日記 2025.01.06~01.12
1月6日
やっと私の2025年が始まる。
年末年始は風邪のせいで何もできず、ずーっと家で過ごした。自分史上最悪の風邪で、38度以上の発熱が数日間続き、楽しみにしていたHey!Say!JUMPのコンサートにも行けなかった。とても悲しい。今年いっぱい、いや、一生引きずりそうなほど悲しい。
しかし、過ぎてしまったことは仕方ない。この悲しみの分、きっといいことがあるに違いないと思ってやっていくしかない。JUMPのコンサート以上のいいことなんて、なかなかない気もするけど。
今日は月に一度の精神科の通院日。空、久しぶりに見た気がする……と思いながら家で過ごした約一週間のことを思い返した。つらかったね、がんばったよね、私。
新年の初日に診察に行くのは初めてだったのだけど、院内に入ってびっくり。なんと、とんでもなく待合室が空いているではないか。
いつもはたくさんの患者さんがいて、精神科なので診察時間が長くかかる人も多いというのに、今日は待合室に私一人だけしかいない時間もあった。
あれよあれよという間に呼ばれて、診察とカウンセリングを受け、「いや~、風邪で大変でした……」と年末年始のことを一通り話して待合室に戻ると、やはり空いている。というか、私しかいない。
みんな、正月は元気なのかな。逆に、不調すぎて来られないのかな……。
理由はわからないけど、早く帰ることができて私としてはラッキーだった。
JUMPのコンサート以上のいいことはなかなかないけど、こうやって小さめのラッキーを集めてゆくような年になるのかもしれないな。
それはそれで、まぁ悪くないかも。
1月8日
2カ月に一度の婦人科の通院日。なんと、いつもよりスムーズに進んで、早く帰ることができた。
やはり、今年の私は小さなラッキーを集めてゆくのだ。
1月9日
今年最初のデート。毎年、年の初めは恋人の地元で初詣に行くのだけど、今年は私が喪中なので初詣はなし。それでも、まだ街には何となくお正月の雰囲気が漂っている気がする。新年特有の明るさっていいよね。
夕飯をどこで食べるか相談していると、彼が駅構内においしいラーメンがあると言う。「ただ、立ち食いなんだけどね。ちゃちゃっと食べる感じの」とのこと。
立ち食い、私は経験がない。新年早々、初めてのことをして経験値を増やすのもいいではないか。
今日は地元の電車が人身事故の影響で停まっていたせいで寒い駅で一時間ほど待つことになり、やっとのことで彼の地元に着いたけれど、体が芯まで冷えていたこともあり、あたたかいラーメンは大歓迎だ。
いざ、お店へ向かう。そのお店は駅のホーム上にある立ち食いそば屋だった。おおお。見かけることがあっても入ったことがない、ひとりでは絶対に行かない場所。ふたりだからこそ行ける場所だ。
食券を買って店内へと入る。お客さんはほとんどがおじさんのようだ。すでにちょっと場違いな感じがして、きょろきょろしてしまう。
彼がセルフサービスの水を持ってきてくれた直後、思っていたよりだいぶ早くラーメンがやってきた。
立ち食いって、ちゃちゃっと食べるんだろうな~と思ってはいたけど、商品の提供もちゃちゃっと早いのだな。
見た目はオーソドックスな醤油ラーメン。食べてみると、麵はコシがあり、スープもちょうどいい。シンプルでおいしいラーメン。だけど、やっぱり、できるなら座って食べたいな……と思ってしまう。
立ち食いのお店のお客さんたちは、みんな食べるのが早い。私たちより後に入店した人たちが次々と「ごちそうさま」と言って店を出てゆく。彼もいつのまにか食べ終わっていた。
子どものころから食べるのが遅いことで周りの人におなじみの私は、なんだか焦ってしまう。しかし、私は麵をすすって食べることができないタイプの人間なのである。一口ずつ麵を箸で口元に運ぶしかないので、早く食べることは不可能だ。
けれど、ラーメン自体はおいしい。食べるのが遅いことに加えて少食でもおなじみの私なのに、完食することができた。
お店を出て、ふーっと息を吐く。やっぱり、あまり居心地がよかったとは言えない。
彼が「まりこちゃんの周りだけ違う時間が流れてたね」という。そうかもしれない。店内ではずっと異物のような気持ちでそこにいた。
「もう立ち食いに来ることはないかもね」とも言われた。私も、そう思う。効率性とかタイパとか、そういうことも大事だけど、私は食事に関してはちゃちゃっと済ませたくないらしい。ていねいな暮らしとは言わないまでも、ゆっくりと食事をとれる暮らしがしたい。
社会勉強になったけど、もう行かないであろう立ち食いそば。というか、改めて考えてみると、新年最初のデートの食事が立ち食いって、自由すぎて笑ってしまう。良くも悪くも型にはまらない二人である。
1月11日
去年から、「書くことが仕事になったらいいな」と思い始めた。書くことは好きだから、それを仕事と言えるようになったらいいな、と。三十代後半にしてできた夢である。
SNSを見ていたとき、偶然「書くことを仕事にしたい人のためのオンライン講座」の投稿が目にとまった。SNSはすべてを見透かしているかのようにピンポイントで狙った投稿が出てくることがあるから本当にこわい。
この講座は、講座といっても一回きりで、講師の方の話を聞くだけのようだ。しかも無料である。
何かのきっかけになるかもしれない。きっかけは自ら作っていくものだし、無料で、オンラインで済むなら……と思い、軽い気持ちで申し込みをした。
講座は無料のわりに有意義で、ためになる内容だった(無料なので、アンケートに答えたり、有料講座の案内があったりはした)。
ただ、自分にもできるだろうかと考えると難しい気がして、弱気になってしまいそうになる。仕事にするって、そんなに簡単じゃないよね……。
講座中に書いたメモを見ながら内容を反芻する。冷静に考えてみると、講師の方は「書くことで食べてゆくには……」という話をされていた。正直、私はそこまで考えてはいない。月に数十万円稼いで食べてゆくぞ! ではなくて、好きなことがお金になったら嬉しいな~という感じなので、そもそもの前提が全然違うじゃないか。
なーんだ。勝手に自信を無くして落ち込むところだったよ。あぶないあぶない。
私は、できる範囲のことをやっていく。考えが甘いと言われそうだけど、何かをやろうとしているだけで、過去の自分と比べれば十分えらいのだ。
1月12日
インフルエンザが過去最高に流行っているらしい。こわい。
私は不安障害で不安になりやすいせいもあり、インフルエンザの脅威に人一倍おびえている。
年末年始の風邪のしんどい記憶がまだ鮮明なこともあり、もう絶対に体調を崩したくない。
先日のデートの帰りに電車内で咳が止まらない人がいて、こわくなって隣の車両に移動した。普通の人ならそれで済む話なのだろうけど、私はそれから数日間「ウイルスをもらってしまっていたらどうしよう……」と不安が続き、その不安が原因で気持ち悪くなることもあった。
今のところ何も問題ないので大丈夫そうだけど、不安を減らすためにはしばらくの間、外を出歩かないほうがいい気がする。コロナ禍のように、散歩くらいは行くけれど、基本的には家で過ごそう。
さっそく手帳に「家で過ごすためのアイデア」を書き出す。読書、TVerの消化、Spotifyのリスト作り、料理、掃除、ZINE作りの準備……。やれることはたくさんある。
ただ、スタバのロイヤルアールグレイブーケティーラテをまだ飲みに行けてないことだけがつらい……つらい……。