【識別眼】
人生がゲームで、なにか固有スキルが選べるとしたら、識別眼をおすすめするよ。
物の価値、真偽などを見分ける能力。現代人はこの能力が著しく低いと思う、下がってしまったと、特に価値の部分でそう感じるんだけど。
価値の低いものをどう安く手に入れるか、みたいなのばっか溢れていて、コスパなんて言葉も良し悪し。
物の価値を見極められないまま選んで得した気分になったり損した気分になったり、最初からハズレしか入っていないくじ引きを引くお祭りみたい。アレも1等とか特賞なんて入ってないんだから禁止にすれば良いのに、それを曖昧に良しとする悪しき社会。騙され巻き上げられるのは純粋無垢な子供たちとその子供たちを愛でる大人たちなのに変だよね。
スマホやPCで検索すれ良い食材の見分け方やポイントなんていっぱい出てくるし、家具や服、家電や百均のアイテムとかも同じように情報は色んなところに落ちている。
真偽を確かめるための情報ももちろん探せば必ずどこかに転がってる。価格の比較もとにかく楽になった。
手元にはスマホ。LINE、SNS、カメラ、なのになぜ今、手にとって買おうとしてるモノの情報をもっと拾おうとしないの?嘘くさい販売員の説明だけ信じんの?ハテナが乾いて干からびそうなぐらい出っ放しだよ。
ただ、拾える情報の量も膨大になってしまったから、そこからちゃんとした情報を拾うための識別眼もまた必要になるわけで。
じゃあなんで現代人の識別眼が鈍くなったかというと、たぶんホンモノに触れる機会が劇的に減って、マガイモノに触れる機会が劇的に増えたからだと思う。
ティラミスもカタラーナもパンナコッタもバスク風チーズケーキもジェラートもこんなもんだろって間に合わせみたいなマガイモノばっかりが溢れている。どうせ一般人はそれがホンモノかマガイモノかを考えもしないから、売れればOKみたいな風潮が広がって、音楽もファッションもそうだろ。
職人が作り上げたホンモノの作品に触れた時にそれがアートだと気がつくような瞬間、それがものすごく減っている気がする。だからマガイモノに満足してしまうし、並んだマガイモノから良いものを選ぼうとする。
サスティナブルとか流行りの言葉は吐くくせに、自分でしっかりと手入れをして長持ちさせる気はサラサラない。買って捨てて、誰かがどこかで再生してくれるだろうって他人任せな明るい未来はどうなの?
この部分はただの愚痴だけど。
金儲けだけ考えてる大企業が与えてくる情報と商品は家畜をどう早く太らせるか、そしてそのビジネスをどう持続するかってアイデアから生まれた産物ばかりだってことに気がついて欲しいし、自分もそれをもっと知るべきだと思ってる。
識別眼のスキルは先天的な固有スキルではないからね。情報と知識で身につくもんだ。
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