そのビートルズの『Stars On』を。これ、ビートルズじゃないんですけども、ビートルズのモノマネがやっていて。

ばんばん)これも流行りましたよね、すごく。

大幸)はい、流行りました。では、Stars Onの「ショッキング・ビートルズ」。

TR-1 Stars On 45(ショッキング・ビートルズ)/ Stars On

ばんばん)いいですね。

大幸)これね、バスドラだけなんですよ。

ばんばん)あ~そうなん!?

大幸)スネアも何も入って無いですから、「ドンドンドン♪」とバスドラに手拍子で。これ、企画ものだったんですが、私もGSのこれを作りまして。

ばんばん)GSの「Stars On」?

大幸)はい。

ばんばん)ほう、ダニーロング・プロジェクト?

大幸)ダニーロングって、私のペンネームなんです。

ばんばん)あ~これに色んなGSの曲が入ってるんだ。

大幸)はい。まあもちろんキャロルとかもやりましたけどね。

ばんばん)はいはい。

大幸)まず、そのダニーロング・プロジェクトといってやった、タイガースメドレーから聴いてみてください。

ばんばん)いや~、面白そう。

TR-2 ホットグラフィティPART Ⅰ / ダニーロング・プロジェクト

ばんばん)いや、面白いですね。

大幸)あ~そうですか。

ばんばん)これもあの、やっぱり手拍子?

大幸)はい。

ばんばん)ずっと?

大幸)これね、ず〜っと手拍子打ってる間に、手が疲れるんですよ。

ばんばん)確かにね(笑)

大幸)これ3〜4人でやるんですけど、前も言ったようにピッタリ合うとダメなんです。

ばんばん)あ~、ちょっとズレないとダメ。

大幸)ピッタリ合うと、ボリュームが三倍になるだけなんで。

ばんばん)うんうん、そういうことやね。

大幸)「タラララッ♪」「タラララッ♪」っとなるためにはちょっとズレなきゃまずいんで。

ばんばん)それ、延々とズラしとくのもまた難しいですね。

大幸)そうそう、難しいんですよ。これはもう職人芸ですね(笑)

ばんばん)これいつ頃出たんですか?

大幸)これは何年頃だったっけな? 1980年とか81年とか?

ばんばん)あ~、なんかボーカルの人はジュリーそっくりでしたね。

大幸)これはね、当時、泉洋次っていうボーカルだったんですけど。実はこの加橋かつみさんの声がですね、色んな人がやったんだけど出ない、出来ないんですよ。

ばんばん)あ~独特の、甲高いね。

大幸)さっきの「花の首飾り」ですけど。

ばんばん)うんうん、そうですね。

大幸)別に無くてもよかったんだけど、やっぱり1曲欲しいなって事で。
散々考えた挙句、加橋かつみさんにやってもらった。

ばんばん)本物? 本人に?

大幸)本人!

ばんばん)へえ~。

大幸)それでもう加橋さんにギャラはいくらくらいですかね? 1曲チラッとだけなんですけどって言ったら、指3本立てて「これでお願いします」って。で、3万円払ったらえらい怒られました(笑)

ばんばん)桁が違う(笑)!

大幸)うん。30万円(笑)っていう事があったんですけどね。

ばんばん)あ~、面白いエピソードですね。

大幸)いえいえ。はい、では次にダニーロング・プロジェクトのまた色ろんなGSのものを。

ばんばん)あ、そっか。さっきはタイガースやからね。

大幸)タイガース以外をちょっと聴いてください。

ばんばん)いきましょう。

TR-3 ホットグラフィティPART Ⅲ / ダニーロング・プロジェクト

ばんばん)さて次は?

大幸)もう1曲、ダニーロング・プロジェクトなんですが、テンプターズを
やろうということで。

ばんばん)あ、まだあるんや!

大幸)いやまあ、テンプターズのこれも1980年くらいの発売ですから、今から40年くらい前ですかね。

ばんばん)これ、やってる時楽しいでしょ?

大幸)いや、まあ楽しいですけど(笑)

ばんばん)ね~、僕前から知ってたら、「歌わせてくれ」って言ってる!

二人)(笑)

大幸)で、このテンプターズのを歌ってるボーカルが寺西修っていう男で、当時は。

ばんばん)ほう。

大幸)実は、後の氷室京介なんです、BOOWYの。

ばんばん)え~!あ~そうなんだ。

大幸)だから氷室はこれを紹介したら嫌がるかなって思ってるんですけど、まあ一応ね。歌は上手かったし。だからあの、彼はショーケンにも似てましたよ。

ばんばん)ふ~ん、あ~そうですか。いや、聴きましょうよ。

大幸)あ、そうですか? じゃあダニーロング・プロジェクトで、テンプターズの「Stars On」。

TR-4 ZOKU!ZOKU! HOT GRAPHITE / ダニーロング・プロジェクト

ばんばん)いや、いいですね。

大幸)あ~、そうですか。

ばんばん)テンプターズって、本当いい曲ばっかり揃ってますね。

大幸)そうですよね。まあ氷室さんには大変申し訳ないんですけども。

ばんばん)う~ん、いやいや、いい感じですよ。

大幸)まあ、いい声してたんで、はい。

ばんばん)これもやっぱり手拍子でね、こうやって。

大幸)ただ後半もうついに手がダメで、ドラムに逃げました。

二人)(笑)

大幸)はい。で、今の最後の曲が「純愛」って曲なんですけど。これまたその、有名なあの曲の、

二人)オマージュ!

大幸)何か分かります?

ばんばん)いや、分からん。

大幸)え~、何かと言いますと、あの「アランフェス協奏曲」ってあるでしょ。あれなんです。

ばんばん)え~そうですか!?

大幸)ちょっとアランフェス協奏曲をかけてください。

TR-5 わが心のアランフェス / Franck Pourcel Grand Orchestra

大幸)これはフランク・プルーセル・グランド・オーケストラなんですけど。

ばんばん)ほう!

大幸)まあ、クラシックで有名な曲ですけどね。

ばんばん)これ、そう言われて聴くから、「あ、なるほどな!」と。

大幸)多分ここから取ったんではないかな、と。

ばんばん)そうですね。

大幸)では、その本物のテンプターズの「純愛」を聴いてみます。

TR-6 純愛 / ザ・テンプターズ

ばんばん)うん、よく分かります。

大幸)はい。で、テンプターズの「忘れ得ぬ君」っていうのがデビュー曲だったんですけど。

ばんばん)そうでしたね。

大幸)これのB面に入っていた「今日を生きよう」っていう曲がある、これをちょっと聴いてもらおうと思って。

ばんばん)はい。

TR-7 今日を生きよう / ザ・テンプターズ

ばんばん)これはすごい、ヒットしたんですか?

大幸)そうそう。これは、あのテンプターズもヒットしましたけど、元々はグラス・ルーツとリビング・デイライトって。

ばんばん)そうでしたね。

大幸)向こうの、洋楽なんですけど、ちょっと聴いてもらおうと思って。

ばんばん)はい。

TR-8 Let's Live For Today(今日を生きよう)/The Grass Roots
TR-9 今日を生きよう/Living Daylights

ばんばん)続いていきましょうか。

大幸)はい。では、あの、ザ・モップス。

ばんばん)鈴木ヒロミツさんがいらっしゃったね。

大幸)はい、はい。星、、、

ばんばん)星勝さん。陽水のずっと、アレンジャーね。

大幸)そう、アレンジをやってた。このモップスというグループの「朝まで待てない」、これが、作詞家の阿久悠さんのデビュー曲なんですよ。

ばんばん)そうですか、へえ~。

大幸)では阿久悠さんが詞を書いた「朝まで待てない」。

TR-10 朝まで待てない / ザ・モップス

大幸)モップスの「朝まで待てない」カッコ良かったでしょ?

ばんばん)はい、カッコ良かったですね!

大幸)で、これの作曲が村井邦彦さんで、詞は阿久悠さんです。このチームで、ズー・ニー・ヴーの『白いサンゴ礁』を。

ばんばん)ズー・ニー・ヴーね、これも大ヒットしましたよね。

大幸)はい、まずこのズー・ニー・ヴーっていうグループの「白いサンゴ礁」聴いてください。

TR-11 白いサンゴ礁 / ズー・ニー・ヴー

大幸)で、このズー・ニー・ヴーが「ひとりの悲しみ」って曲をやってるんですよ。

ばんばん)あ、出てるんですか?

大幸)これがね、阿久悠さんの詞で、曲が筒美京平さんなんですよ。

ばんばん)あ、そうですか。

大幸)で、これちょっと聴いてみてくれます?

ばんばん)はい、分かりました。

TR-12 ひとりの悲しみ(また会う日まで)/ ズー・ニー・ヴー

ばんばん)これ詞が誰ですか?

大幸)阿久さんです。

ばんばん)これ、こっちになっても詞を変えた?自分で書きながら。

大幸)はい。なんで、これ曲が良くて、阿久さんが詞を書き直したんですよ。

ばんばん)これ? え~!

大幸)まあ「詞を書き直してくれ」っていうテーマがあって、当時はまだ阿久さんが有名じゃないから。ま、書き直したんでしょうけど。

ばんばん)それでレコード大賞ですか!

大幸)はい。

ばんばん)え~!

大幸)この曲を探してきた人も偉いですよね。京平さんの曲だけど、これいい曲なので詞を書き直してくれと。

ばんばん)これ、京平さんもこの尾崎紀世彦さんの方でバーンといったわけですか?

大幸)そうそう、はい。

ばんばん)は~、これは初めて知りました。

大幸)だがら詞が変わったら、やっぱり同じ曲でも良くなるんですよ。

ばんばん)本当ですね。

大幸)同じ作詞家だとしても。

ばんばん)本当ですね。

大幸)では尾崎紀世彦さんの、イントロも一緒です。尾崎紀世彦さんの「また逢う日まで」を聴いてください。

TR-13 また逢う日まで / 尾崎紀世彦

ばんばん)ばんばん&大幸の「オールディーズ・グッディーズ」、今週はグループサウンズパート3をお送りいたしましたけども、3週じっくりグループサウンズを聴くとまた新たな魅力が。

大幸)はいはい。

ばんばん)ね、楽しかった。

大幸)まあ阿久さんが詞を書き換えたっていうか、これ以後あまり京平さんと組んでませんけどね。

ばんばん)あ~そう~。

大幸)両巨頭になっちゃいましたからね(笑)

ばんばん)これ僕思ったんですけどズー・ニー・ヴー、悔しかったでしょうね。

大幸)ね。

ばんばん)「これ俺が歌った歌やん!?」みたいな。

二人)(笑)

ばんばん)そうですか。まあ色んな発見がありますけれど、さて次回ですけど?

大幸)はい、次回は女性ボーカルを、洋楽邦楽問わず。ばんばんさん、好きな女性ボーカルの名前考えといてください。

ばんばん)お、いろいろ見繕って。

大幸)はい、いいですね。好きな日本の女性ボーカル、外国の女性ボーカル など、僕もいろいろ考えてみます。

ばんばん)という事で「オールディーズ・グッディーズ」お相手は、ばんばひろふみと、

大幸)長戸大幸でした。

ばんばん)それではまた来週まで、ご機嫌よう。

二人)さようなら。

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