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大学生活の「どこを調べればいいの?」を解決!迷子にならない検索術3選

 大学のルール、試験の情報、奨学金の制度。調べなきゃいけないことは山ほどあるのに、「どこを調べればいいのかわからない……」と悩んでいませんか?
 どのサイトを見ればいいのかわからなくて、時間ばかりが過ぎてしまう。間違った情報に頼るのも怖いし、効率よく探す方法が知りたい……。

 そんなあなたのために、この記事では 「大学生向けの正しい検索ガイド」 を紹介します!
 これを読めば、必要な情報を最短で、正確に見つけるコツが身につきます。

 私が大学の事務職員として学生相談窓口で学生の皆さんの困りごとをお聞きしていたときに気づいたことがあります。それは、学生の皆さんは調べる方法がわからないことに困ってる、ということ。
 わからないことがあっても、知りたいことがどこに書いてあるかの検討がつかないことに迷ってしまうようでした。

 「検索のコツ」を知るだけで、レポートや試験対策が スムーズに進む ようになります。時間をムダにせず、知りたい情報を素早く見つけられるようになりましょう!


「どこを調べればいいの?」を解決!大学生のための検索ガイド

奨学金・国民年金の学生納付特例などの制度は「検索エンジン」で

 「検索」というと真っ先に思い浮かぶ「Google」「Bing」「Yahoo!検索」などの検索エンジン。団体・企業・個人が発信するWebサイトを広くみられる点で非常に優秀です。

 大学生の皆さんは大学生活を送っていくうえで、大学内の制度が適用されるだけでありません。学費の補助として国が用意している奨学金制度を利用したり、成人になるにあたり国民年金保険料の納付義務が生じたり、その納付の猶予制度を利用したり。地方自治体・国の制度やルールに基づいて、手続きを求められることが増えてくるでしょう。

 行政によって定められた手続きについては、あなた自身の意向や個人情報に基づいて進められることが多いです。そのため大学の事務職員に問い合わせをしても、概要等はアドバイスできるのですが、詳細情報の代筆や手続き処理の代理行為までできないことが多いのが現状です。
 「この書類はどこにだせばいいんだろう」「この用紙のこの項目には何を書けばいいんだろう」ふとした疑問は検索エンジンを使って、自分で情報を集めてすすめていく必要があります。

 大事なポイントとして「情報の信頼性を重要視すること」を忘れてはいけません。検索エンジンで調べものをしたとき、行政のホームページや制度の運営団体のホームページなど、運営母体が発信する情報を見ながら確認していくのが大前提です。
 しかし、検索結果には個人ブログやSNS投稿など、運営母体以外が発信する情報がヒットすることもあるでしょう。信頼性の高い公式ホームページに比べ、読みやすさ・簡潔さといった面ではとても優秀です。ただし、個人によって発信された情報は内容の事実確認がとれていないまま世に出されることも多く、内容に誤りがあったり、制度改正によって以前の情報のままになってしまっていたりすることもあります
 個人による発信、または運営母体とは異なる団体が発信している情報を参考にする際は、必ずファクトチェックをしましょう。ファクトチェックの方法は主に2つあります。
 1つ目は、運営母体の情報と照らし合わせること。見つけた情報が運営母体のホームページに記載されている情報と差異がないかを確認する方法です。読みやすい記事でアタリをつけてから、正式な情報元で最終確認をしていくイメージです。
 2つ目は、複数の情報源を集めることです。ある1つの個人サイトに書かれている情報を鵜呑みにするのではなく、いくつもの個人サイトで同じ情報が記載されるかを確認することで、情報の信頼性を高めていく方法です。信頼性が確認できない情報でも、同じ情報が複数人によって発信されている場合は、1個人の情報発信よりも信頼性が高くなる見込みがあるでしょう。この場合は最低でも3つのWebサイトを確認して、内容の違いを注視しましょう。全く同じ内容が書かれていれば、ある程度信頼できる情報と判断できますが、わずかに差異がある場合はまだリサーチを続ける必要がありそうです。

まとめ
 大学外の制度は、大学職員が代理行為をできないことがたくさんあるため自分で調べて、自分で手続きをしなければならない。検索エンジンを使った情報収集が有効だが、情報の信頼性の判断が大切。運営母体のホームページを見るのが大前提であり、運営母体以外のホームページの情報は内容の照合をする必要がある。

論文の書き方・履修科目の選び方は「大学からのオリエンテーション資料」で

 大学生は高校生の時とは違い、卒業に必要な履修科目を自分で選び、卒業論文を積極的にすすめていかなければいけません。担任の先生の言う通りにだけしていたり、同級生と同じことさえしていれば大丈夫とは限らないこともあります。そんな時「どんな科目をどれだけ履修すればいいかわからない」「卒業論文にもルールがあったと思うから確認しながら進めたい」と考えるでしょう。
 このとき検索エンジンで「卒業論文 書き方」と調べても欲しい情報は出てこないでしょう。なぜなら、卒業論文の書き方や様式は各大学ごとに異なっているからです。
 通学されている大学内のルールについて知りたいときに役に立つのが「大学便覧」や「履修マニュアル」「履修規程」です。あなたが大学に入学した時のオリエンテーションで配布されたかと思います。おそらく受け取った時は何に使うかわからなかったかと思いますが、卒業するまで何度も使う大事な資料です。これらの資料を駆使すれば、あなたがいま困っている問題をより早くより正確に解決できるでしょう。
 ポイントはデータで資料を保管しておくことです。データで保管しておけば、ページ内検索(「ctrl+F」または「⌘+F」)で該当箇所にジャンプできるからです。目次からページ数を追って、当該ページを開いて、さらに自分が欲しい記載がどこかを探すのは工程が多く、何度も繰り返し行う作業だとすると骨が折れますよね。「履修登録」「論文」といったキーワードですぐに内容を確認するためにデータでの保存をおすすめしています。 
 オリエンテーションの資料は紙媒体や冊子で貰った方も多いでしょう。受け取った資料のデータは、多くが大学のホームページ上でPDFファイルで公開されています。データ媒体の資料を探すために検索エンジンを駆使しましょう。「〇〇大学 大学便覧」「〇〇大学 履修規程」を検索すると該当の資料がでてくるかもしれません。大学によって資料の名称が異なりますが、近しい資料が表示されるかと思います。
 資料はそれぞれ書かれている内容が異なり、何に困っているかで使い分けることが重要です。どの資料でどの問題が解決できるかは次の通りです。自分の困り事はなにかを明確にしたうえで、問題解決に励みましょう。

・「大学便覧」「学生便覧」⇒当該大学の学部に関わらない、統一されたルール。休学の方法や証明書の発行方法が記載されていることが多い。後に説明する「履修規程」など、法規が掲載されているのが一般的。成績評価や卒業までのロードマップ等に関する概要が記載されておりイメージを掴みやすい
・「履修マニュアル」「〇〇学部履修案内」⇒なにかに困ったらとりあえず見ておくべき資料。各学部で定められたルールが掲載されている。卒業に必要な履修科目の選び方、論文の書き方・提出方法について書かれていることが多い。大学便覧や履修規程の内容を要約して書いている大学もあるため、履修マニュアルだけで完結することもある。年度ごとの時間割表を添付している大学もあるぐらいなので、目次だけでも事前に読んでおくだけでも有益である。
・「履修規程」⇒卒業までに必要な科目の選択方法について書かれている。カリキュラム表(ある科目が、どんなカテゴリーの科目で、何単位で、何年生で履修出来るのか等が表になっているもの)が別表として掲載されていることが多い。

まとめ
 オリエンテーションで受け取る「大学便覧」「履修マニュアル」「履修規程」は、大学の制度を確認する際にとても大事な資料。データで保管しておいて、必要な時にページ内検索を使いながら記載内容を確認すれば、素早く対応できる。

よくわからないときの最終手段「AIツール」

 「ここまで見ても、どれを見ればいいのかよくわからない」という方もいらっしゃるかと思います。情報収集はめんどくさいですし、やっていて面白いものではないので、やっていて面白いものではないので、すぐに欲しい情報が見つからないとリサーチを中断してしまうかもしれません。
 とりあえずとっかかりを作りたいと思っている方にはAIツールをおすすめします。現在(2025年1月31日)のAIは質が良く、精度が非常に高いため参考にするには十分なツールです。
 「〇〇大学〇〇学部における卒業論文の書き方を教えてもらいたいです。」と質問すると、文字数・フォーマット・提出方法・引用文献の記載方法だけではなく、執筆の進め方についての回答を生成してくれました。これから作成をする方にとっては、心強い指針になるでしょう。
 ただし、生成された回答を鵜呑みにしてはいけません。AIツールの制度は完全ではないため、ときに真実ではないことをあたかも真実であるかのように回答することがあります。正確な情報を確認するためには回答生成のために参考にされたWebサイトを直接確認しましょう。回答の横に、リンクが表示されるので、ソース元のWebサイトから内容の精査をすることが大切です。Webサイトのリンクが表示されない場合は「情報源を示して」と追って指示するのもポイントです。

 「AIツールなんて使ったことないよ……」という方向けに、私がおすすめするAIツールを紹介します。
・ChatGPT:世界的にも有名であり、代表的なAIチャットボット。人間のように自然な対話ができ、質問への回答や文章の作成、アイデアの提案など、幅広い用途に対応している。
・Felo:日本初の検索AI。高い言語処理能力を持ち、あいまいな表現でも検索意図を読み取って適切なWebサイトを探し出し、情報をまとめて回答してくれる。会員登録をしなくても使用できる手軽さがあるが、回答を記録をするためにも会員登録をおすすめします(まわしものではありません)

検索力の習得は大学生活を有意義に過ごすための必須スキル

 この記事では、大学生が「どこを調べればいいの?」という悩みを解決する方法を紹介しました。問題解決に必要な情報をより早く正確に情報を手に入れられるようになったはずです。
 どんな種類の情報をどこから収集しているかを知っているだけでも、見当をつけて探し始められるというメリットを得られるからです。
 今回紹介した検索エンジン・オリエンテーション資料・AIツールを活用しながらリサーチに取り組んでみてください。
 早く正確に情報を辿れる検索力が身につくと、時間を有効に使えて、趣味や休息の時間も増えますよ!

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